2005年02月28日

「問題」と「解決」の法則 ~ ジェームズ・アレン

問題の所在は、心の中に・・・

書籍情報

「問題」と「解決」の法則
ジェームズ・アレン 葉月 イオ
アスコム (2005/01)
売り上げランキング: 6,641
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本のひらめき

【「原因」と「結果」の法則】とか【きっと!すべてがうまくいく】などジェームズ・アレンの本から人生の成功法則に係わるヒントを得た人は多いと思う。特に、原因と結果の法則(原書は、As A Man Thinketh )は、聖書に次いで一世紀以上もの間、多くの人々に読まれつづけてきたすごい本だという。

ジェームズ・アレンは短い人生(48歳)でこの世を去るまでに19冊の作品を残し、ナポレオン・ヒルやデール・カーネギーなどに影響を与えたという。そんなアレンの作品で、問題と解決というMBA的なタイトルにひかれ読んでみた。

中身は、もっと深いところをテーマとした人間の真理に迫る内容であった。読み始めると、なんだか仏教の宗教書のような雰囲気がただよう。

例えば「煩悩にとらわれると進路が見えない」「利己心を克己するには、問題の原因が自分の身勝手にあることに気が付かなければならない」など、お坊さんの説教にでてきそうな雰囲気だ。

また「心からの願望は、ふさわしい道具を手に入れ理想の現実へわたしたちを運んでいく」といったカーネギーが言いそうなことにも触れている。

問題は、煩悩や利己心などの心の欲望であり、自律自省、我欲の放棄といった精神鍛錬によって問題の解決をはかることで崇高な人生を送ろう・・・というのが本書のメッセージだ。

心静かに読める時間に味わいたい一冊。


僕の思いつき

怒りを感じてそれを口や行動に出す前に、一呼吸して考えてみよう。

悔しさに身をよじらせる思いがするときに、ちょっと立ち止まってみよう。

悲しみに沈んでいるときに、空の雲をながめてみよう。

ちょっとだけ自分の心を外から眺められたら・・・・

たぶん違った展開があるはずだ。

3分。

恐らくのこくらいの時間が僕らには必要なのではないだろうか・・・。

3分間、心を無にする鍛錬をしてみるかな。



オススメ度

★★★★+克己

読んで欲しい方

・精神的に成長したい方
・修行を始めた方
・広く深い心をもちたい方

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2005年02月27日

アニマルズ・インク ~ ケネス・A.タッカーほか

史上初!動物たちの会社ができた!

書籍情報

アニマルズ・インク
アニマルズ・インク
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Kenneth A. Tucker Vandana Allman 小川 敏子
日本経済新聞社 (2005/02/19)
売り上げランキング: 2,574
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本のひらめき

本書の舞台は農場だ。ウシ、ウマ、ブタ、ニワトリ、かかしなどが登場する。ある時、農場主のグッドが、動物たちをあつめてこういった。
「わしはもう引退することにした。」
グッドは妻に先立たれ80を超えた老年のため、養老院で暮らすことにしたのだ。そこで、動物たちに農場の経営権を譲ることにした。つまり、動物が農場をマネージするという前代未聞のことをやらないかということだ。ただし経営に失敗すると農場は買い取られてショッピングモールになってしまうというリスクと背中合わせだ。年長のブタのビッグブーがCEA ( Chief Exective Animal)としてやっていくことに・・・。

組織をつくり、配置を考え、コンピテンシー調査をし、未来のビジョンを作り・・・動物たちがそういうことをするおかしさの中に、リアルな世界が入り混じり楽しい世界が繰り広げられる。

途中、不得意なことを強化する研修のあと、配置換えをしたために、みょうちきりんな情況に陥る。当然、生産性は落ち見当ハズレの努力が積み重なっていく。

最後はハッピーエンドになるが、途中のおかしな騒動は、笑えない話ではある。

「個々の強みを引き出すマネジメントをすればビジネスはうまくいく」というのがメッセージだ。

動物たちの描写もいきいきとしており、たのしいストーリーだ。


僕の思いつき

実は、以前、動物のビジネスストーリーを書いてみたいと思って、登場人物じゃなく動物のキャスティングをやったことがある。(これはいつか実現したいなー)

なにかのメッセージを伝えたいとき、動物に置き換えてみるとか、キャラクターを創造してみるとかは楽しい。

レンタルのニッケンでは全社員ニックネームをつけることが義務になっている。(トリビアでもやってたねー)そんなのも面白いね。

さて、何か面白いことはないかしら・・・



オススメ度

★★★★☆+ビッグ・ブー

読んで欲しい方

・物語で会社を楽しくしたい方
・会社をスタートアップした方
・何か楽しいことをしたい方

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2005年02月26日

すきすきちゅー! ~ イアン・ホワイブラウ

ほんわかと・・・

書籍情報

すきすきちゅー!
すきすきちゅー!
posted with amazlet at 05.02.26
イアン・ホワイブラウ ロージー・リーヴ おびかゆうこ
徳間書店 (2004/09/22)
売り上げランキング: 83,914
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本のひらめき

今日はお父さんのための絵本をご紹介。この本を読んでたら、次のような素敵な父親と娘さんのお話を思い出した。

知り合いのそのお父さんは、毎日、娘さんに語りかけをブログにしている。娘さんが高校を卒業するまで毎日つづけるんだとか。素晴しいね!

父と娘は小さいころはとても良好(?)なのだが、大きくなるにつれて、疎まれることが多いらしい。うーん、実感。

さて、本書は、ちゅうちゃんという子ネズミとおとうさんネズミのお話。

おとうさんが夕方、えさを集めるために外出する。
おるすばんのちゅうーちゃんは、おとうさんとのだいじな約束をひとつ忘れ
ていたことに気がついて、出かけたお父さんを必死においかける。
途中で、お父さんが野良猫に狙われるが、ちゅうちゃんの声にネコが驚き、間
一髪助かる。ちゅうちゃんがわすれていたことというのは、実は・・・

といった物語。ほんわかとしたストーリーで心が和む。

小さいお子さんがいるご家庭なら、ぜひお父さんが読み聞かせをしてあげたい本だ。


僕の思いつき

「ねぇお父さん、いっしょに寝よ」って誘われるうちが華かもしれない。そう思って、僕はできるだけ一緒に寝てあげるようにしている。お話をしたり、なぞなそを考えたり・・・

今日はIQサプリを見たから、「はなわのIQ都道府県」をいっしょに考えた。お題は沖縄・・・・。明日までの宿題。

さて今日のIQ都道府県は、これ:
「その県では、岩の間に角がはえた動物が住んでいる~♪、ここがどこだかわかるかな~♪」だった。

さー、どこだかわかるーかなぁー。



オススメ度

★★★★+すきすきちゅー!

読んで欲しい方

・ほんわかしたい方
・娘と会話したいおとうさん
・絵本を読んで聞かせたい方

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2005年02月25日

「株」で3000万円儲けた私の方法 ~ 山本有花

ちょっとギャンブリーかもねー

書籍情報

毎月10万円は夢じゃない!「株」で3000万円儲けた私の方法
山本 有花
ダイヤモンド社 (2004/06/17)
売り上げランキング: 470
通常24時間以内に発送


本のひらめき

著者は、現在1歳と3歳のお子さんがいる主婦の方。まだまだ家事育児に多忙な時である。それでも一日40分ほどの株取引で「株取引の成功」を手にしている。

こう書くといとも簡単に株で儲けることができるように思えるが、現実はそうではない。それなりに勉強と経験が必要だ。

著者は、だんなさんから借りた50万円と失業保険手当ての残高などをあわせ100万円の資金ではじめて株を買ったと言う。大同特殊鋼が最初の銘柄。で、一月ほどして株価が上がったときに売り、3万円儲けたのが初めての成功体験。

本書には株取引の基本知識を、「素人にも分りやすく書いてある」ところがいい。ただし、信用取引も進めているところは、若干ひっかかるかも。

 短期勝負(3日から長くても1週間)、
 下げ相場でも売りから入れる信用取引は欠かせない投資手法
 とにかく1円でも上がったら確実に利益を確保

といったところは、先日の【超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術】(角山智著)とはかなり趣を異にするところだ。僕的には角山さんの本がフィットする。これは、毎日取引の主婦と、週末だけ取引のサラリーマンの株スタイルの差だろうか。


僕の思いつき

著者も言っているが、最低限の勉強は必要だという。著者は最初、株式関係の本を数冊買い込んでみっちり読み込んだという。何事も最初の基本を抑えることは重要である。

今係わっていることの基本って何だろう? と問い直してみることも重要。先輩に教わりながら覚えた仕事は、ある程度はできるようになっても、その仕事の根本のところを抑えていることにはならないこがある。

経理業務が一通りできるようになっても、まてよ会計の根本ってなんだろう?と考えてみたりすることは大切だ。

いろんなことの「基本」って何か考えてみよう。そして、それを人に教えてみよう。案外、基本的なところで、あれれ分ってないかも・・・という気づきがあるかもしれない。



オススメ度

★★★☆+信用取引

読んで欲しい方

・株で世の中のことをもっと知りたい方
・最近、株を始めた方
・信用取引をしたい方

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2005年02月24日

チャンスと出逢うための人脈大改造 ~ 後藤芳徳

人脈力=まず人を良い気持ちにさせる能力

書籍情報

チャンスと出逢うための 人脈大改造 フツーの人でも成功できる実践法則
後藤 芳徳
現代書林 (2005/03/03)
売り上げランキング: 246
通常24時間以内に発送


本のひらめき

人脈を広げたいのはなぜだろう?

