2010年07月17日

特別講義コンサルタントの整理術 ~ 三谷宏治 + 中村仁さん

三谷先生の特別講義、キットあなたも気に入る・・・


書籍情報


特別講義 コンサルタントの整理術
三谷 宏治
実業之日本社
売り上げランキング: 34104

<本のヒント>

なぜ、ヒトは自分とではなく〆切と戦うのか?

著者三谷さんが発する初めの問いである。「〆切にならないとやる気がでない
と、ヒトは言うが、私にはそんなコワイことはできなかった」と、コンサルタ
ント時代を振り返りながら三谷さんは言う。

そう、僕たちは締切間際のバカぢからをどこかで期待したりする。でも、本当
は違うんだけど・・・とも思っている。

三谷さんは、そこを鋭く切り込み、本当の整理術というか、整流術を特別講義
として展開している。

で、どうするの?

答えは3つ。「分ける」「減らす」「早めにやる」そして、それらを習慣化す
るのだ。

まず「分ける」・・・何を分けるかというと、悩むべきことと悩んでも仕方な
いことを分ける。仕事でも日常でも僕たちは結構悩む。小さなことからデカい
ことまで、悩みの連続。でもその中で、悩んでも仕方がないものもある。そし
て、多くの悩みは「仕方がある」ものなんだけど、なんでも悩みっぱなしじゃ
きりがない。そこに基準、軸を持つとよい・・・と三谷さん。

もっと具体的には、
 ・こだわるもの、とこだわらないものを分ける(その悩みに意味はあるのか)
 ・決め方を決める(すごくこだわる、少しこだわる、全くこだわらない)
 ・コミュニケーションルートを分ける(メール、電話、面談・・は使いよう)

お次は「減らす」・・・最大のモノは、仕事を減らすこと。うんうん、賛成!
極意としては:
 ・仕事を打ち返す(安請け合いしない。上司にシゴトを打ち返すのだ)
 ・みんなが困るまで待つ(と、仕事が早くなる。環境が整うってスゴイ)
 ・メールに注意(無用なコミュニケーションは減らす)

最後に「早めにやる」・・・これが最大級の戦略!(僕は、これが大好き!)
具体的には:
 ・気分に合わせて仕事をする
 ・ムリそうなものを把握する
 ・答えのカケラを納得いくまで探す
 ・一日の余裕を持つ

なんだか、頭スッキリしそうだね。あなたも試してみる?


<僕のヒラメキ>

世の中には、早めに取り掛かること、期限より早く仕上げること、早く起きる
こと・・・など、「早いタイミングでやる」ことで、いいことはいっぱいある。

実に単純で、しかもわりとやりやすい。(特殊な技術もツールもいらない)
この単純明快なヒントが、僕は大好き。

TODOリストをいっぱい抱えて、塗りつぶすことは、いいことだけど、それ
はGTD(Getting Things Done)のごく一部なんだねぇ。もっと、すごいこと、
それは、やっぱり「早めにとりかかること」だなぁ。

早めの取り組み、段取り上手、少しの余裕、そして、深みのある答えは、余裕
とちょっと空いた時間から・・・。

さて、それじゃぁ、早めにやっとこうか・・・



オススメ度

★★★★★+なぜ〆切と戦うのか?

読んで欲しい方

・いつも〆切に追われてる方
・ちょっと余裕がほしい方
・早めのスッキリを感じたい方

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2010年01月18日

プレゼンテーション Zen ~ ガー・レイノルズ + 機械と機会の国、アメリカ


   プレゼンテーションをアートに高める・・

書籍情報

プレゼンテーション Zen
Garr Reynolds ガー・レイノルズ
ピアソンエデュケーション
売り上げランキング: 99

本のきらめき

パワーポイントでのプレゼンは、これまで何度やってきたことだろう。手元の
USBメモリーには、ごろごろファイルがはいっている。研修や講演、大学で
の講義などこれなしにはありえなかった・・・。

本書は、そんな僕のいつものプレゼンスタイルに、大きな「?」と「!」を与
えてくれた。

「?」は、そのステレオタイプなやり方って、ほんとにいいの?

