2006年02月07日

日本を創った12人 ~ 堺屋太一 + 知研でお話

歴史を今風に学ぶ

書籍情報

日本を創った12人
日本を創った12人
posted with amazlet on 06.02.11
堺屋 太一
PHP研究所 (2006/02)

本のひらめき

堺屋太一さんの歴史分析はいつも面白い。現代にワープして、たとえるから、とても身近に感じて理解できる。たとえば、日本型プロジェクトの創造をしたという石田三成の項目では、徳川家康副社長に対抗して、創業社長秀吉の親友であった前田利家専務しかいない・・・といった表現が登場する。なんだかリアルにイメージできるのがいい。

12人の登場人物のうち、一番バッターは、聖徳太子。
なにを歴史に残したか・・・

それは「ええとこどり」の気風だという。

聖徳太子は、習合思想を発案した張本人だというのだ。新しい文化として伝来した仏教に対し、当時の日本は、「それまでの神道を捨て、仏教に帰依すべきか、はたまた仏教を排斥すべきか」・・・・当時の新しい文化と先祖伝来の信仰との間で揺れ動いていたという。そこに聖徳太子の教え「神道と仏教は両立する、さらに儒教も加えて3つが並存する」という思想が示され、人々は安心と心のよりどころを得たというのだ。

西欧の二者択一、勝ちか負けかの二元論ではなく、この柔軟さ(というかええかげんさ)が素晴しい。そして、それは今日まで続く。AかBかではなく、AでもBでもない状態もありうるという、謙虚な姿勢でもあるのだ。(西洋思想もだんだんこの東洋思想に近づきつつあるらしい)

二番手は光源氏。あれ、架空の人物じゃん・・?というのも無理はない。紫式部の描いた源氏物語の主人公だ。なのに、なぜ日本を創った12人の一人か?その意図はこういうことらしい。

 意思決定をしない高貴にして高位な人、いわば無能だが上品な人の伝統
 は、平安貴族、それも光源氏が生きた十世紀に始まった。

ということだ。確かに今でもそういう人は結構いたりする・・・オヨヨ。

その他、前例のないけったいな政権(つまり、律令制度を温存しつつ武家政治を展開、権力機構の二重構造)を創った源頼朝。中堅官僚プロジェクトの元祖、石田光成。手続きをちゃんとすることで責任のがれをする「ちゃんとイズム」の石門心学の石田梅岩。「財界」という欧米にはないカタマリを創った渋沢栄一。そして、池田隼人、マッカーサーなど12人が登場する。

僕の思いつき

本書の結びには、「いくつかの点で、日本を創った12人を超えなければならない」としている。

自分を作った12人は誰か・・・親に始まり、いろんな人のどんな影響をうけてきたのか書き出してみるのもいいね。感謝を込めて。

過去、現在、未来は、ずっとつながっているし、すべてのことに意味があり、これからも意味がありつづける。多分、感謝という気持ちがあらゆることを価値あるものにしてくれる触媒となるような気がする。


オススメ度

★★★★★+歴史を引きよせる

読んで欲しい方

・歴史が好きな方
・時代を動かした人物に興味ある方
・ユニークな視点が心地よい方

Posted by webook at 23:47 | Comments (0) | TrackBack

2005年08月26日

無言館 ~ 窪島 誠一郎 

長野へ行ったら・・・

書籍情報

無言館―戦没画学生「祈りの絵」
窪島 誠一郎
講談社 (1997/07)
売り上げランキング: 12,631


本のひらめき

長野県上田市に戦没学生慰霊美術館がある。
太平洋戦争に借り出され、惜しくもその才能を戦地に散らせてしまった若い画家たちの絵が展示されている。

本書は、その画集だ。

僕は以前、東京駅のステーションホテルでその絵を見たことがある。多くの入館者は、おさえきれない涙をハンカチで拭いていた。僕も・・・。

享年26歳・・・享年29歳・・・など二十代の若者がほとんど。遺作の絵画について語るのは、残された妻や兄弟姉妹。本書が出たとき、すでに70,80歳の高齢である。

戦争は二度と起してはならない・・・、そんな気持ちにもさせてくれる。

この夏休み、長野県に行く人がいたら、ちょっと寄り道をお薦めしたい。


僕の思いつき

無言館という名前は、まったく当を得た命名だ。

だれもが無言で入館し、無言で出て行く。そんな雰囲気がある。

何かを感じる本である。田舎へ帰ったら墓参りしてこよう。



オススメ度

★★★★+出征

読んで欲しい方

・戦没者の慰霊を考えてる方
・絵画に興味ある方
・平和を愛する方

Posted by webook at 12:32 | Comments (0) | TrackBack

2004年08月15日

■あのころはフリードリヒがいた(ハンス・P・リヒター)

fleadrich.jpg
 過去を見つめる     

あのころはフリードリヒがいた】新版
       
   --------------------------------------------
   |著者:ハンス・P・リヒター/上田真而子
   |岩波書店|2000年 05月
   |ISBN:4001145200|本体価格:680円
    --------------------------------------------

 「ぼく」とフリードリヒは仲良しの友達だった。しかし、ナチスドイツの
 台頭は、悲しい運命をつれてきた。なぜならフリードリヒは、ユダヤ人だ
 からだ。

 「ぼく」は、時代の変化の中でやがて加害者という立場にいやおうなしに
 追い込まれていく。
 (学校でのイジメも似た場面があるのかもしれない)
 そんな過程が淡々と描かれている。
 ユダヤ人フリードリヒの悲劇をドイツ人少年の目から克明に描いた作品で
 ある。