誰かに何かをもらうため?
自分の役にたつ人をたくさんもつため?

なんだか違うよねこれ。

著者は、人脈を見事に定義している。

 自分の夢をサポートしてくれる誰かと
 自分がサポートしている誰か
 との関係以外は人脈とはいわない。単なる顔見知りである。

なるほど。そして理想的な人脈への第一歩は自分がメンターになることだという。つまり、最初にギブありきである。メンターとは、精神面だけでなく、人の紹介まで含めて物心両面んの面倒をみてくれる人のことをさすという。久米さんもおっしゃっていた、ギブ&ギブ&ギブンだね・・・。

人脈作りで大切なものは、「自分の価値」と「コミュニケーション」だという。いまの自分の価値を見つめなおしてみるときっといくつかあると思う。それを伸ばして人の役にたとうとしているうちに人から認められる価値が育っていくような気がする。

今日はセミナーだった。たくさんの方をお会いしていて思ったのは、みんなキラキラと輝く素晴しいものをもっていらして、それを素敵な方法で外に出しているなぁーってことだ。ほんと今日は感激と感謝で涙がでた。人脈の交流の場をもてたことが今日の最大の収穫だったような気がする。

著者は、実は風俗・飲食店の経営を立て直す「風俗コンサルタント」としても活躍している。だから世の中の上も下も知り尽くしたユニークな方だ。まだ若い。(1968年生まれ)
ビジネスようちえんというサイトも運営していて、楽しい。
→ http://www.businessyochien.com/

人脈、夢実現のコツ、自分との対話・・・たくさんの気づきがある本だ。軽いノリの本かと思ったら・・・「人脈道」とよべるほど深い洞察に満ちた本だった。


僕の思いつき

本書には、いくつかのマインドマップが紹介されている。自分の「今の人脈図」を書いたのが最初に登場する。なかなか興味深い。次は「自分の価値図」のマインドマップ。

自分の価値を見つめなおし、未来の絵を描くステップとして、いろんなマップを書いてみるのもいいねぇ。

今日は読書マップも練習したし・・・笑



オススメ度

★★★★★+ちんかも

読んで欲しい方

・自分を変えたみたい方
・人脈を広げてみたい方
・自分の価値を探したい方

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2005年02月23日

成長するものだけが生き残る ~ 上原春男

成功ではなく成長である。

書籍情報

成長するものだけが生き残る
上原 春男
サンマーク出版 (2005/02)
売り上げランキング: 820
通常24時間以内に発送

本のひらめき

この人に会いに行こう!
本を読んでの感想だ。大学の先生なんだけど(というのは妙は表現だが)、企業のコンサルなども行い独自の成長原理を考案した方である。とてもユニークな方で、会いにいきたいと強く思う方である。

本書は、「なぜ成長しなければならないのか」「成長する人と組織に共通するもの」「心地よさのあるところに成長は生まれる」など、成長というキーワードを非常に分かりやすく因数分解してくれる。

著者が考える「成長の原理」とは次の5つからなる。

 1) 創造・忍耐の原理
 2) 成長限界の原理
 3) 並列進行の原理
 4) 条件適合の原理
 5) 分離再結合の原理

少々言葉が硬い雰囲気だが、解説される内容はとても分かりやすく、具体的な事例が豊富で深い共感を覚える。

・成長とは創造性の総和である。

・強い目的意識は、オートフォーカスの機能を果たし、目標達成のための必要
 な知識や情報を自然選択的に集めてくれる。

・成長力=創造性x忍耐力

・成長=熱心+謙虚 (これはもと経団連会長土光さんに著者がプライベート
 講義をしていたときに感じたこと)

・商品の価値=製品価値xサービス価値x情報価値

・ビジネスは「心地よさ」という付加価値を追求すれば利益はついてくる。

・成果は「人」が運んでくる。
 (創造的人間に共通するのは“人によく会う”点である)

などなど、心に留めておきたいフレーズがたくさんあった。


僕の思いつき

著者は、不思議な方で土光敏夫氏、堺屋太一氏、平岩外四氏など草々たる著名人とも親交が深く、そういう人から学び薫陶を受けた方のようだ。そして、そういうエライ方がたは、勉強熱心であり、年下に対しても謙虚な態度で臨んでいたという。

また著者は、海洋温度差発電というこれからの環境重視の流れのなかで需要な役割を果たす技術の実用化をライフワークにしている方だ。今、佐賀大学の学長をされている。よし、佐賀に行こう!



オススメ度

★★★★★+心地よさ


読んで欲しい方

・エネルギー問題に関心のある方
・世の中に役にたつビジネスを始めた方
・成長したい方

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2005年02月22日

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? ~ 山田真哉 + セミナーJ企画

さぁ~おや~、さおだけぇ~・・・(の秘密がついに明かされる!?)

書籍情報

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
山田 真哉
光文社 (2005/02/16)
売り上げランキング: 9
通常2~3週間以内に発送

本のひらめき

さぁ~おや~、さおだけぇ~・・・というあの声、思い浮かべただけで、なにやらのどかな景色が浮かぶ。すばらしいメロディ♪である。

ところで、あの『さおだけ屋』、もうかってんのやろうか?

と疑問に思ったことはないだろうか?

2本で千円程度、売れたとしても毎日何十本も売れるわけがない。軽トラックとはいえガソリンなどの経費もかかる・・・・うーむ・・・と唸ってみるところからこの本ははじまる。

さおだけ屋のエピソードをはじめ、ベッドタウンにできたお客があまり来そうにない高級フランス料理店のなぞ、在庫だらけの自然食品店の不思議、わりかんの支払いなど日常にころがる身近なものから、会計の本質をつかめるという本だ。

さおだけ屋の話は、「利益=売上ー費用」という基本を
高級仏料理店の話は、商売は繋げて考える「連結経営」が大切なことを自然食品店の話は、「在庫は罪庫」だということをわかりやすく解説するネタとして使われている。この他、マージャン店の回転率など、ふむふむと納得のネタがたくさん。

この本を読んで、衣料品で在庫一掃セールがなぜ多いのかというカラクリを初めて知った時は、感激したなぁ。

『難しいことを優しく教える』・・・学校でも企業でも、今もっとも求められる技ではないだろうか。本書の著者、山田さんは会計の世界でそれを実践するスーパー公認会計士である。

最初、読者に「??」を抱かせて、そのあと明解な「!!(なるほど)」を見せてくれる山田さんの技はいつもながら心底、感動する。

この本は、会計の世界に疎い方でも、なーんだそういうことかぁという納得感をもてるスバラシイ本だ。さおだけ屋を契機に、新たな世界に足を踏み出す人が一人でも多くでることを期待したい。


僕の思いつき

会計は、経営者が知っておくべき大切なことのひとつ。そして、ある程度の地位にいくと、基本的なことを他人に聞くのははばかられるようになる。でも、人に説明できるくらいわかっていないのなら、思い切って聞いてみよう。それでも納得できなかったら、まずこの本からリスタートだ。笑

実は今日、山田さんとセミナーの相談をした。
そのとき、「この本は、もてる会計エピソードを総動員しました。きっと、これが会計の本では最後になります。」とおっしゃっていた。それくらい面白いネタがいっぱいある。