っていうもの。45分間のプレゼンは、聞く人に“苦痛と忍耐”を強いていた
んじゃないのってことだ。いやいや、僕に限って、そんなことは・・・と思い
たいが、いくつか思い当たることがなきにしもあらず・・・。汗

「!」は、たくさんあるのだが、印象的なメッセージは

 * あなたのことばを、そのままなぞったものではなく、その言葉を効果的
   に演出するものがいい。プレゼンテーションは、感情を伝えることであ
   る。一枚のスライドには6語まで。絶対厳守である。
   安っぽい画像はだめ。プロがとった写真素材をつかうこと。
   回転などの画面遷移の変化は無用。シンプルに。
   文書による配布資料をつくれ。終了後それを配布しますといっておく。
                        (セス・ゴーディン)

 * 厳しい制約のなかで仕事をすることを強いられる時、
   創造力は、最大限に引き伸ばされる。 (T.S.エリオット)
   → http://www.pecha-kucha.org/ ペチャクチャという面白い
     活動がある。20枚x20秒=6分40秒という制約の中で
     すばらしい創造性が発揮されているらしい。    

 * 心に残るメッセージは次の特徴がある
     単純明快である(Simplicity)
     意外性がある (Unexpectedness)
     具体的である (Concreteness)
     信頼性がある (Credibility)
     感情に訴える (Emotions)
     物語性がある (Stories) --> SUCCESs

 * デジタル・ストーリーテリングは、2つの世界の最も良いものを組み
   合わせている。デジタル化されたビデオ、写真、アートなどの「新し
   い世界」と、物語という「古い世界」である。
   PowePointのスライドを箇条書きで埋めるような古いやり方は、刺激的
   な画像や音声をともなった物語によって実例を示す新しいやり方に取
   って変わるだろう。(デイナ・チアリー)

judou,zen などの思想もひもときながら、方法論ではなく、思想、
考え方に重きをおいた展開になっている。準備段階、デザイン、プレゼンの
実施の3つのプロセスを追って、なかなか深い考察が展開されていく。
準備では「抑制」を、デザインは「シンプルさ」を、そして実施では「自然さ
」を心がけるべしという。

ついつい、プレゼン資料は、何十枚ものこってりものになりがち。気合を入れ
て、あれもこれも・・・と太っていきがちだ。

極力シンプルにするのは、なぜか? それは、パワーポイントに従ってプレゼ
ンするのではなく、パワーポイントを印象的な道具として使うためである。
いくつかの対比事例は、とても説得力がある。
また、Appleのスティーブ・ジョブスとMSのビル・ゲイツの対比も面白
い。

実は、この本、試してみたいたくさんのテクニックもある。しかし、本当のメ
ッセージは、技術ではなく、プレゼンテーションの心得である。

新しいプレゼンに挑戦してみたくなった。


僕のつぶやき

本書には、プレゼンのパワーポイント写真の注意書きに iStockphoto.com とい
うのが登場する。有料の材料サイトである。写真、イラスト、動画など著作権
フリーで安全な素材が購入できる。かなり格安。安いのは1ドル。販売も可能。

 http://nihongo.istockphoto.com  ← ここ、結構遊べる。

金魚が小さいハチから大きいハチへジャンプするリアルな画像など、こういう
ところでゲットしてもいいね。

本題とちょっとはなれてしまうようだけど、プレゼンに使う素材を、PCので
きあいの画像ですませるというのは、プロじゃななと思った次第。

単純明快である一方、素材はこだわってもいいかな。

次の芸大講義は、ちょっと進化してみようかな。



オススメ度

★★★★★+常識を覆す

読んで欲しい方

・パワーポイント大好きな方
・パワーポイントの限界を突き抜けたい方
・素敵なプレゼンのアードを感じたい方

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2009年09月28日

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか ~ 美崎栄一郎 + CFFC

さわやかな処女作!は、ヒントがいっぱい♪

書籍情報

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか (Nanaブックス)
美崎栄一郎
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
売り上げランキング: 18

