2022年06月12日

ルールの世界史

ルールの世界史 単行本(ソフトカバー) – 2022/1/14

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■   Webook of the Day       かすかなる春の足音便
□□□     http://webook.tv
■   Shinnosuke Matsuyama

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ルールは作られ、壊されてきた・・・・。破壊と創造の物語。


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■【今日の一冊】~ ルールの世界史

      ルールはツールだ!

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   |伊藤 毅/著
   |日本経済新聞社|2022年1月
   |ISBN:4532324300|1980円|280P
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__《 この本のツボは? 》_________

田中靖浩さんの〈会計の世界史〉につづき、今度はルールを題材にした世界史
のエンタメ本が爆誕! 教養や知識は、面白くなくっちゃなるめぇ。笑

私たちの生活は、様々なルールの上になりたっている。ゴミ出しはお父さん、
車は左側通行、立ち小便をすると法に触れる、社内提案は稟議書がいる、麻
雀やグルフのルール、、などなど考えてみると様々なルールがある。
さらにルール以外に、常識や規範や暗黙の了解などもあったりする。

そんな中、本書では、ルールとはどんな歴史をたどってきたのか、どんな意
味があったのかなど、時間と世界を縦横無尽にかけめぐるエンターテインメ
ント作品となっている。

本書の著者は、弁護士。いってみれば最も複雑なルールの専門家。その伊藤
さんがこの本を書くきっかけは、そもそもルールというものは私たちを幸せ
にしてくれるものなのか、そうでないか、、、という疑問からだった。

さて中身はというと、これがまた一言では言えない薀蓄と面白さ満載となっ
ている。

 ルールの始まり〜遊びから始まった!
   遊び、戦争、農業、宗教、など様々な世界史の事象が登場
   コラムにある水泳のルールの変遷は、ちょっと人に語りたくなる面白さ
 信用ルール
   オランダ、イギリス、東インド会社、チューリーップの球根、南海バブル
   適切な期待値レベルでのルールつくりが大事。
   コラムの野球ルールの変遷で、逆走盗塁があったというのは驚き。w
 創造ルール
   知財の創造ルール、イギリス皇室のセコさ。 コンテスト、コンクール
   拡散とコントロールという二つの要素が、創造のルール。
 普及ルール
   蒸気自動車と馬車、巻き込みと役割分担で発展したフランスの自動車
 育成ルール
   放任とアシスト、規制と規制緩和
 ネット社会における変化
   インターネットとルール、サトシ・ナカモト、信用ルールの変革
 ルールの一生
   ルールは、人の欲求を開花させるためのコミュニケーション・ツール

という構成。ビジネスや歴史や国柄や様々な要素をミックスしながらルール
について考える展開は、とても楽しい。

ルールという視点で、まわりにある決め事や、世の中のものごとの成り行き
を考えてみるのも楽しい。
また、様々なビジネスチャンスを捉えてみるのもいいかもしれません。

二度読みしたくなる素敵な本です! 超おすすめ。

なお、田中靖浩さんの【会計の世界史】と合わせて読むと、また面白さが
倍増するかも。w


__《 おすめ度は? 》___________


   ★★★★★ + ツールは活かそう


__《 知りたい? 》_______

   ・会社のルールに疑問を持ってる方
   ・社会の規則に疑問符を立てた方
   ・ルールの面白さを知りたい方

__《 買いたい? 》_______

   アマゾン → https://amzn.to/3KFTuKp 1980円
        → https://amzn.to/3rLYxjQ 1762円(Kindle版)

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■  新刊応援!(こんな本もお勧め!)

▼「会計の世界史」〜 https://amzn.to/2NK1kbg
  仕事に役立つ!

▼「会計の世界史/漫画編」〜 https://amzn.to/347HrVd
  受験にも役立つ!w

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■■ 臨機応援!(三日月姫漫画の続き)

以前のメルマガで、漫画プロデュースのことを書きました。
超人気マジシャンのKiLaさん(人吉の出身だよ)が、発起人で
人気原作者/花林ソラさんと漫画家/鹿子木灯さんの協力も得て
人吉を舞台にした歴史ファンタジー漫画を制作したのです。
将来、人吉観光に来る人が増えますように〜という思いからです。
JALやJR九州などにもご協賛いただき、多くの応援をいただいて
クラウドファンディングを開始。おかげさまで目標達成しました。

=> https://bit.ly/mikazukihime (終了)

手元に本があります。欲しい方は、ご一報を。送料込みで1000円です。

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●今日の鍛錬: ( 10回 )   目標Pushups500回

