2008年05月12日

気づいた人はうまくいく! ~ 阪本啓一 + YouTube デビュー

気づく楽しみがいっぱい・・・


書籍情報

気づいた人はうまくいく!―ビジネス・チャンスの見つけ方57
阪本 啓一
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 39398


本のひらめき

またまた折り目いっぱい、線引きいっぱいの本と遭遇。阪本啓一さんの最新刊である。本書は、アメリカの日本語情報誌「ライトハウス」に寄稿していたコラムが本になったもの。

コラムといっても阪本さんのこと、毎回、面白い視点でものごとを捉え、なるほどぉーという気づきを与えてくれる。本書は、そのベスト57が選りすぐられている。いわば、気づき力レッスン講座というわけだ。

いくつか書き留めておきたいトピックスがあった。

まずは、広島のもみじ饅頭の老舗、藤い屋。保存料を一切使わず、おいしさにこだわっていることに加え、物語をつけて売っている。物語をつけて、というのが「ネタ目」のつけどころ。阪本さんいわく「カタチのあるものはカタチのないもので売る。カタチのないものはカタチのあるもので売る」のがコツとか。

島根県益田市(人口5万人の小さな地方都市)に、ユニークな自動車学校があるという。年間6000人もの卒業生をコンスタントに出し、全国各地から教習生がくるという不思議な教習学校である。
 http://www.menkyo-toru.net/school/07105/
 http://www.masuda-ds.com/
ここの面白いところは、卒業生が変わる、成長するところだ。運転の技術だけではなく、心も磨ける楽しいしかけがいっぱいなのが素敵だ。

未来は“予測”からは生まれません。“実行”と“自分を信じきる勇気”が創り出すものです・・・・という阪本さんの言葉は、多いに僕たちを勇気づけてくれる。

阪本さんが日ごろから主張しているのは、戦略、囲い込み、勝ち組といった20世紀型のビジネススタイルではない。もっと、深く、そして楽しい思想がある。JOYWOWという会社(現会長)は、まさにその集積地。WINWINではなくJOYJOYでいこうというもの。そしてその先には感動(WOW)がある。なんだか素敵だ。

「経営者は、自社におけるJOY含有率を由一の経営指標にしてください。」というフレーズが、僕にはとっても響いた。読んだ人に一番きづいてほしいメッセージかもね。

思想を感じさせるマーケター、それが阪本さん。
またジェイカレッジに来てほしいなー。


僕の思いつき

阪本さんは、2003年からほぼ毎日ブログ(日記)を書き続けてきたという。書く練習は、学生のころから30年以上も続けてきたといか。撮る練習、書く練習の蓄積は、お金では買えない。

その中で醸成された「気付く力」こそが、コンサルタント阪本啓一さんの知的資産といってもいいだろう。

ただ書くのではない、そこにはネタ目(ものごとをネタとしてとらえようとする姿勢)、理由を考える思考実験、現場を確認して確かめる探究心・・そういうものがあったのだ。

本書にあるさまざまな事象や会社、製品の背後にある思いや思想をも見通すような洞察力は、こうして磨かれたんですなぁー。

続ける力は、気づく力も高めるということだね。

ブログを書いてる人は(僕も含め)、阪本さんの目線を参考にしたい。



オススメ度

★★★★★+ネタ目

読んで欲しい方

・世の中のためにビジネスを考えたい方
・面白い会社にしたい方
・とんがる企画を考えたい方

Posted by webook at 2008年05月12日 10:32 | TrackBack
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