2008年06月30日価値を創造する会計 ~ 天野敦之 + 今晩20時一斉消灯!会計の基礎と、その意味を探る 書籍情報価値を創造する会計 (PHPビジネス新書) (PHPビジネス新書 57) posted with amazlet at 08.07.14 天野 敦之 PHP研究所 売り上げランキング: 7461 本のひらめき会計に関するロングセラー(20万部)の本がある。「会計のことが面白いほ その天野さんの最新作。価値を創造する・・・という枕がとても似合う内容が 大切なのは、会計の知識ではなく、「会計的思考法」である、という。そして これは、ノウハウの世界ではなく哲学の世界だねぇ。 前半は、会計の基礎知識編。後半は、「会計と非会計の両面から企業活動の本 基礎編では、 会計の世界は、すべて左と右にわかれている。なぜかといえば常に B/Sはある時点の静止画、P/Lはある期間の動画 など分かりやすい表現と解説がいっぱいでうれしい。 後半はちょっと哲学的な趣がいい。 会計の世界は、因果の法則、陰陽の法則、調和の法則の上に成り立っており 多くの人を笑顔にし、幸せにし、世の中をもっとよくしたいという志を 機会思考とは、すべてをチャンスと受け止める考え方です。 など、心にビビビ、とくる言葉がいっぱい。 会計の世界から宇宙をのぞいてみよう。
僕の思いつき会計の基本的な知識の解説からはじまり、宇宙の真理、愛と感謝・・・となん すべての仕事は、日本を世界をこの星をよくするためにあり、そんな志の人が、 会計士さんだから言える、ということではない。 郵便配達の人だって、居酒屋のお兄さんだって、僕だって、君だって・・・・ なーんて・・・思える、余韻がこの本にはあるね。 天野さんのジェイカレッジ講演も決まったようだ。 ではまた。 オススメ度★★★★★+陰と陽 読んで欲しい方・会計を面白くとらえたい方 2008年06月16日トップコンサルタントがPTA会長をやってみた ~ 三谷宏治 + すももの時間発想を豊かに、そして限界を突破せよ!
書籍情報トップコンサルタントがPTA会長をやってみた—発想力の共育法 posted with amazlet at 08.06.16 三谷 宏治 英治出版 売り上げランキング: 14292 本のひらめき子を持つ親は、子供にいろんなものを期待する。集中力、忍耐力、向学心、協調性、語学、スポーツ、音楽・・・。書き出してみると期待の塊のようになっているところもあるだろう。 そんな子供も学校を出て社会人になると、なぜか、発想力なんてものを期待されはじめる。 考えてみると、子育て熱心の親は、後々に期待されることになるこの発想力を錆びつかせる努力を一生懸命しているのかも・・・。 本書は、子供の教育(著者は共育と命名している)に関して、現在の常識からいくと対局にあるかのような、ユニークな思想とヒントを提示している。とても刺激的で、かつ考えさせられる内容がある。 三谷さんの定義によれば、「発想とは、自由で自立的な意思が、多くの観点から見抜いた真実を、さまざまに組み合わせたものの発露である」となっている。 発想力、クリエイティビティといった言葉は、ビジネスパーソンに求められる大切なスキルのひとつである。しかし、子供のころには、それほど意識されない。むしろ、ひたすら親の常識にそって、塾に通わせ、習い事させ、世間の常識と尺度の範疇で抜きんでることを求められる。ここに多いな矛盾が潜んでいる。 著者から発せられる、下記の最初の問いは、なかなか深い。 希少な幼年期(幼稚園、保育園、小学校)に、塾や習い事で鍛え上げること 「ヒマ(時間的自由)」と「貧乏(手段の制限)」と「仲間(インタラクション)」が子どもの創意工夫を生み出し、未来の発想力につながる・・という仮説のもと、著者の育児体験、PTA会長の経験、そしてプロフェッショナルなコンサルタントの世界の知見を駆使しながら、その検証を提示している。 僕がとても深く響いたのは、「なぜだろうの心」を刺激するさまざまな問いかけと、限界は自分の中にある、それを突破しようといういくつかのエッピソードである。 たとえば、何故だろう(好奇心)のところでは、 など大人も、うーむと首をひねる問いがある。 小学校のPTA会長として、親や子供に発せられた、ユニークなメッセージも実に楽しい。 変わるべきは親、私たちであり、それは自分のためでもあり、子供たちのためでもある。子供のなぜだろうの好奇心と自立の心を育むブレーキにならないよう、気をつけたいものだ。 大いなる刺激と、変化のきっかけをもらえる素晴らしい本である。
僕の思いつき著者の三谷さんは今、教育の分野に情熱を注いでいる。教育ではなく、共に育つ“共育”の世界だ。 子供は、教えるべき対象ではない、共に育つものだ。教育とは、学ばせる そんな三谷さんの話を読んでいると、筑波大学付属小学校で教鞭をとっておられる露木和男さんや、杉並区立中学の校長として活躍中の藤原和博さんを思いだす。 それぞれ、社会人となったときに必要とされる大切な力を育むための努力と工夫を実に粘り強くされている。 次世代の子供たちが生き生きと暮らせるためにできること。その一つに 学校へ行こう。(生徒ではなく、講師として) がある。 三谷さんもこなんなメッセージを読者に出している。 社内や身の回りを見渡して、研修講師の口がないか探してみよう。 社内講師をやろう。なんでもいい。