本のひらめき

会社勤めをしている人も、独立起業の方も、メモをとることは日常茶飯事であ
る。たかがメモなんだけれど、そこに、ある意図をもたせると『たかがメモ』
が“すごいメモ”に化ける。

今日の本は、そんな面白さを教えてくれるだろう。

ビジネスマンの仕事の差はいったいどこから生まれるか・・・
その差は、「ノートの使い方」で生まれる・・というのが本書のテーマ。

経験を記録(メモ)により経験値に変換し、知恵を貯金する。この僅かな差の
蓄積が年を追うごとに大きな差になっていくのだ。

知識はそこら中にころがっており、グーグルでどこでも検索できるこの時代だ
からこそ、自分自身の知恵を蓄積する工夫と習慣が大切になる。

 ノートに蓄積し、検索できるのは、あなた自身の知識と経験
 グーグルで検索できるのは、他人の知識と経験

この対比が、とても気持よい。

さて、本書で紹介されるノーツ術は、3つのノート(メモ)で構成される。

 メモノート
 母艦ノート
 スケジュールノート

この3つにさらに付箋が加わる。

流れ的には、メモノートで断片メモをひろい、母艦ノートで育て、PCで清書
する・・というもの。スケジュールはその横で時間管理に使われる。

この中で、母艦ノートというのが肝になる。時系列で書き込み、日付を入れる。
項目別ではなく時系列に整理していくと、そこに意外なつながりや発見がある
かもしれないという。ふむふむ。

一年間、何気なくメモやノートを使って、使い捨てにするノートも、こうした
知識と経験の蓄積のために使うと、まったく別のものになる。

具体的な使い方や、文房具なども紹介されており、とってもいい刺激になる本
である。

何気ないしぐさ(メモ)を、価値あるもの(記録)に変身させるきっかけをも
らえる本である。読みやすく、気づきが多い。とってもお勧めの本。


僕の思いつき

ビジネス書のテーマで人気があるのは、時間管理に関するもの、メモや整理術
に関するもの、そして人脈や人間関係に関するものである。
仕事術・・となると、これらの要素が組み合わされていたりする。

どれも、普段、何気なく行っていることだが、それを将来「自分のもの」にし
ようとするかどうか・・・それが、僕らの未来をかなり変わったものにする。

ある意図をもって、日々のささやかなことを工夫しながら積み重ねていくと、
そこには自分だけの宝物が蓄積されていく。

1年後に、ちょっと違った自分がいるために、今から何かはじめてみてもいい
ねー。

本書の中で、面白い!って思ったのは

 講演会で著者や講師に印象づけるため、手製のノートをプレゼントする。

というところ。著者の本のカバーデザインをカラーコピーして、ノートに巻き
つけ、本そっくりのノートを作って手渡すというもの。(あはぁー、僕もそう
いうのもらったら、超~よここんじゃうねー)

一年後の違う自分をめざして、なんか始めようよ。


オススメ度

★★★★★+経験の貯金箱

読んで欲しい方

・仕事を記録に残したい方
・記録から知恵を引き出したい方
・メモの楽しさを感じたい方

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2008年05月19日

効率が10倍アップする新・知的生産術 ~ 勝間和代 + 立川志の吉さん  

   自分をグーグル化する方法

書籍情報

効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
勝間 和代
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 151


本のひらめき

なんだか凄い方である。大学2年(19歳)で公認会計士に合格、24歳で中
小企業診断士に1回で合格、TOEICを3年で420点から3年で900点
にアップ、21歳で子どもを出産し3人の子育てをしながらシステムコンサル
タント、証券トレーダー、経営コンサルタントなどをこなしてきた、スーパー
ウーマンの方である.

