2010年01月11日

「社長力」養成講座 ~ 小宮一慶 + 素晴らしき哉、人生 

苦しいときにこそ、原理原則が問われる。

書籍情報

どんな時代もサバイバルする会社の「社長力」養成講座 (ディスカヴァー携書)
小宮 一慶
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2009-03-15)
売り上げランキング: 2856

本のきらめき

小宮一慶さんの養成講座シリーズ。先般、帰国した折、買い求めてきた。

この不況は、100年の一度の大チャンス?!というように、やばい時は同時
にチャンスでもある。こんな時こそ、経営に大切な軸、ぶれない軸をもってい
ることが大事だ。

本書は、そんな軸について、経営戦略、マーェティング、会計、人事マネジメ
ント、リーダーシップと人間力に関する“大切なこと”を説いている。読みや
すく、心に落ちやすいのがうれしい。

心にのこるメッセージをひろっておこう。

  人は通常のときには給料についてくる。
  しかし、しんどいときにはビジョンや志についてくる。

  会社が従業員に提供できる幸せは
  1)働く幸せ
  2)経済的幸せ
  働く幸せとは、働きがいのこと。働きがいとは、働くことの意義を見出す
  ことで、そのもっともよいのは「他の人に頼られている」とか「他の人に
  喜ばれている」こと。

  技をもち、人より少し仕事ができると「居場所」ができ、働きがいが高まる。
  居場所とは、言いかえると、「自分の存在意義」です。居場所が必要条件で
  十分条件は、「人(お客様、同僚)から評価されること」です。

など、これらは“見えない価値”に類するところ。こうした深いところは、常
に心のどこかで追及し続けなくてはいけないなぁ。

マーケティング面でも、様々なナルホドがある。

日本で一番高い山は?それでは、二番目は? という質問は、「一番じゃない
と記憶に残らない・」というエピソードとしてよく語られる。(僕もセミナー
で使ったことがある)
著者は、さらに、その次の質問を投げかける。

 日本で一番の百貨店はどこですか?と。

関西の人は、高島屋、東京の年配の人は三越、若い人は伊勢丹・・・・。

これは何を意味するか。

山の高さは客観的事実に基づいた質問だから誰もが富士山と答えるが、百貨店
は、一番の基準を回答者にゆだねている。つまり主観的基準だということだ。
そこで、マーケティングの重要なポイントとして

  お客様は、それぞれどの会社や商品を一番だと思うかを
  自分の「主観的基準」で決めている。

だから、

  メインターゲットとするお客様に主観的に「おたくが一番」といってもらえ
  るQ(品質)P(値段)S(サービス)の組み合わせを提供すること

が大事だという。ふむふむ。

このほか、人事マネジメント、会計、人間力など素敵なメッセージがいっぱい
ある。

社長だけでなく、多くのマネジャーの人にお勧め!


僕のつぶやき

ツイッターでもつぶやいたんだけど(笑)お客様に「あなたは特別」って思っ
てもらうのは、とても大事。お客様第一とは、そういうことの積み重ねにほか
ならない。

では、「あなたは特別」って具体的には。

 なまえを呼ぶ、
 誕生日にカードを送る、
 ちょっとした一言をかける・・・
 お店の外まで送りにでる・・・

こうしたちいさな積み重ねが特別につながる。

「あなたは特別」、社内でもある。年頭や年度末に、“みなさんよく頑張って
くれました。みなさんのおかげです”と、社長があいさつしても、嬉しさもほ
どほどだ。やはり、個別に具体的なところをいいタイミングでほめてもらった
ほうがより嬉しい。

逆に「わたしは特別(あなたにとって)」という作戦もいい。「かばんはハン
カチの上に置きなさい」を書いた川田修さんは、今すぐできる“ちょっと違う”
ことを重ねてトップセールスマンになった。

“○○はTOKUBETSU”をいろいろ考えてみよう。



オススメ度

★★★★★+原理原則

読んで欲しい方

・高い視点でもの考えたい方
・経営者の立場の方
・働くことの意味を創造したい方

Posted by webook at 2010年01月11日 10:42 | TrackBack
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