2010年06月14日

電子書籍の衝撃 ~ 佐々木俊尚 + 6.24に帰国

うーん、これはもうやるしかない・・・

書籍情報

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
佐々木 俊尚
ディスカヴァー・トゥエンティワン
売り上げランキング: 4069


<本の衝撃>

日本でも iPad が発売された。お店では品薄らしい。アメリカのお店では、結
構在庫はあるみたいだけど・・。

本書は、キンドル(アマゾン)、iPad(アップル)といった電子書籍関連
のギアの登場を契機に、今後電子書籍がとうなるかについて、気鋭のジャーナ
リスト佐々木さんが語ったもの。

最新の情報(アマゾンのiTunesまねっこ戦略とか、アップルのアマゾン
追撃戦略など)の解説は、うーむ業界の裏側はそうだったのかと納得できる。

また、セルフパブリッシングの世界では、個人がISBNをとる方法や、アマ
ゾンDTP(デジタルパブリッシングプラットフォーム)の使い方などの解説
され、読んでるとぞくぞくしてくる。(すぐ試しててみようね)

さらに、キンドルやiPadなどの電子書籍関連のトレンド情報だけではなく、
メディア進化論的な考察もあるのがなんとも素晴らしい。

出版の未来をかいまみたい方に、ぜひ!

<僕の閃き>

グーテンベルグの印刷機ができたのが15世紀。ドイツの金属加工職人だった
彼は、1445年ころに活版印刷を発明した。最初の本は、もちろん、聖書。
この印刷技術は、羅針盤、火薬と並び、ルネサンスの三大発明と呼ばれている。

当時この活版印刷の技術は、本の在りようをガラッと変えた。流通速度や、本
の価値も変わったことだろう。木版印刷もその前からあったが、何度も印刷で
きる金属の活版印刷は、やはりその量的な変化で質的変化ももたらしたに違い
ない。

そして、いま。
電子書籍も実はすでにPDFや携帯小説などであるにはあった。
しかし、これほど注目され衝撃的な扱いを受けるのは、やはり、キンドルや、
iPadなどの技術によるところが大きいように思う。その技術は、ハードだ
けではなく、裏で動いている仕組みやシステムも大きい。

本を読む側、書く側、ともに大きな変化がある。

注目したいのは、やはり書く側の話。アマゾンもアップルも、書く(出版する
)ことのハードルを劇的に低くしたように思う。

いよいよ僕らは、出版という世界でも、あちら側に行くチャンスが来たようで
すな。

セルフパブリッシングの胎動という項目で、本書でもそのことを解説している。


次回100冊倶楽部のMoso会議は、このあたりがテーマか・・・。
うしうし、楽しみ楽しみ、っと。

そうそう、その前に、ISBNをとっておこう。
  http://www.isbn-center.jp/shutoku/index.html


オススメ度

★★★★★+iPad vs Kindle

読んで欲しい方

・電子出版をしたい方
・この先の本がづなるか気になる方
・電子書籍の裏側を感じたい方

Posted by webook at 21:50 | Comments (0) | TrackBack

2009年12月21日

Twitter革命 ~ 神田敏晶 + 知の現場、発刊!

とにかく、使ってみなさい。

書籍情報

Twitter革命 (ソフトバンク新書 118)
神田 敏晶
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 1941

<本のつぶやき>

Twitter をやってる人が急に増えてきた。僕もさっそく始めてみた。
「昼ごはんなう」なんてつぶやきを聞いてもどこが面白いのかしらん・・・と
初めは半信半疑に思っていたが、それはWHOとWHAT次第ってことで、な
かなか楽しいことが最近になってわかってきた。

さて、本書は、世界一小さなデジタル放送局KNN.comをやっている神田さん
がツイッターの魅力や影響力などについて分かりやすく書いた本である。

ツイッターのタイムラインを「今この瞬間に自分の側から見える社会」と定義
したところがいい。

もうひとつは、「ウエブのリアルタイム化」という視点。ネットの今、あるい
はネットにつながっているリアルな人の今が、つぶやきという形で見えるとい
うことだ。ただし、その視点は自分でフィルター精度を高めないといけない。
つまり誰をフォローするかということだ。
ちなみに、僕がフォローしている人でいちばんおもしろいのはこの方:
  http://twitter.com/ichimada