いやぁー参りました・・である。
次に思うことは、どうしたらそんなことができるか?・・・である。

本書は、その秘訣とノウハウが具体的に書かれている。

 Gmailを情報の貯金箱として使う方法、
 フレームワークを使って情報をうまく料理する方法
 フォトリーディング、マインドマップなどの情報処理方法
 情報発信することが、よりよい情報をうけとれること
 身になる読書の方法など

たくさんの具体的方法が紹介される。

著者がもっとも力を入れているメッセージは、「お金よりも情報が重要な時代
ですよ!」っていうことだ。それを情報主義時代と呼んでいる。それは、どん
な時代かというと・・・

 情報を持っていない人から、情報を持っている人へ
 お金が流れる仕組みの時代

ということらしい。情報が大事・・といわれるより、肌感覚でわかるねー。

私たちは、情報洪水にあうほど情報の海に流されている・・・と思っているけ
れど、実際はそうでもないらしい。たしかに情報はGoogleで検索すれば
腐るほど出てくるけれど、私たちはそれにおぼれているわけじゃい。情報はそ
こにあるが、自分の中にあふれるほどあるわけでもない。価値ある情報を手に
するにはどうしたらいいのか・・・。著者は、いくつかの方法を提示している。

 テーマをもつこと。
 情報の発信者になること。(Give5乗の法則)
 フレームワークをもつこと。
 自分の価値を出せないところはバッサリ捨てる。
 本代をケチらない。
 
など、なるほど!の考え方がいっぱいある。

いくつかあるヒントの中から、気に入ったものを取り込んでみてはいかがだろ
うか・・・。


僕の思いつき

本書には、たくさんのチップスが紹介されている。読むとなるほど!と納得や
目からうろこの体験もできる。しかし、実は、その先の「行動する」かどうか
が、ほんとうの勝負どころ。

著者が最後に紹介するのは、成果の法則

 成果=知識x行動x定着率

というもの。知識とは、たくさんの方法を得て新しいことを学んだこと。行動
は、その学びの中から行動に着手した割合。そして定着率は、着手したものの
うち習慣として残った割合。というわけだ。

ちょっとした、小さな差(習慣)も、5年10年とたつととんでもない違いに
なる。ひとつでも試して、習慣にまでもっていきたいものだ。

本書には、たくさんのおすすめ本、おすすめソフト、そして英語の Audio Book
が登場する。最後にまとめてあるのもうれしいね。

自分のおすすめモノを、まとめておく。
いつか、ここぞというときにそれを誰かにあげる。(Give5乗の法則)

そんなこともいいね。レストラン、グッズ、本、サイト・・・なんでもいいか
ら、そういうのをまとめておこう。



オススメ度

★★★★★+知的エリート

読んで欲しい方

・情報発信をしてみたい方
・情報を活用したい方
・情報の質をたかめたい方

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2008年04月05日

ビジネスマンのための「発見力」養成講座 ~ 小宮一慶 + マスタードの花

 おっほーっ、そうだったのか!

書籍情報

ビジネスマンのための「発見力」養成講座
小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 105

本のひらめき

普段何気なく眺めているものを、深く観察してみると意外な発見があったりすする。深く眺めるといっても、ただじっと見ているだけでは何も起きない。そこには視点というレンズが必要であり、ときには既存のレンズをはずすことも必要になる。

本書は、ものが見えるようになるヒントが、ものすごく面白く紹介されている。コンサルタントとして活躍する著者が、斬新な視点から物事の本質を喝破し、適切な提言ができるのは、なぜか・・その秘密の一端がわかる。

「物事が見える」ためには、「関心」を持つこと、そして、「仮説」を立てて眺めることが重要だという。

たとえば、セブンイレブンの事例が登場する。僕も含め多くの人は、生活の中で何千回と目にしているセブンイレブン。そのロゴの最後のNが小文字だったなんて! 7 ELEVEn が正式がロゴである。そういわれてお店の看板をじっくり眺めたら確かに最後のNは小文字の「n」だった!気にしていれば(関心があれば)見えてくる、そんな事例である。