山田さんと話していると、爽やかな笑顔からときおり放たれるキラリビームが心地よい。なんとさわやかな方だろう・・・そんな印象を受ける素敵な方だ。あー、セミナーが待ち遠しい。(詳細は、今日のおまけに)


もう一つの思いつき。アマゾンで検索してみたら、なんと総合5位!
(凄い!)あともう一息で一位に・・。
みんなで、今日明日で一位にもってっちゃいましょう!(ワクワク)

  Let's Go No.1 → http://tinyurl.com/6jefd  ♪



オススメ度

★★★★★+さーおやぁー

読んで欲しい方

・会計のツボを大雑把に理解したいという方
・会計の勉強を始めた方
・さおだけ屋の秘密が知りたい方

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2005年02月21日

あと1年半は株で大儲けしなさい! ~ 浅井隆

あと一年半、鬼のいぬ間の洗濯か・・・

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あと1年半は株で大儲けしなさい!
浅井 隆
第二海援隊 (2004/12)
売り上げランキング: 18,054
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本のひらめき

バブル崩壊から13年目の2003年4月に株は大底をうった。で、今は上昇局面にあるという。ただし、それもここ2年ほどの間であり、2006年の夏頃までだという。なぜなら、株と債権と為替がすべて下落するトリプル安にみまわれる可能性が大きいからだ。震源は、巨大な借金を膨らませているこの国(日本)の破産である。

そこで、2006年の春くらいまでに株式市場から撤退し、一度投資先を海外ファンドなの外貨建てに変え、日本株が大暴落してこのあたりが底だと思える時期に、再び株を買い戻せばよい・・・。これのが著者のシナリオ(仮説)である。

したがって、今から2006年夏ころまでの1.5年が「鬼のいぬ間の洗濯」だというわけだ。

当たるかどうか??だが、客観的情報は、それもありか・・というものが多いねぇ。


僕の思いつき

第二海援隊というのは、著者の浅井さんの会社である。
 http://www.dainikaientai.co.jp/message/message.html
自分メディア機能(出版)を持つというのは強みだ。

ライブドアのホリエモンは、幻冬社と組んで新会社「ライブドアパブリッシング」を設立中だ。放送のほか出版メディアも押える戦略。

企業M&Aや合併などのように資本の理論で動くことも重要だが、個人ベースでも気楽にメディアをもてる時代。デジオ、デジビ、デジナー・・・とかいろいろ考えてみよう。
(digital radio, digital TV, digital seminar )


オススメ度

★★★☆+プリンの味は食べないとわからない

読んで欲しい方

・株で資産形成したい方
・今年は株を始めた方
・第二の収入源をえたい方

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2005年02月20日

STAR EGG ~ 森博嗣

星はどうして・・・丸いんだろう?

書籍情報

STAR EGG 星の玉子さま
STAR EGG 星の玉子さま
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森 博嗣
文藝春秋 (2004/11/03)
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本のひらめき

ちょっとファンタジックな大人の絵本。あ、もちろんお子さんも楽しめる。
玉子さんと犬のジュペリがロケットにのって宇宙の星星を探検するお話。

宇宙にはいろんな星がある。誰も住んでいない星。暗い感じの人が一人だけ住んでいる星。三角形の星。野球好きの少年がボールを投げて、それが星をぐるっと回って後ろからとんでくるような星。きこりが最後の一本の木をきろうか迷っている星。孤独がある星。・・・・そして、ずっと遠くにやってきた玉子さんは青い大きな星を見るける。(地球だ!)そこにはきっとたくさんの孤独があるでしょう。その孤独を忘れるためにたくさんの夢があるといいですね・・・と結ばれている。

印象的な星は、木こりの星。

 木こりは仕事熱心だったので、つぎつぎに木を切り倒した。ついに最後の一
 本になる。この木を切り倒したら仕事はおしまいだ。そう思うと仕事に手が
 つかない。木こりは、何のために木を切っているのかを、思い出そうとして
 いた。

こういうことが、今実際に地球上でも起きている(温暖化、公害など)から、私たちもここに登場する木こりみたいなものかもしれない。

何のために・・・という問いに真剣に対峙するときかもしれないねー。

ちなみに作者は、某国立大学建築学科の助教授。工学博士である。絵本と博士っていう取り合わせがいいねぇ。どうやら同じ大学らしい。会いに行ってみよ。
 http://www001.upp.so-net.ne.jp/mori/ 


僕の思いつき

なぜ? という問いかけは、なかなか重たい。

なぜ、この仕事をやってるんだろう?
なぜ、この会社にいるんだろう?
なぜ、評価が必要なんだろう?

これらのなぜは、どうしてできないのかと考えるプロセスの改善を考えるときのなぜとは種類が違う。WHYというより、FOR WHATのほうだ。

こういうなぜを一日ひとつ。哲学のなぜを集めてみよう。



オススメ度

★★★★+木こりは考えた

読んで欲しい方

・絵本が好きな方
・丸いものがすきな方
・宇宙へいきたい方

Posted by webook at 10:38 | TrackBack

2005年02月19日

ビジネスブログブック ~ 小川浩/四家正紀/上田一吉

ビジネスブログにはまだ誰も試してない未知の可能性が・・

書籍情報

ビジネスブログブック
小川 浩 四家 正紀 上田 一吉
毎日コミュニケーションズ (2005/02)
売り上げランキング: 242
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本のひらめき

ブログはもはや常識のように広がっている。ライブドアや楽天やインフォシークなどいろんなところが無料でブログ環境を提供している。使わない手はない。

ネットエイジの西川さんは「第二のデジタルコミュニケーション革命だ」といい、ネオテニーの伊藤穣一さんは「単なる日記でもなく個人的なWebページでもありません。ブログはコンテンツマネージメントやナレッジマネージメントにおける革命なのです」と言っている。すごいこと(革命)なのだ。

そんな素晴しいものは当然ビジネスにも直結して使われる。
本書では、公開型のオープンビジネスブログと、非公開のイントラブログについて解説する。

日産のTIIDAブログや、日立のイントラブログの事例が詳しく載っている。

ブログの基礎や実用的なTIPSもあって親切だ。

面白いのは、この本の原稿が、ブログをつかって書かれたことと、ウエブのURL情報に二次元バーコード(QRコード)がついているところ。

字のフォントが小さいのが・・・ちょっとツラかった。


僕の思いつき

ブログの本質は何か。インターネットはどうなるのか。メールの未来はどうなるのか。私たちを取り巻く大きなうねりを冷静に見つめる目があるといいね。ちょっと先の未来を考えると楽しい。

さて、この本、実はカレンの山内さんから送っていただいた。執筆者の一人である四家(しけ)さんはカレンの広報室長さんだ。手元に3冊ある。ブログにはまってる人に読んで欲しい。プレゼントしちゃうよ!

応募はいつもの要領。

 あて先 : webook2004@yahoo.co.jp
タイトル: BBB+あなたのお名前
 本  文: お名前、住所、電話、職業、なにかコメント
 しめきり: 3.4金


オススメ度

★★★★☆+ビジネスブログ

読んで欲しい方

・ブログを会社で活かしたい方
・ブログを始めた方
・ネットワークしたい方

Posted by webook at 09:41 | TrackBack

2005年02月18日

黄金のおにぎり ~ 高橋朗

ブランドを『物語』で感じる

書籍情報

黄金のおにぎり
黄金のおにぎり
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高橋 朗
ナナ・コーポレーション (2005/01/25)
売り上げランキング: 475
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本のひらめき

この本はブランドを物語でわかる本である。とっても面白い!

脱サラしておにぎり屋を開業した森山正太、53歳。念願のおにぎり屋「黄金にぎり」は開店3か月になるが、さっぱりうれず「破産」寸前に陥ってしまう。

味(モノ)はなかなかいい線なのに売れなかったのは、製品が消費者の心に届かなかったせいだ。つまり、デザインや売り方やブランドといった『コト』がたりなかったのである。

「良い製品」と「良い商品」の違いが分かるだろうか?

