素朴な疑問・・・ほど深い。
週刊こどもニュース(NHK)をご覧になっていた方は多いのではないだろう
か。子供向け・・・といいつつ、あんがい大の大人が「そうだったのか!」と
思う瞬間がたくさんあった。それは同時に、「わかっているつもり」で過ごし
ていた自分の発見、でもあった。
本書は、週刊こどもニュースのお父さん役(11年間)でもあり、ジャーナリ
ストでもある池上さんが、「伝える」とはどういうことか、その極意は何かを
“わかりやすく”解説した本である。
本書の最初に「日銀とは何か」を子どもに説明する問いかけがある。ハッケン
ギンコウ、シチュウウ、キョウキュウ・・・どれも子どもにとっては???な
単語。そういうのをどんどん突っ込まれると、タジタジになってしまう。
深く理解していないと、わかりやすく説明することは、できない。
そんな発見から、話す、書く、聞くといったコミュニケーションの能力をどん
なふうに磨けばいいか、具体的にかつ、わかりやすく解説が進む。
このほか・・・
クレームを企業(の窓口)に伝えるときも、まず自分の素性を明かし、安心し
てもらってから用件にはいるのがよい。
カタカナ語や、~~性、~~的、といった安易な言葉にたよらない。
など、はるほどーという視点がとても気持ちにすーっとはいってくる。
キャスターの経験から、次の言葉がとても印象的だ。
10秒あれば、かなりのことがいえる。
30秒もあれば相当なことがいえます。起承転結まで含めた、ちょっとした
ストーリーまで話せる。そのことに気がついたのです。
さらに続いて、
しかし、15分ぐらいまでは、ひとつのテーマに絞って話したほうがよい、
というのが実感です。
なるほど。自己紹介をする機会は、けっこうあると思う、そのときお一人1分
で・・・なんてお願いされることがある。このときのために、ちょっと自分バ
ージョンを作っておこう。
もうひとつ、カタカナ語を小学生にもわかりやすく変換する、これも楽しい。
たとえば、
コンテンツ
コンプライアンス
シーズ
シナジー
リスクマネジメント
さて、みなさんなら、なんて説明するだろうか? (説明アイデア募集中)
ひらがな10文字(+2文字おまけ)でがんばってみよう。
コンテンツ=つたえたいことのはしら
コンプライアンス=しょうじきでうそつかない
とかね。(では、みなさんの説明まってます)
★★★★★+素直な疑問
・やさしく伝えるのがうまい方
・やさしく伝えたいことがある方
・やさしく伝えてほしい方