JR新幹線の切符が自動改札のところでどのように出てくるか・・・という話も、驚きの事実があった。(JT東海とJR東日本では違っていたらしい)

どれも関心がなければ、「見えてこない」ことばかり。関心を持つことが第一。

次に重要なのが、「仮説」。仮説とは判断基準。これが私たちの見える力を決定的に左右しているという。

どうしたらいいか・・

分解してポイントを絞る。(若い女性の間で何が流行っているか、ではなく、→どんな色が流行っているか、のように絞る)

また「消えていったものに注目」したり、「全体を推測しうる一点」を見つけたり・・など、なるほどというヒントがある。

新幹線のグリーン車で景気を見たり、サラダバーのトマトのへたで一流ホテルかどうかを見分けたり、旭山動物園の人気の秘密を考えたり、日経新聞の数字の見方があったり・・・普段の日常の中の事象を縦横無尽に行き来する軽快な展開は、読者に時間を忘れさせてくれるだろう。

最後に、見えるということの先に、ものごとの本質だけではなく、人の喜びや悲しみが見えることのほうが大事だという結びは、爽やかな余韻を残してくれる。

たくさんのビジネスマンに読んでほしい一冊。


僕の思いつき

関心の幅x関心の深さ、によって、事象の関連性が見えてくるという。いろんなものに関心をもて・・といっても、むやみやたらに関心を持つのは苦痛である。だから、自分の興味の範囲で、最初はいろいろ考えたり、記録したり、仮説を考えたりしてみてもいいね。

著者は、3年日記というのを続けていて、すでに5冊になるという。(15年)こうして続けていくことも、あるときから物事の見え方が変わってきたりする。

今まで見えなかったもの、気付かなかったものに気がつく瞬間、僕たちは、とてもわくわくする。なんとなく分かっていたけどをそれを明確に示すものを発見するのも楽しい。

年をとればとるほど、そういうものが増えてくる(はずだけど・・)。
人生は、死ぬまでずっと楽しいことが続くらしい。



オススメ度

★★★★★+関心と仮説

読んで欲しい方

・視点を変えてものごとを見たい方
・見えないものを見る立場の方
・目からウロコが落ちるのを感じたい方

Posted by webook at 13:26 | Comments (0) | TrackBack

2007年07月27日

伝える力 ~ 池上彰 + レジェンド会

   素朴な疑問・・・ほど深い。

書籍情報

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本のひらめき

週刊こどもニュース(NHK)をご覧になっていた方は多いのではないだろう
か。子供向け・・・といいつつ、あんがい大の大人が「そうだったのか!」と
思う瞬間がたくさんあった。それは同時に、「わかっているつもり」で過ごし
ていた自分の発見、でもあった。

本書は、週刊こどもニュースのお父さん役(11年間)でもあり、ジャーナリ
ストでもある池上さんが、「伝える」とはどういうことか、その極意は何かを
“わかりやすく”解説した本である。

本書の最初に「日銀とは何か」を子どもに説明する問いかけがある。ハッケン
ギンコウ、シチュウウ、キョウキュウ・・・どれも子どもにとっては???な
単語。そういうのをどんどん突っ込まれると、タジタジになってしまう。

深く理解していないと、わかりやすく説明することは、できない。

そんな発見から、話す、書く、聞くといったコミュニケーションの能力をどん
なふうに磨けばいいか、具体的にかつ、わかりやすく解説が進む。

このほか・・・

クレームを企業(の窓口)に伝えるときも、まず自分の素性を明かし、安心し
てもらってから用件にはいるのがよい。

カタカナ語や、~~性、~~的、といった安易な言葉にたよらない。

など、はるほどーという視点がとても気持ちにすーっとはいってくる。


僕の思いつき


キャスターの経験から、次の言葉がとても印象的だ。

 10秒あれば、かなりのことがいえる。
 30秒もあれば相当なことがいえます。起承転結まで含めた、ちょっとした
 ストーリーまで話せる。そのことに気がついたのです。