式にすると分かりやすい。

 良い商品=良い製品+α

このαの部分こそ、ブランド戦略とか、マーケティング戦略とか、バリューとか、ウリとか、タグラインとか言われる「コト」に相当するものだ。

この微妙なところを、おにぎり屋の物語で実にうまく解説してくれる。


「おすし屋さんも食べています」というキャッチ(タグライン)、手提げ袋の工夫、お店のキャラクター「おにぎりマン」、ブランドコンセプト、クレームと顧客満足度の調査、ネット利用、社会貢献・・・さまざまな要素が入り混じり、黄金にぎりの物語は展開する。

軽快なテンポで展開する物語に、スッキリするポイント解説が快感である。「ブランド戦略」を学ぶ、新感覚“実用小説”の誕生である。

物語仕立てでビジネスを学ぶのは実に楽しい。世の中には、こういうスバラシイ本がときどきある。山田真哉さんの「女子大生会計士」の本などはその典型だ。頭で分かるより、心に残るほうがいい。IQよりEQだ。そういう意味で、物語はとてもいい。人の心にしみるツールである。


僕の思いつき


こんな面白い本を出した出版社はどこだ?と思ったら、あまり聞いたことがない会社。ナナンコーポレーション・・・ちょっと気になる。
で、調べたら・・http://www.nana-cc.com/kaisya_gaiyou/aisatu.htmlもとリクルートの社内報「かもめ」の編集長だった福西七重さんが社長の会社であった。福西さんの『冒険する社内報』もよまなくては・・。

この本、いろんな意味で広がる本である。(マインドマップ読書向きだねぇ)



オススメ度

★★★★★+こんせぷとぉ!

読んで欲しい方

・ブランドについて学びたい方
・おにぎりがすきな方
・ビジネス物語を代みたい方

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2005年02月17日

悪魔のマーケティング ~ Action on Smoking and Health

うー、タバコは嫌いだぁ!

書籍情報

悪魔のマーケティング タバコ産業が語った真実
ASH(ACTION ON SMOKE AND HEALTH) ASH (ACTION ON SMOKE AND HEALTH) 津田 敏秀 切明 義孝 上野 陽子
日経BP社 (2005/01/20)
売り上げランキング: 1,781
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本のひらめき

喫煙家の読者の方、今日のWebookはたぶん不快だと思うので読まないほうが「健康」にいいかも~。笑

僕は、タバコの煙がちょっと苦手。(ちょっというのは遠慮してるけど・・)ようやく、飛行機は全面禁煙、職場も分煙になった。駅もだいぶ喫煙場所が限定されてきた。東京・千代田区では禁煙条例が実施されて違反すると2000円の罰金。路上でもすえなくなった。
まことに喫煙家にとっては、住みにくい世の中である。(僕のとっては住み易い)

本書は、ダバコを製造販売するメーカーのしたたかなマーケティング戦略を「悪魔のマーケティング」として分析したものだ。
原書は、英国のNGO、ASH(Action on Smoking and Health)が欧米のタバコ産業の内部文書にあった数々の証言をまとめたものだ。けっこう恐ろしいことが書かれている。

タバコに含まれるニコチンには「依存性」があり、アヘンや麻薬と同じような構図で商品を売っている・・・というのがこのレポートの根幹だ。
フィリップモーリスとかのメーカーは、その事実を内部的には知りつつ、多くのタバコ中毒の人をつくっては商売をしているという。そういう内部告発的な文書や発言が、歴史的な流れのなかで解説されている。

タバコは依存性があるという事実を知りながら、成人男性だけでなく、女性にも未成年にもそして発展途上国にも売りさばこうという点が、「悪のマーケティング」といわれる所以だ。

タバコを吸う方も吸わない方も読んで欲しい一冊。


僕の思いつき

田坂広志さんの「GOODNESS」にあったように、社会に貢献することこそ企業の使命であり、儲ける構図があるからといって、人間や社会によくないことをビジネスにするのは、いけないことだと思う。

人間はときどき妙なものを作り出しては自らを傷つける・・というオバカなことをする動物らしい。

そういうものって、ほかにはないだろうか・・・。

ウイルスメールなんかもその類かな。



オススメ度

★★★★+依存性があります

読んで欲しい方

・禁煙をしたい方
・タバコがすきな方
・だんなに禁煙させたい方

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2005年02月16日

量子コンピュータへの誘い ~ 石井茂

誘われてみる?

書籍情報

量子コンピュータへの誘(いざな)い きまぐれな量子でなぜ計算できるのか
石井 茂
日経BP社 (2004/12/23)
売り上げランキング: 428
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本のひらめき

20世紀で大きく世の中を変えたものの一つはコンピュータ。もちろんインターネットもある。コンピュータは、大型コンピュータでしかできなかったようなことが小さなパソコンでも実現できるようになってきた。

小さく、そして高機能に・・というのが流れである。

さてその次は・・というと量子コンピュータということになるらしい。本書は、現在、研究開発が進められている量子コンピュータについて、歴史や原理を分かりやすく(という意図で)書かれた本だ。

僕は(一応!)工学部の電子工学を出ているんだけど、この本はけっこう中身が濃い感じ、きっちり理解するにはヘビーな印象をもった。物理学やコンピュータのことが好きな方なら、興味深く読めるだろう。

ファインマン、朝永振一郎、ラザフォード、ボーア・・など高校の物理で出てきたような人の功績をたどりながら、量子物理学の歴史をおさらいするのは、ちょっと楽しい。

コンピュータの基本はビット(0:1)だから、量子コンピュータの素子でそれをどう扱えるかがポイントだ。これには電子の「エネルギー準位」と「スピンの状態」が使えるらしい。

静かに進んでいる量子コンピュータの開発の様子を覗いてみよう。

僕の思いつき

高校や大学での物理学は、じつはとてもつまらなかった。もう少し面白くする工夫はなかっただろうか・・・。
難しいものとっくきがわるいものを、面白ろおかしく、そして分りやすくする工夫は、結構楽しい。身の回りにあるそういうものを、言い換えてみたりする遊びもいいね。


オススメ度

★★★★+量子の世界

読んで欲しい方

・理学部出身の方
・コンピュータがすきな方
・工学部出身の方

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2005年02月15日

Goodness ~ 日本プラントメンテナンス協会

会社は何のために存在するのか・・・

書籍情報

GOODNESS―「良い」会社になる「良い」会社にする
日本プラントメンテナンス協会
日本プラントメンテナンス協会 (2004/01)
売り上げランキング: 94,148
通常3日間以内に発送


本のひらめき

自分の会社は、何のために存在しているのか。そしてそこにいる自分は、何を目指しているのか・・・・そんなことを考えたことはあるだろうか。

「ない!」。。。うん、そういう人が結構多いかもしれない。

一方で、雪印、三菱自動車、かつての日産など、危機に貧したことがある企業は、否応なしにそういうことに社員全員が対峙したことだろう。

さらに、最近ではどんな企業も、CSR(企業の社会的責任)、SRI(社会責任投資)、環境会計などこれまでになかった企業の役割を意識せざるをえない情況になってきた。

しかし、何かヘンじゃないか・・・しっくりせんな・・・と僕は感じてきた。
たとえば、環境に配慮というのは後ろ指を刺されないために、コンプライアンスは、法律で指弾されないために・・・など、どことなく受身というかやらされモードというか、わくわくできない雰囲気があった。

そこで出会ったのがこの本。

本書の冒頭、田坂広志さんの「企業の社会貢献とは何か~経営社に求められる10の視点」に深い洞察があった。

社会貢献とは「受動的な義務」からではなく「能動的な使命」から出てくるべき思想だと田坂さんは言う。たとえば、環境保護という言葉、これには、単に環境汚染を引き起さないという受動的な義務だけではなく、その奥に自然環境と人間社会の共生を実現するという能動的な使命が存在している、という。そういう考え方こそが大事だというわけだ。(ふむふむ。)

本書では、田坂さんはじめ、ビルトッテンさん、西川通子さんほか8名の方が独自のGOODNESS思想を語る。GOODNESSとは、社会貢献のための企業理念みたいなものだ。

読み応えあり!


僕の思いつき

田坂さんの続きをいってみよう。

目指すべき経営は、「そもそも企業活動の目的は社会貢献にある」という思想で、株主利益の最大化ではなく、社会貢献の最大化を目指すべきという。そして、企業利益の一部を社会貢献に使うのではなく、企業利益を上げることそのものが「社会貢献」であるべきだという。(うーむ、深い!)

企業の価値はふたつ。企業の本業そのものが社会貢献になるという価値。そして、もうひとつは人材育成を通じて社会に貢献するという価値である。

人材育成のときの経営者の覚悟はこうだ。

  当社で社会貢献するも、良し。
  他社で社会貢献するも、良し。

この覚悟が必要だという。

社会貢献+人材育成=あなたの会社の存在価値 という視点で、今いる会社を眺めてみよう。昇進、業績、給与、ネームバリュー・・・そうしたものを超えたところに働く喜びがあるだろうか。

経営者の覚悟を問う田坂さんの一文は、深い眼差しの上に書かれていて、凛とした響きがある。お薦め!!