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 発行者 : Webook of the Day 松山真之助 ( hello@webook.tv )
 発 行 : まぐまぐ ID= 969
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 携帯版Webook : http://bit.ly/WebookM
 新刊/30分の朝読書で人生は変わる。→( http://amzn.to/oS3Zoz )
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Posted by webook at 11:09 | Comments (0) | TrackBack

2009年04月27日

戦略キャンプ ~ 森田 元 ほか + 地活な人々

ギリギリの議論の先にあるものは・・・・

書籍情報

戦略キャンプ―2泊3日で最強の戦略と実行チームをつくる
森田 元 田中 宏明 佐藤 俊行
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 6959


本のひらめき

ひさびさに本格的なビジネス書を読んだ。本書は、企業戦略を実行可能なもの
にするための「合宿経営」について書かれた本である。

多くの企業が抱える根深い問題をどう解決できるか・・著者の経験と洞察をも
とにしたユニークで実践的ヒントがいっぱいある。

ストーリー仕立の構成と、マインドマップによるリアルタイム議事録が、物語
をとてもリアルにし、かつ面白くしている。

日常で経験する会議やミィーティングでの本音と建前のせめぎ合いや、部分最
適か全体最適かといった微妙な矛盾の情景と心理描写が見事だ。あるある、そ
ういう時って・・・と思いながら読める。


本書の物語は、創業50周年を迎えるアイバ包装という中堅企業を舞台にする。
中期計画で謳われた「事業のサービス化」と「海外事業の立て直し」は、言葉
ばかりで目標には程遠く及ばず・・・が現実だった。危機感をもった社長は、
営業企画部長の田尻に主要な部長を集めた合宿を行い、打開策を策定するよう
指示をだす。

それまでいくつかの難問を合宿で解決してきた田尻だが、今回のテーマは重す
ぎる課題だった。「やるしかない」と覚悟を決めた田尻を中心に、問題解決の
合宿が始まる・・・

部門を背負う部長たち、様々なキャラの人たちの格闘は、思うようには進まな
い。堂々めぐりや、禅問答など微妙な空気も流れるのだが、あるときから裃を
脱ぎ捨てて、本音を出さざる得ない状況になる。物語では、登場人物の心理描
写が丹念に進められていく。(まるで会議に参加しているような雰囲気は見事
だ)


合宿経営は、開催するほうも参加するほうもそれなりの覚悟がいる。本音と建
前のうごめく会議を、ほんとうに意味あるものにするには、理論と感情の両面
の納得できる合意が必要だ。合宿経営は、そういう場を意図的に生み出す素晴
らしいしかけ、ではないだろうか。
ギリギリで成立する合意こそ、戦略をやり遂げる力を生むのである。

日常の会社(会議室)を離れ、雰囲気をかえて行う合宿には、独特の空気が流
れる。建前や立場を超えた本音のぶつかり合い、夜の部での融合、・・・さま
ざまな場面を経て、ひとつの方向を見出すプロセスこそ、戦略キャンプの醍醐
味かもしれない。

物語と解説がほどよくマッチした、すばらしい経営の書、といえる。
とってもお勧め!


僕の思いつき

実は、著者のお一人、森田さんは、会社の大先輩である。長年のサラリーマン
生活の中でも、この人は素晴らしいリーダーだと思えた数少ない方である。
森田さんは、常々合宿をやっていろんな問題を解決してきた。
その経験と知恵が、凝縮された本なのである。

物語に登場するシーンには、実は森田さんといっしょに僕も味わったことのあ
るような場面があったりする。(多くの読者も共感できるシーンが多いと思う)
森田さんの中で合宿経営というマネジメントのスタイルが昇華されていく過程
に、わずかながら僕もいたというのは、なんだか楽しい。


そこで思うことは、現在、マネジメントのポジションにある方は、ぜひ、自分
のやってきたことや、やろうとしていること(仮設検証)を、将来こうした本
にすることを考えてみてほしい・・ということだ。

こんなこと・・・・当たり前すぎて・・ということこそ、お宝になる可能性が
ある。経営でも人事でも総務でも、あらゆるところに、それ(ネタ)はある。

愚直に、とことんやってきたこと・・・それは、まさにビジネス書のネタその
ものだから・・・。



オススメ度

★★★★★+理論と感情

読んで欲しい方

・矛盾に満ちた問題を解決したい方
・悩める経営者の方
・物語から何かを感じたい方

Posted by webook at 15:09 | Comments (0) | TrackBack

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