さらに続いて、

 しかし、15分ぐらいまでは、ひとつのテーマに絞って話したほうがよい、
 というのが実感です。

なるほど。自己紹介をする機会は、けっこうあると思う、そのときお一人1分
で・・・なんてお願いされることがある。このときのために、ちょっと自分バ
ージョンを作っておこう。

もうひとつ、カタカナ語を小学生にもわかりやすく変換する、これも楽しい。
たとえば、

 コンテンツ
 コンプライアンス
 シーズ
 シナジー
 リスクマネジメント

さて、みなさんなら、なんて説明するだろうか? (説明アイデア募集中)
ひらがな10文字(+2文字おまけ)でがんばってみよう。

コンテンツ=つたえたいことのはしら
コンプライアンス=しょうじきでうそつかない

とかね。(では、みなさんの説明まってます)



オススメ度

★★★★★+素直な疑問

読んで欲しい方

・やさしく伝えるのがうまい方
・やさしく伝えたいことがある方
・やさしく伝えてほしい方

Posted by webook at 17:06 | Comments (0) | TrackBack

2007年07月01日

できる人のスピード仕事術 ~ 日経ビジネスアソシエ + 3分間ミーティング

   早いことは価値がある。

書籍情報


本のひらめき

同じ5分でも、すごい5分と、なんだかサエない5分がある。時間には、色があるし、濃さも深みもある。

時間は、命そのものだし、僕たちが毎日いただいている貴重な資源でもある。平等に24時間あるといっても、人それぞれに価値や感じ方が違う。

では、どうしたら価値ある時間にできるか・・・

一日のうちの大部分を仕事という時間割に割り振っているビジネスパーソンは濃い時間をつくればいい。一言でいえば「スピード感のある仕事」である。

本書は、どうしたらスイスイ仕事がこなせるか・・・そんなテーマで、ビジネス界のリーダーたちにスピード仕事術を語ってもらったものである。

仮説思考、80:20の法則、整理術、5分間の活用、グッズやウエブツールなどさまざまな方法が提示されている。気に入ったものは、さくっと試してみるといい。

面白い企画は、5分で何ができるか・・というもの。新聞早読み、メーク、モチベーションアップ、ショートカットキーを使って5分で文書作成・・などなど、へぇーというワザがたくさん紹介されている。

各界の著名人のインタビューも楽しい。カージナルスの田口選手、ヤッパ社長の伊藤正裕さん、スター銀行のタッド・ハッジさんなどが登場する。

仕事をサクっと進めて、時間を有効に使いたい方、おすすめ。


僕の思いつき

人はだれでも一日に24時間ある・・・というのは、実はウソ。新人1年生はそのとおりかもしれないが、経験をつむにしたがって、後輩や部下に「悪いけど、これやっといて・・」と頼む・・あれは、24時間+αの時間を持つ瞬間である。

多くの人は、時間を売ってお金を得ている。時給いくら・・・というのは、正にそれ。月給の人でも9時5時で働いて(いることになって)給料をもらうのは、時間を売ってお金に変えていることになっている(かもしれない)。本来は時間ではなく、時間内に生み出した成果に対する価値なのだが・・・。

逆に、お金で時間を買うことも多い。タクシーを使う、集計作業でバイトを雇う、調査会社を使う・・・なんていうのは、お金→時間変換だ。

自分の自由になる時間を増やし、生きがいを感じられる時間をいっぱいもちたい。それには、やはり「何かを意識する」ことが必要だ。

すべては、意識するところからはじまる。本書が、そんなきっかけになれば、880円は、ものすごく価値ある投資になる。



オススメ度

★★★★☆+スピードで勝負

読んで欲しい方

・時間を有効に使いたい方
・仕事をサクサクやりたい方
・身の回りを整理したい方

Posted by webook at 11:03 | Comments (0) | TrackBack

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