オススメ度

★★★★★+よい会社とは?

読んで欲しい方

・仕事そのものを世の中に活かしたい方
・人の役にたつのがすきな方
・自分の価値を見つめたい方

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2005年02月14日

あたりまえだけど、とても大切なこと ~ ロン・クラーク

人生=経験、Then、他人のために作る経験

書籍情報

あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック
ロン クラーク Ron Clark 亀井 よし子
草思社 (2004/06)
売り上げランキング: 3,789
通常24時間以内に発送

本のひらめき

著者は、大学を卒業後各地を放浪していた。ひょんなことから地元の小学校の先生になる。初めてのクラスは、基本的なルールさえ身につけていない5年生のクラス。勉強や行動に問題のある生徒が多く、教室は混乱の中だった。
著者がはじめに取り組んだのは、「社会生活における基本ルールを教え込む」ことだった。地道で情熱のある努力が実を結び、子供達は大きく変わっていった。その後、ハーレムなど教育に支障をきたすクラスで大きな変化をもたらしたことから、全米優秀教師賞を受賞する。

本書は、そんな経験から生み出された50のルールが書かれている。(原書では55のルールだが日本事情にあわせて50にしてある)

どれも、しごくあたり前の話。しかし、あたり前ができないのが世の中で、それをどれだけ徹底したかが、成果への道筋となる。(学校でも企業でも同じだねぇ)

たとえば:

 大人の質問には礼儀正しく答えよう。(はい、そうです。いいえ、違います)
 だれかがすばらしいことをしたら拍手をしよう
 だれかが何かを落としたら拾ってあげよう
 
などなど。(ね、あたり前でしょ!)笑

しかし、それぞれのあたり前には、物語があって、読者を生々しいクラスへ招待してくれる。学校の先生でなくても、ちょっと読んでおきたい一冊である。

僕の思いつき

あとがきで、著者は人生の意味を披露している。

「わたしにとって、人生とは経験そのもの、自分自分のためにつくる経験、
 そして自分が他人のためにつくる経験そのものだ。教師として、人間と
 して、わたしは人に特別な瞬間を与えようと努力してきた。」

いいねぇ、人生=経験、そして経験を単に経験に終わらせないで、本として外に出したところがまたスバラシイ。

今取り組んでいることで、「○○の50のルール」というオリジナルを作ってみない?


オススメ度

★★★★+あたりまえだけど

読んで欲しい方

・子供に躾を教えたい方
・ピリっとするのがすきな方
・行儀よくさせたい方

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2005年02月13日

ブログで始める超速起業入門 ~ 中野瑛彦/藤井孝一

ブログといえば・・・

書籍情報

ブログで始める超速起業入門
中野 瑛彦 藤井 孝一
明日香出版社 (2004/11)
売り上げランキング: 1,237
通常24時間以内に発送

本のひらめき

ブログが注目されてかれこれ一年あまり。ブログという言葉自体も定着してきた。

しばらく前の起業物語には、メルマガというのがキーワードとして大きい位置をしめていた。いまでもそれは変わらないが、さらにブログという要素が急上昇してきた感がある。本書は、一般の人がブログをつかって起業するときのヒントをやさしく解説してくれる本だ。

こんな例が紹介されている。
株式信用取引のメルマガを発行していたはるこちゃん、読者1000人くらいで伸び悩んでいるとき、ブログをスタート。5ヶ月ほどして、雑誌から掲載の依頼が来たという。さらにその後大手出版社からは本を書きませんかというオファーを受けることに・・・。絵に描いたようなかっこよさだが、こういうのが実際に起こるのである。

ただし、ブログを始めればそれでよいというわけではない。マーケティングの戦略が必要だ。本書では、「あなたが興味ある分野から、オンリーワンとなれるニッチな分野を探そう」と説く。著者自信も、ブログコンサルタントというまだ誰も使っていなかった肩書きでオンリーワン戦略を地でいく人だ。

起業してみたい、事業を始めたい・・という方は、次のようなステップで進むといよいという。
 1)オンリーワンのテーマを探す
 2)それが他人の役にたつことかを調べる
 3)インターネットやブログを道具として使う。
 4)お金に換える
 5)起業する

さて、ちょいと考えてみますかね。


僕の思いつき

ブログの時代である。これだけいいぞと言われていて、それでも二の足を踏んでいる人がいたら今すぐ始めてみよう。試してみるということは、ともて面白いから。

何かやりたいことが見つかったとして、それを有名にする魔法の「呪文」が必要である。そんな方は、オーバーチュアが提供するキーワードアドバイスツールを試すといい。本書で知ったこのサービス、なかなかユニーク。

http://inventory.overture.com/d/searchinventory/suggestion/?mkt=jp

ためしてみよう!


オススメ度

★★★★☆+ブログ起業

読んで欲しい方

・起業を考えている方
・オンリーワンを目指したいという方
・ブログを始めたい方

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2005年02月12日

Excel VBAに恋をした!? ~ 大村あつし

Yutaka.Face.Eye.Close って?

書籍情報

Excel VBAに恋をした!?―新人ゆたかのマクロ奮闘記
大村 あつし
技術評論社 (2004/12)
売り上げランキング: 1,021
通常24時間以内に発送

本のひらめき

僕はエクセルを使ってずいぶんの年月になる。かなり使っているほうだが、まだまだのレベルだ。マクロを使いこなして、かっこよく仕事をしたい・・・と思いながらレベルアップがはかれないでいる。

今日の本は、そんな僕にぴったりである。しかも、ただのVBA解説書ではなく、小説仕立てで読んでいけるところがうれしい。

VBAは、マクロのプログラムである。
入門書を読むとオブジェクトだ、メソッドだという言葉の解説が出てくる。そう言われた瞬間に気持ちわるくなってしまった方も多いかもしれない。この最初の難関を乗り越えられるかどうかがキモである。

本書の物語は、ゆたか(夏木豊作、22歳)が配属先で、わかりもしないのに「VBAがわかる」と豪語してしまったところから、悪戦苦闘が始まる。鈴木遥という素敵な上司との恋物語という横糸も楽しい。

物語を楽しみながら、VBAの基本レッスンを受けることができる本である。エクセルの技をグレードアップしたい方にはぜひオススメしたい本である。


僕の思いつき

もっとも感激したのは次の表現だった。

主人公のゆたかが先輩にVBAを教えてもらう場面である。

 ゆたか の 顔 の 目 が 閉じる

Yutaka.Face.Eye.Close

Yutaka Face Eye はオブジェクトだ。「名詞(オブジェクト)」を「の(.)」でつなぎながら、最後に動詞でしめくくって文章を完結する。この文章がステートメントで、ステートメントが集まってプログラムになる。

なるほどとうなってしまった。

難しいことを日常の事例におきかえて説明するのはひとつの技である。

こういうのをいろいろ考えてみよう。



オススメ度

★★★★★+二度おいしい

読んで欲しい方

・マクロを使いこなしたい方
・ベーシックがすきな方
・仕事の効率を格段にアップさせたい方

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2005年02月11日

笑って仕事をしてますか? ~ デイル・トーテン

英雄のように考えようー今日は誰の役に立てるだろう

書籍情報

笑って仕事をしてますか?―壁を打ち破るヒント、それは笑顔―
デイル・ドーテン 野津 智子
小学館プロダクション (2004/08/25)
売り上げランキング: 29,711
通常24時間以内に発送

本のひらめき

デイル・ドーテンの作品は、いつも深い共感を覚える。
「仕事は楽しいかね?」「仕事は楽しいかね?2」の二つの作品では、「試してること」の大切さを教えてくれた。

そしてこの作品では、人の役にたつことを説く。人の生活を豊かにする現代の戦士は“笑う戦士”だという。

モチベーションをあげるためには何が必要だろうか。

いい評価をもらってボーナスを人よりたくさんもらう?どうもそれだけじゃ寂しい気がする。もっと深いところに僕たちの仕事の意味や楽しみは存在する。そんなものをきっと多くの人は感じている。