 訳者によれば、著者のリヒターは、本書の中の「ぼく」や「フリードリヒ
 」と同じ年、1925年に生まれている。この作品が著者自身の体験にも
 とづいたものであろうことは想像に難くない。

 終戦記念日の今日、ちょっと読んでみたい本。 

 --------------------------------------------------------------------
 <オススメ度>

   ★★★★+フリードリヒ

 <読んで欲しい方>
   ・平和を愛する方
   ・悲惨な戦争をなくしたいと思う方
   ・少年の心をもっている方

Posted by webook at 20:38 | Comments (0)

■あのころはフリードリヒがいた(ハンス・P・リヒター)

fleadrich.jpg
 過去を見つめる     

あのころはフリードリヒがいた】新版
       
   --------------------------------------------
   |著者:ハンス・P・リヒター/上田真而子
   |岩波書店|2000年 05月
   |ISBN:4001145200|本体価格:680円
    --------------------------------------------

 「ぼく」とフリードリヒは仲良しの友達だった。しかし、ナチスドイツの
 台頭は、悲しい運命をつれてきた。なぜならフリードリヒは、ユダヤ人だ
 からだ。

 「ぼく」は、時代の変化の中でやがて加害者という立場にいやおうなしに
 追い込まれていく。
 (学校でのイジメも似た場面があるのかもしれない)
 そんな過程が淡々と描かれている。
 ユダヤ人フリードリヒの悲劇をドイツ人少年の目から克明に描いた作品で
 ある。

 訳者によれば、著者のリヒターは、本書の中の「ぼく」や「フリードリヒ
 」と同じ年、1925年に生まれている。この作品が著者自身の体験にも
 とづいたものであろうことは想像に難くない。

 終戦記念日の今日、ちょっと読んでみたい本。 

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 <オススメ度>

   ★★★★+フリードリヒ

 <読んで欲しい方>
   ・平和を愛する方
   ・悲惨な戦争をなくしたいと思う方
   ・少年の心をもっている方

Posted by webook at 20:38 | Comments (0)

2004年08月07日

■杉原千畝物語(杉原幸子/杉原弘樹)

杉原チウネ.jpg
スギハラチウネって、知ってる?
杉原千畝物語
    
    命のビザをありがとう
   --------------------------------------------
   |著者:杉原幸子/杉原弘樹
   |金の星社|2003年 06月
   |ISBN:4323090277|本体価格:600円 |
    --------------------------------------------

 今日はちょっと歴史の本のご紹介。

 スギハラチウネってご存知だろうか。
 杉原千畝とかく。名前のほうはなかなかよめない。

 リトアニアはソ連から1991年に独立した国だ。その首都ビリニュスに
 スギハラ通りと呼ばれる通りがあるという。初代リトアニア大統領が命名
 したものらしい。なぜ、日本人の名前を冠してつけられたのか・・・歴史
 を遡ってその理由が理解できる本だ。

 杉原氏がユダヤ人にビザを発行して多くの難民を助けた、というエピソー
 ドは知っていたが、詳しい話は知らなかった。本書は、その歴史の一こま
 が幸子さんの一人称の語りで進む。(奥さんは91歳)
 千畝の奥さん(幸子さん)と長男(弘樹さん:故人)の共著として書かれ
 ている。

 ふりがなもうってあり中学生、小学生でもよめる。(もちろんお父さんや
 お母さんも)
 夏休み、心優しい日本人外交官の家族の物語を読んでみよう。
 きっと心をうつ。もっと多くの人に読まれるべき本だ。

 --------------------------------------------------------------------
 <オススメ度>

   ★★★★☆+スギハラ

 <読んで欲しい方>
   ・平和をかみしめたい方
   ・日本人の誇りを思い出したい方
   ・歴史がすきな方

Posted by webook at 12:03 | Comments (0)

■杉原千畝物語(杉原幸子/杉原弘樹)

杉原チウネ.jpg
スギハラチウネって、知ってる?
杉原千畝物語
    
    命のビザをありがとう
   --------------------------------------------
   |著者:杉原幸子/杉原弘樹
   |金の星社|2003年 06月
   |ISBN:4323090277|本体価格:600円 |
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 今日はちょっと歴史の本のご紹介。

 スギハラチウネってご存知だろうか。
 杉原千畝とかく。名前のほうはなかなかよめない。

 リトアニアはソ連から1991年に独立した国だ。その首都ビリニュスに
 スギハラ通りと呼ばれる通りがあるという。初代リトアニア大統領が命名
 したものらしい。なぜ、日本人の名前を冠してつけられたのか・・・歴史
 を遡ってその理由が理解できる本だ。

 杉原氏がユダヤ人にビザを発行して多くの難民を助けた、というエピソー
 ドは知っていたが、詳しい話は知らなかった。本書は、その歴史の一こま
 が幸子さんの一人称の語りで進む。(奥さんは91歳)
 千畝の奥さん(幸子さん)と長男(弘樹さん:故人)の共著として書かれ
 ている。

 ふりがなもうってあり中学生、小学生でもよめる。(もちろんお父さんや
 お母さんも)
 夏休み、心優しい日本人外交官の家族の物語を読んでみよう。
 きっと心をうつ。もっと多くの人に読まれるべき本だ。

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 <オススメ度>

   ★★★★☆+スギハラ

 <読んで欲しい方>
   ・平和をかみしめたい方
   ・日本人の誇りを思い出したい方
   ・歴史がすきな方

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