オススメ度★★★★★+素朴な疑問 読んで欲しい方・自由な発想でものごとを考えたい方 2008年06月09日招客招福の法則2 ~ 小阪裕司 + ジェイカレッジ特別編いい話の裏には深い商いの心がある。 書籍情報
本のひらめき本書は、著者が連載している「招客招福の法則」という日経MJの人気コラムを書籍化したもの。その第二弾である。 商売の楽しい「発想」とユニークな「視点」が毎回展開されて実に面白い。 第二弾にもちょっと登場するが、第一弾にある最も印象深いエピソードは、耳の欠けた猫の貯金箱の話。聞き覚えのある方もいるかもしれないが、ちょっと再掲しておこう。あんまり素敵な話だから・・・(前巻、法則69に登場する) 店長がうっかり落として耳が掛けてしまった猫の貯金箱。普通ならキズもの というお話。売った人と買った人の間に流れたものは、してやったり・・といった勝ち負けのビジネススタイルではなく、なにか暖かいものだったに違いな こうした売り手と顧客の関係がともて心温まるデピソードがいっぱいある。 本書で印象深かったのは、とれたボタンを見つけようと奮闘したクリーニング店主の話。お客様と店主、そしてメーカーをも巻き込んだとても素敵な心の交流が紹介されている。清々しい気持ちになれる。 商売は、ものやサービスとお金の交換・・・という定義では語りきれない。そこにはもっと素敵なものが交わされているはずだから。 商売に限らず様々な仕事をしている人に読んでほしい一冊。 最後には招客招福の特製シールもあって、また楽しからずや!である。
僕の思いつきもうひとついいお話をつけておこう。 「あなたのためにとっておきの映画をご用意いたしました。 と続くが題名がない。 「タイトルは秘密」なのだそうだ。 それでも、正価でしっかり売れているという。 この背景には、店主とお客さんの間の日頃の関係性がある。信頼があるからこそできる話。お客さんは、すでに(この店主の勧めるものなら間違いない)というレベルになっており、万が一外した場合でも、なんとかリカバーできる工夫と余地があるのだろう。 商売をするなら、こうした楽しいことをやりたいものだ。 この関係性をつくるには・・・情報発信というコントリビューション(貢献)を地道にやっていくのが何よりだね。
オススメ度★★★★★+あきないは楽し! 読んで欲しい方・お店を楽しい場所にしたい方 2008年06月02日成功の五角形で勝利をつかめ! ~ 三田紀房 + ジェイカレッジLA帰ってきたドラゴン桜! 書籍情報
本のひらめきドラゴン桜。東大受験をテーマにしたユニークな漫画にはまったことがある。すべての号を買い、DVDまで購入したくらいだから、相当なハマリ様だったことは確か。TV番組もあったら、ご記憶の方も多いはず。 その後、ドラゴンイングリッシュなど様々なバリエーションが出たが、最近また新たな形で登場していた。ドラゴン桜流ビジネス突破塾、である。 これが仕事の教科書だ!ということで、成功の五角形について解説される。 むふふ・・・それは、国数英社理の5科目のことである。(笑) そこだけ聞くと、なんじゃそれぇ・・・となる。しかし学校の教科書にメタファーを得たこの本、なかなかあなどれないのである。深い! 学校の勉強なんて・・・とつぶやいたことが僕もあるけれど、あの勉強は、「知識」を学ぶためではなく、それよりもっと大切な「力」をつけるものだったという。生きる力やいく抜く力を学ぶのが学校であり、それを学ぶツールとして国数理社英の5教科があるという。具体的には 国語・・・読解力、コミュニケーション力 だ。学校とリアルな社会をつなぐ展開がなんとも面白い。言い切り型のスタイルは、元祖ドラゴン桜と同じ。所々にドラゴン桜の登場人物の矢島や水野が登場したりするのも楽しい。 面白い定義がある。 国語は、「言葉というツールによって世界を表現し、物事を考える学問」 言葉や数式を覚える学問じゃないってことだね。 さらに社会は、ものごとのつながりを考える学問、理科は、仮説検証を鍛える学問、そして、英語は、クソ度胸をつける学問・・・とくる。 社会で必要な要素が、5教科で展開されるマンガのような面白さが魅力だ。
僕の思いつき冒頭では、「会社は教師のいない学校である!」と宣言。 対人スキルとは先輩の言うことはなんでも従う・・といったものではない。 学校と社会。二つの世界は、面白いリンクと関係性があったことに気付く。 すこし深く考え、メタファーを機能させると、案外、みえないものがよく見えたりするのが面白い。 本書は、そんな気づきもいっしょについてくる。 さて本書には、メモっておきたい名言がいくつかある。
仕事のモノサシは、時間、コスト、労力。 行動とはすべて、「最初の5メートル」がもっともエネルギーを使う。 注意すべきは「半径5メートルの人間関係」である。 しかし、誰もが知っている教科書と、社会とを結びつけ、新たな視点で整理するとこんなにも面白くなるのか・・・というのが最大の驚きかもね。
オススメ度★★★★★+5教科! 読んで欲しい方・ドラゴン桜を読んだ方 |
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