あー、こういうことだったのね・・・というのが本書に書かれている。

お客様に役に立つこと、喜んでもらえることが重要だ。そしてそういうこと組織的にすすめるためには、上司の励ましのまなざしや、褒める気持ちが大切のようだ。

いくつかのビジネスエピソードは、なかなか感動的なものがある。
カウンターの高さを変え、受付係と顧客が同じコンピュータの画面をみながら接客するようにしたレンタカー会社の話。
市民との対話からうまれたよい取り組みを広報で積極的に褒めるようにしたマディソン郡の警察の話。など・・・前作にも登場したエピソードだが、なんど読んでも気持ちがいい。

お客様にどこまで気持ちを寄せられるか・・・それをとことん追求できるような仕組みや制度・・・経営者は、それを考える時代になったようだ。

僕の思いつき

部下を褒めるときのケースがある。

 報告書を書いて、”いい仕事をしたな”とか“なかなかよく書けた報告書
 だった”といわれた場合、たしかに悪くはないだろう。しかし、こんなふう
 に褒められることとは比べ物にならない。
 “とてもいい報告書だったから、社長のところに持っていったよ”“セー
 ルスパースンを全員集めてミーティングをひらこうと思う。きみにどんな
 ふうに仕事をしているか、話をしてもらいたいんだ”
 こうした褒め言葉が人をうぬぼれさせることはない。それは人をいっそう
 すばらしくするのである。

いいことを覚えた。さっそく使ってみよう。

オススメ度

★★★★★+励ましの眼差し

読んで欲しい方

・よき上司になりたい方
・楽しい仕事がすきな方
・職場を明るくしたい方

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2005年02月10日

お金とツキが転がり込む習慣術 ~ 和田秀樹

習慣は人生を変える。

書籍情報

お金とツキが転がり込む習慣術―「運のいい人」には理由がある
和田 秀樹
祥伝社 (2005/01)
売り上げランキング: 5,392
通常4~6週間以内に発送

本のひらめき

少々大げさなタイトルなのだが、中身はいたってマジメである。共感することが多い。

「モノゴトは自分の力で変えられる要素と、どうにもならない要素とで成り立っている」という。確かに。そういう意味でどうせ投資するなら、投資信託や宝くじではなく、自分に投資しようと説く。

「勉強するときは常にアウトプットを意識する」というのも共感ビビビだ。
著者はアメリカに留学しているとき、そこで勉強したことを日本でどうやって商売につなげようかと、どうやってものを書こうかと常に考えていたという。

本を読むにしろ、セミナーでいい話を聞くにしろ、それをアウトプットするのがいい。著者は、「受け売りで人に話す」ことを意識して、テレビや本などの情報に接しようと薦めている。

本書は、人生が楽しくなるツキやお金が転がり込むように思えるための、いくつかの習慣を解説する。自身の経験(塾、本、心理学の応用・・など)があるから抜群に面白い。


僕の思いつき

アイデアがあったら、人に話したほうがいい。もちろんだれでもいいというわけではなく、信頼のおける友人だ。

サイボウズの青野さん(副社長)にお会いしたときも、お互いにいろんなアイデアを面白がって出し合ったときは、なんだか相乗効果でどんどん面白いものに発展した。楽しかった!

だから、本書で一番気に入ったフレーズはこれだ:

   長家を飲むときは「愚痴」ではなく「夢」を肴にする。

誘われた酒席がどちらになるか・・・いくまえに見極めていくのが人生の徳である。



オススメ度

★★★★★+好循環

読んで欲しい方

・成長がすきな方
・成功がすきな方
・愉快がすきな方

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2005年02月09日

バカ日本地図 ~ 一刀 + いかがわしさ満点セミナー

とことんバカになるのは楽しいことだ・・

書籍情報

バカ日本地図―全国のバカが考えた脳内列島MAP
一刀
技術評論社 (2004/09)
売り上げランキング: 5,047
通常24時間以内に発送

本のひらめき

アメリカの地図で、カリフォルニアくらいはわかるが、ノースカロライナと言われるとどのあたりかろらいな?(←ここ笑うところね)っていう具合に、記憶は案外曖昧なものである。        

日本地図でも記憶があいまいな場所は多い。
僕の場合は、栃木と群馬はどっちが東か西か・・・いまでも不明確だ。中学のころは一生懸命覚えたような気がするが・・。同様に、東日本の人は、滋賀と岐阜の区別がつきにくかったり、鳥取と島根はどっちがどっち?みたいなことはよくある。

さて、今日の本は、ネット上でこうした曖昧さを遊んだ「バカ日本地図」の記録を本にしたものだ。ずっと以前にこのサイトを覗いて落書きをした覚えがある。

バカたちの脳内地図をかきあつめてつくったのがこのバカ日本地図というわけである。みていると笑えてくる。ちょっと普段と違う脳ミソを動かしてみたい方は、いい刺激が得られるだろう。

仕事が一段落した方、是非!


僕の思いつき

ちなみに
バカ力を結集して最終的に生まれた地図はこちら:
 http://www.chakuriki.net/japan/

バカ力を振りしぼって描かれたユニークな地図の作品群はこちら:
 http://www.chakuriki.net/japan/

今日の本は、面白いアイデアをもってく久々に来てくれた「すがわら」さんと、いつもユニークな刺激を広めている「いしぐろ」さんに、特にオススメ。

こういうノリの気分になったら、会社の組織とか、会議体とかを考えてみるのもいいね。意外とそこから、未来の姿が見えてきたり・・・(てなことはない
か・・?)



オススメ度

★★★★+バカ力向上

読んで欲しい方

・笑える発想をしたい方
・面白いことを考えるのがすきな方
・人を笑わせたい方

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2005年02月08日

超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術 ~ 角山智

ウォーレン・バフェットは、グレアムの弟子なんだってさ。

書籍情報

超特価バリュー株「福袋銘柄」で儲ける週末投資術―たった週1時間の分析で年利15%を目指す!
角山 智
秀和システム (2004/12)
売り上げランキング: 315
通常24時間以内に発送


本のひらめき

ウォーレン・バフェットは、投資家で有名。ビジネス・マンガもある。そのお師匠さんがグレアムという投資家。「賢明なる投資家」とう名著を書いた人である。

バフェットもグレアムも知らない・・・って方も、株式投資の話は興味があると思う。本書は、株式投資の本だが、いままで読んだ本の中では、とってもおすすめな本である。おすすめの理由は3つ。

理由その1.僕らと同じくサラリーマンをしながら週末投資家として実績を出し、そのノウハウをとても分かりやすく書いてくれている。

理由その2.バリュー投資というとても健全な(バクチっぽくない)投資理論を教えてくれる。

理由その3.著者のように自分がやってきたこと(経験)を体系だてて整理することで、経験価値(本の出版)を生み出している。

さて、バリュー投資とは何か?

「その会社がもっている資産、収益力、ブランドなどの価値に対して割安な株への投資である」という。福袋銘柄への投資である。

数値的に言うと、著者の理想的には「PERが12倍以下、PBR1倍以下、配当利回り2%以上の銘柄」だという。著者の投資基準は「PER15倍以下、配当利回り1%以上」だそうだ。

例えば、積和不動産中国、タキヒョー、ステップ・・・などなど。あまりなじみのない会社が多い。(バリュー株とはそういうものだ)

PERって?配当利回りって?と疑問に思う方(僕もそうだけど)も心配無用、ちゃんとやさしく解説してくれている。

預金も年金も先々不安だし、なんとかしなくちゃ・・というサラリーマンの方必読の書!


僕の思いつき

新生銀行の金利1%5年定期でも100万円の預金は、5年後に税引き後でやっと104万円になって帰ってくる。うーん・・・それだけ!?

