すべては問いの中に答えがある。
本書は、コーチングの基本的なテーマ31を、「人と話すのが苦手な男性」と「コミュニケーションがうまく、気が利く女性」の会話をきっかけにして、展開しているとってもシンプルな本である。
耳を傾ける、つもりを消す、枠を変えてみる、すべてを受け入れる・・・などコミュニケーションを円滑にし、仕事や人生がイキイキとする「質問」の極意が展開されている。
印象的なのは「x2の法則」
仕事のシーンでよくあるのは、今まで100だったから次は120を目指そうという目標の立て方。ここで思い切って目標を2倍にしてみる、というのが新しい提案。えーっ、二倍?そんなのできなーい・・・といわず、どうしたらそれが実現できるか考えるところにブレークスルーがある。
x2とは、思考回路を変えるってことだね。
もうひとつは、「Iメッセージ」
家庭でよくあるのは、「あなたっていつもこうなんだから」という相手に対するYOUメッセージ。これは、えてして強い反発を受ける。「そういうあなただって・・・」と、本筋からずれてよけいに感情をこじらせたりする。(あーこれって、体験的な雰囲気があるなぁー:笑)
それより、「こうだったら、私はうれしい」とか「わたしは、悲しい」とかのほうが言いたいことが伝わりやすい。自分の言葉で、自分のことを言う・・ってことだね。わかっちゃいるけど・・・。でも、やってみよう。
もっと聴くためのスキル、自己を知るためのスキル、かかわりあいのスキル、未来へのスキルが、ほどよくシンプルに、まとめてある。それぞれの項目にある質問エクササイズを毎日ひとつ、やってみたい。
ロジカル・シンキングでもっとも重要なプロセスは、「問いをたてる」、その瞬間である。
どういう質問、どんな問いをたてて、その先に進むかが、ことの成否を大きく左右する。
いつも、「この場合、どんな質問をしたら最も効果的か」なんて思いながら、会話や会議を進めてみるのもいいねー。
★★★★+質問で拓く
・いい質問を考えたい方
・ひとつの質問で目覚めた方
・どんな質問がいいだろう?って聴かれた方