逆につぶやきを「見られる(見てもらえる)」という立場から考えると、でき
るだけ多くのフォロアーがいるとうれしい。著者の神田さんは6700人くら
い、百式の田口さんは20万人くらい、ジャック・ウエルチは110万人もい
る。ひとことのつぶやきが影響力が大きい。
(ぼくは今、260人くらい。もうちょいでウエルチの背中が見えるか、笑)

神田さんは、ツイッターの特徴を7つあげている。

1)RTの伝幡力、2)短縮URL、3)ボット、4)API解放によるカス
タマイズ、5)140文字の字数制限、6)メールを超えるコミュニケーショ
ン、7)ユーザーが決めるルール

この中で、4)API関連の面白いサービスの紹介があるのでメモっておこう。

 「おもいついったー」~カヤックの提供で、アイデアの公開サービス
   Twitterでアイデアを増幅させるステキ創造サービスということで
   おもいついったーに登録し、お題を出したり、アイデアの投稿ができる。
   お試しで「本の表紙を面白くするアイデアは?」って出してみたら、
   メルマガ原稿を書いてる間に13件ものアイデアが寄せられた!WOW!

 「読んだ4!」~ツイッターで読書メモ
   @yonda4 のあとにワンスペースをあけて署名を書いてTweetすると
   http://yonda4.com/user/webookoftheday (←これは僕の場合)
   にそのリストが整理されるっていうもの。

 「テレッター」~ みているテレビ番組の情報を共有するもの
   http://teletter.pulpsite.net/
   @teletter 5 のように番組番号のあとに
   @teletter 1 坂の上の雲は、すごい のように書く。
   番号は、1.NHK総合 | 2.NHK教育 | 4.日テレ | 5.テレ朝 | 6.TBS など

本書は、ツイッター入門として、その現状(世界で5840万人の利用者がい
ること(2009.9)や、ブレークしたきっかけ(オバマの選挙戦、ハドソン側に
着水した飛行機など)が紹介されている。

神田さんの主張、ツイッターをわかるにはとにかく「使ってみよ」というメッ
セージは重要だ。水泳も自転車もツイッターも体感していったほうが、ずっと
面白いし早い。ビジネスで使うならなおさら、まずは個人で使ってみることが
大切だ。

始めるのに遅いことはこの世に何もない。もし、まだなら、この機会にぜひ!
使ってる人もこれからの人も、本書は読んどくといいね。
    

<僕のつぶやきーおまけ>

フォローされる人はそれなりに意味深いつぶやきがある。ラスベガスの靴の通
販会社、ザッポス( http://www.zappos.com/ )- 2009年にアマゾンの傘下に
はいった- のCEOトニー・シェさんは140万人のフォロワーを抱えるとい
う。一声つぶやけば・・・・考えただけで、す、すごい!・・だね。
さらに500名を超えるスタッフもツイッターで情報発信しているというから
すごい会社があるもんだねぇ。

本書には、神田さんが参議院選挙に出たときのエピソードも書かれている。最
初は取材のつもりだったらしいが、お役所にたらいまわしにされるのを嫌って
立候補しちゃったという。「候補者」ならいろいろ聞きまわっても無視できな
いからだ。ツイッターの考察とはちょっと離れるけれど、選挙とネットについ
ての興味深い考察がある。

合法的な選挙活動としてはがき3万5000枚分の費用が国庫から支給される
らしい。一人175万円なり。
新聞広告は一人5回まで出せ、一回200万円くらいとして1000万円なり。
立候補者の人数をかけると一回の選挙で数百億円の国税が消費されるらしい。

ハガキの代わりにメールを、ポスターの代わりにウエブサイトを、政見放送に
Youtubeを、選挙区回りの代わりにツイッターを・・・ってなことで、
選挙もネットにシフトしたらかなりの国税節約になりそうだ。
そろそろ、ネットによる選挙活動を解禁したら・・という主張は、なかなか説
説力があるかも。しかも、ネットユーザーが人口の75%、新聞購読者62%
と聞けばなおさらである。

というわけで、本書は、ツイッターだけでなく、余禄の内容も面白い。

で、とにかく使ってみんさい! というのが最大のメッセージだからね。
僕からは、とにかく読んでみんさい、かな。笑



オススメ度

★★★★★+つぶやき

読んで欲しい方

・仕事とツイッターについて考えたい方
・何かを宣伝したい立場の方
・ツイッターを感じたい方

Posted by webook at 08:12 | Comments (0) | TrackBack

過去の記事
カテゴリー別