タンス預金、普通預金、自社株・・・などに投資している方は、この本を読んで、ちょっと行動を起こしてもいいねぇ。

さっそく、僕も・・・。笑



オススメ度

★★★★★+バリュー株

読んで欲しい方

・株式投資を始めたい方
・企業研究がすきな方
・老後の資金を蓄えておきたい方

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2005年02月07日

出口汪の頭がよくなるスーパー読書術 ~ 出口汪

速読=熟読

書籍情報

出口汪の頭がよくなるスーパー読書術―論理力、考える力、発想力が誰でも身につく!
出口 汪
青春出版社 (2005/02)
売り上げランキング: 5,982
通常2~3日以内に発送


本のひらめき

先日、本屋さんへいったら読書術の本が二冊ならんで置いてあった。ひとつは、マインドマップなんたらというあやしい本(笑)、もう一つが今日の本。出口さんの本は以前【きのうと違う自分になりたい―ロジカル・シンキング入門 】でいたく感動したので、即購入。

最近、速読とかフォトリーディングとかが流行っている。誰も本を早く読みたいという思いが強いらしい。しかし・・・と著者はいう。

早く読んでどうする?と。「どれほど多くの情報を早く手に入れたこところでそれを活用できなければ意味がない。ただ、記憶しては消えていくだけの役にたたない情報。」とバッサリ斬る。

同感である。
入れるより、使う。
ということは、人に話せるように読む。
ということは、そのためにロジカルに読む。 

著者いわく、僕らは学校時代から、「ゆっくりと読む週間にどっぷり使ってしまっていた。国語の授業で、身時間文章を何時間もかけて説明される・・」
著者は塾で「ストックノート」というものを提案するという。問題にでた評論問題の要旨をノートにまとめておくのだ。それを続けるとあるとき堰を切ったように自分の考えが浮かぶようになるという。(ふむふむ)

本書には、熟読して考えるためのヒントが書かれている。早く読もうなんて思うまえに、読んで感じて考えたことをいかに「出すか」に気をつかいたい。


僕の思いつき

ついにわが奥さんがメルマガをやりたい・・・と言い出した!(やったぁ!)したたかな企みがあるのだが、それはそれでいい。ネットワークを広げて楽しくやってくれればそんなうれしいことはない。

口だけで、ぶひぶひ言うだけでは何も起きないが、言葉(書いた言葉)は、不思議にパワーをもったりする。人間が発明した文字は、ネットという高速道路を得た。そのおかげでたくさんの人が自分の考えを出せる環境が生まれた。すばらしい。

仮に外に出さなくても、ストックノートのように貯めていくだけでも、やがてコップからあふれる水のように、何かがきっと起きる。

溢れる瞬間を見るのが楽しみ、たのしみ・・・。



オススメ度

★★★★★+ストックノート

読んで欲しい方

・ロジカル読書をしたい方
・本がすきな方
・子供に読書をさせたい方

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2005年02月06日

社会人のオキテ ~ 大條充能

自分をまぁーるくするのはやめとこうぜ!

書籍情報

社会人のオキテ―どんな会社でも自分を生かす50の熱い方法
大条 充能
実業之日本社 (2005/02)
通常4~6週間以内に発送


本のひらめき

著者は、元リクルートマンで、総務業務のアウトソーシング会社「株式会社ゼロイン」社長である。大條さんが書いたこの本は、めちゃ熱い。

言ってることはしごくもっともなことなんだけど、著者が実践してきたことだけに、熱く心に響く。どんな会社でも自分を活かせる50のオキテは、かっこいい!

たとえば:
 
 会社の意思で働くやつと自分の意思で会社を変えるやつ、この違いはどこに
 あるのか? その本質は、仕事や会社を自己実現のツールとしてとらえてい
 るかどうかにあるぜ。

 目的地へ確実にむかうための計器を持て! = 自分決算書
 自分決算書とは、一年の間に自分が設定した課題目標に対して、何が達成で
 き、何が達成できなかったをチェックする「自分P/L」と、新たにストッ
 ク、あるいはレベルアップできたキャリアや経験や能力の成長を図る「自分
 B/S」を作ることだぜ。

など。このほか、「社内情報通にはさらに情報が集まり、結果として視野が広まるぜ」「おかしいと思ったら直接話せ!」「一日の積み重ねが一年であるように業務のスピードを高めようとおもったら細かい仕事を素早く行うクセをつけることが大事だぜ」などなど、どれもいいツボを押してくれるオキテだ。

うー、こういうのを20代のうちに読んどけば・・・・。
(うんにゃ、何事も遅すぎることはない)


僕の思いつき

サラリーマン、ビジネスマンをやってるとさまざまな「モヤット」ボールがたくさんたまる。どうしても上司にしぶしぶ従う、まわりとの調和を考えた妥協、多勢に無勢・・・などなど。

そしてごくまれに、バカを承知で自己主張を声に出すやつがいる。もしそんなバカがいたら拍手を送りたい。人が覚悟を決めてかかるとき、そこにロジカルな納得性があればきっと道は開ける。

もし、モヤットボールを心の中にもっていたら、この本を読んでバカになってみるのもいいね。一度オリコウサンになると、なかなかバカになりにくい。成長には「バカ」になる過程がいる。

世の中、おりこうさんはいっぱいいるが、バカは少なすぎる。(んじゃないだろうか?!)

よし、大條さんをダイバシティーセミナーに呼んでくるぞ、と。


オススメ度

★★★★★+熱いオキテだぜ!


読んで欲しい方

・熱く生きたい方
・自分らしく生きるのがすきな方
・会社を再生させたい方

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2005年02月05日

一冊で読む日本の名作童話 ~ 小川義男 + 増刷(3刷)

子供の頃にワープすると・・・

書籍情報

一冊で読む日本の名作童話
小川 義男
小学館 (2004/10)
売り上げランキング: 350,727
通常2~3日以内に発送

本のひらめき

大正7年(1918)、童話雑誌「赤い鳥」が創刊された。日本の童話や児童文学はこの雑誌ぬきには語れないという。鈴木三重吉が主宰し、芥川龍之介や有島武郎らがペンをふるったという。

蜘蛛の糸(芥川龍之介)一房の葡萄(有島武郎)、ごん狐(新美南吉)など明治大正作品から、昭和初期、戦中戦後の作品48編が紹介されている。

「捕虜の子」(吉田絃二郎)が印象的だった。

ある村から出征した二人の兵士。一人は大きな戦果を上げて凱旋、ひとりは捕虜の汚名をきて引き上げ。当然二人の兵隊への風当たりは大違い。その子供は自分の置かれた境遇に悩む。しかし、その裏にあった真実は・・・。長い時を経て対峙する真実と父と子の約束。心にズンとくるお話。

一房の葡萄も、いいねぇ。ジムの絵の具を盗んでしまった僕が、先生やジムの心の広さに救われるというお話。誰にでもありそうな出来心をこんなふうに救ってもらったら人生変わるな・・・。

子供のころに戻って童話の世界にいってみよう。


僕の思いつき

僕は幼い頃、おじいさんから「たわらとうたひでさと」の話を毎晩聞いていたという。大きくふくらんだイメージは今も記憶にある。
それ以後はぷっつりと絵本や童話の記憶がない。小学校では本を読んだ記憶がない。今から思えば、当時、絵本を買ったりするような経済的な余裕もお話しをきかせるような時間的余裕もなかったのだろう・・・。

今は、とても豊かな時代。
こどもたちにはあふれるほどの絵本や寝物語を聞かせてあげたいねぇ。息子や娘たちが大人になって、子供ができた頃、あぁー私も小さい頃・・・って思い出してくれるなら最高だ。


オススメ度

★★★★★+なつかしい

読んで欲しい方

・昔読んだ童話をもう一度味わいたい方
・お話し大好きという方
・読み聞かせをしたい方

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2005年02月04日

中国ビジネス「新常識」 ~ 遠藤誉/劉迪

中国速度=年率9%の成長率

書籍情報

中国ビジネス「新常識」―変わり続ける大国への新たなチャンス
遠藤 誉 劉 迪
成美堂出版 (2004/11)
売り上げランキング: 102,443
通常2~3日以内に発送

本のひらめき

今、中国ではあらゆるものが動いている。最近生まれた新しい業種には、イメージ設計士、コール員(コールセンター業務をする人)、ガソリンスタンド操作員、水産業養殖管理員・・・・などなど。そういう職業名が生まれるというところが中国らしい。

中国のグリーンカード制度(外国人の永住権制度)も04年の8月から始まっているという。

躍動する中国の若者の意識もすごい。中学3年生の意識調査で『今最も熱中しているものは?』という問いに「勉強」と答えた比率は、日本8%、韓国15%に対し、中国では46%もあったという。(筑波大井田氏による日中韓意識調査)さらに「将来に希望をもっているか」の問いには大きな希望をもっていると答えた割合は、中国91%、韓国46%に対し、日本は29%だったという。うーむ。

北京のある書店では、どの階の床も若者で埋め尽くされているという。巨大なビルのどの床でも若者が座り込んで本を読んでいるというのだ。この学習熱の凄まじさに圧倒され、その後の未来像を考えるとゾっとする、とは著者の言。

ものすごいエネルギーが充満しているらしいね。一度いってみなければ・・・


僕の思いつき

世界のあちこちで燃えるような変化をしている国があったら、ぜひ行っておきたい。この目で見るというのは、また格別の意味があるから・・・

中国株で儲けよう・・・なんて人がいるなら、その目でみてくるのもいいね。



オススメ度

★★★★+中国速度

読んで欲しい方

・中国ビジネスをしたい方
・海外がすきな方
・変化が好きな方

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2005年02月03日

大学改革 ~ 天野郁夫

今、国立大学に教養課程はなくなったんだって・・・。


書籍情報

大学改革―秩序の崩壊と再編
天野 郁夫
東京大学出版会 (2004/09)
売り上げランキング: 15,549
通常24時間以内に発送

本のひらめき

大学は今生まれ変わろうとしている。2004年は、国立大学が法人化され、法科大学院などが生まれ、認証評価制度が導入され・・・と大きな変化があった年である。大学改革が叫ばれて久しい中、これはひとつのエポックではある。

著者は88年、94年、99年と大学の変化の現状分析をしてきた。今回、こうした大きな動きのなかで第4弾が発行された。

少子高齢化社会という大きな時代の変化も根底にはあるが、そもそも高等教育のありかたや見方が変わってきていることが大学改革を進める力として大きい。

本書は、大学をめぐる様々な要素を丹念に分析している。

2004年問題=国立大学法人、私立学校法の改正など大きな制度変化。
2006年問題=新しいが学力観、つまり新カリキュラムで勉強した高校生の
        質的変化
2008年問題=少子化にともなる定員割れが顕著になる

など大学経営をする上で必要な問題整理がされている。

少々、よみづらい文章構成は、「教授」のなせる技か・・・・(失礼)


僕の思いつき

お子さんがいるご家庭では、塾だ、中学入試だとこれまでの延長線上でものごとを考えざるを得ない。我が家もご多分にもれず・・・

しかし、世の中は変わりつつある・・・そんな中で10年、20年のレンジで物事を予測するために、トレンドを推し量る参考データが欲しいところ。本書は、そんな一つになろうか・・・。

10年後を考える時間を、1年に少なくとも2回は欲しい。2月になって、「あー、もう1ヶ月過ぎちゃった、早いなぁー」って言った方その一回目は、今ですね。



オススメ度

★★★☆+大学は変わる

読んで欲しい方

・大学にいきたい方
・学びがすきな方
・子供をいい学校にいれたい方

Posted by webook at 20:48 | TrackBack

2005年02月02日

たった1分でできると思わせる話し方 ~ 樋口裕一

初めはできなくてもいい。できそうに見えればいいのだ。

書籍情報

たった1分でできると思わせる話し方
樋口 裕一
幻冬舎 (2004/12)
売り上げランキング: 966
通常24時間以内に発送

本のひらめき

この本は、「できる」というところではなく「思わせる」というところに本当の重心がある。

もちろん、ほんとうにできる奴!と認められることがいいのだが、最初からそうもいかない。そこで第一の方法は「実際はどうあれ、できる人に見せる」ことが重要だという。なぜなら、何もしないより、できそうに見える努力をすることで、チャンスがもらえる可能性があるからだ。ふむふむ。

本書ではできる人が3種類登場する。「頭のいい人(秀才型)」「底知れぬ人(大器型)」「才気ある人(才人型)」である。それぞれについて、会話術の実践講座やべからず集などが書かれている。

なかなか実践的で面白い。たとえば、頭のいい人にみせるセリフとして

  その2つのことは、一見、まったく逆のことをいっているように見えて
  実はそれほどかわらないと思う。

  理由は3つ(2つ)ある。第一に・・・・

  要するにそれは・・・・ということなの?

などがTPOにあわせて解説される。

隠喩を使え、物事をハスに見ろ、しゃべりには小見出しをつける要領で、反論すべきでないときは質問しろ、「xxさんがおっしゃったように」を多用しろ・・・などなど、イケてるセリフまわしが楽しい。

できる人のように見せるためには、そのように努力して振舞う必要があり、言葉や薀蓄を貯める努力も必要になる。そうするうちにチャンスが来て、10回に一回でもうまくいけば、本物に近づける。

「思わせる」ためのヒントの中に、ちょっとバージョンアップする自分を重ねてみたい。


僕の思いつき

たった1分でできると思わせる・・・
たった1本のメールで頼もしいと思わせる・・・
たった一言の助言で、心を開いてもらえる・・・
たった一本の電話で、信頼してもらえる・・・・
たった1束の花で、かあちゃんに許してもらえる・・・笑

そんなシチュエーションを想像してみるのもいい。イメージすると、次に本当にそんな時がきたときに、試してみることができる。

行動は、思うところから、はじまっている。



オススメ度

★★★★☆+できる


読んで欲しい方

・自分をバージョンアップしたい方
・試すことがすきな方
・できる奴だと言われたい方

Posted by webook at 20:25 | TrackBack

2005年02月01日

新明解国語辞典第6版 小型 ~ 山田忠雄

辞書は本か?

書籍情報

新明解国語辞典 第6版 小型版
山田 忠雄
三省堂 (2004/12)
売り上げランキング: 9,112
通常24時間以内に発送

本のひらめき

辞書は本か? という問いに、自信をもって「YES」と答えられるのは、この新明解国語辞典くらいであろう。読んで楽しめる辞書(本)である。

昨日の読売夕刊で「新解さんが7年ぶりに改訂され、第6版がでた」との記事を発見。(こ、これは大変なことだ!)

赤瀬川原平さんの【新解さんの謎】を読んで、三省堂の新明解国語辞典がどれほど面白いものなのかを知ったのは、98年のことだった。
生まれて初めて、にゃひゃひゃぁーと狂気乱舞(?)したのであった。新解さん(新明解国語辞典はこう呼ばれている)の中にある、本音をくすぐる面白い解説に目を見張った。

赤瀬川先生の本から、新解さんの面白さを再現してみよう:

   ---------------- 1998.4.28 Webook より -------------------

例えば、冒頭にこんな言葉を紹介がある:

れんあい【恋愛】-する。特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで
一緒に居たい、できるなら合体したいという気持ちを持ち
ながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦
しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態。
「-結婚」「-関係」

そして、SM嬢と文豪の会話が続く...

文:「うん、合体ね。恋愛の説明に合体まで出るか。」
S:「凄いんです。」
文:「しかも、できるなら合体したいという気持ちをもちながら。この“で
きるなら”というのが・・・」
S:「そうなんで、真に迫るんです。」
文:「出来るならねえ。辞書ってここまで書くのかな。」
「たしかにね ”常にはかなえられないで、”ひどく心を苦しめる”なん
て辞書にあるまじき細やかさだな。」
S:「もう文学です。訴えているんです。」
文:「合体がまれにかなえられて歓喜する、そうだったよなあ恋愛なんて。」
S:「それで、私、たまらず“合体”を調べたんです、239ページです。」

どうでしょうか、もう新解さんの迷宮に踏み込んでしまいましたね。
もうこれは、”歓喜”爆発の本といえましょう。

おすすめ度は ☆☆☆☆☆+?謎? くらい。
   ------------------------------------------------------------


6年前の感動がよみがえる!(笑) 言葉の迷宮探検は、この後、恋愛→合体→性交とつづく。(本屋さんで、ここだけ立ち読みしちゃだめよ。)

うーー会社が終わるまでガマンできん・・という方は、ここをご覧あそべ!
 新解さんWEB新聞 (夏石鈴子さん)
 → http://www.webdokusho.com/shinkai/
夏石さんは、「新解さんリターンズ」という本をこの春に出す予定とか。楽しみである。

あちこち話が飛ぶが、今日の本は、新解さん本体である。超おすすめ辞書だよ。

僕の思いつき

日本一売れている辞典。これは誇張ではないと思う。こんな面白い辞書は、ほかにはない。夏石さんが言うように<人間臭さ>がプンプンするから・・・。

よく考えてみると、新解さんは【ビジネス版悪魔の辞典】(山田英夫著)や、【いぬのことば辞典】(きたやまようこ著)などと同じように、世の中の出来事の深層をついた解説があるところが特徴だ。

今やってる知的筋肉の鍛え方(ゆきなわさん、ふくみつさん、しんのすけ)も同じような路線をいっているような気がする。妙に親近感がわいてきた。

言葉を定義する・・・・これって案外面白い遊びだ。

毎日ひとつ・・・やってみない?   今日のお題 → 「会議」


オススメ度

★★★★★+臭い辞書

読んで欲しい方

・辞書を探検をしたい方
・新解さんがすきな方
・言葉を進化させたい方

Posted by webook at 20:29 | TrackBack

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