多様性の中のコミュニケーションって、そういうことなのか。
ものごとは、いずこの世界も極めて行くとシンプルなものに収斂する傾向があ
るみたいだ。コミュニケーションもしかり。本書は、シリコンバレーで活躍す
る天野さんがグローバルに通用するコミュニケーションのこつをまとめた本で
ある。
シンプルコミュニケーションの5つの鉄則がまず最初に書かれている。
自己主張をしよう(なぜなら、それは関係構築のプロトコルだから)
単刀直入に言おう(そのためにはきっちりと理論構築が必要)
リスペクトしよう(なにしろ、人は感情の動物だから)
ユーモアを交えよう(潤滑油になるから)
相手に貢献しよう(その姿勢がコミュニケーションを建設的にするから)
というものだ。久々に図解しちゃうと(笑)、下記のようになる。
貢献的・建設的コミュニケーション
↑
自己主張+単刀直入
-----------------
理性(根拠とロジックで)
感情(リスペクトとーモアで)
そして、具体的な場面(会議、プレゼン、交渉、メール、電話、ネットワーキ
ング、英語の場面)でのエッセンスが展開されている。
アメリカは多様性(diversity)の国だからこそなのだろうけれど、日本のよう
に、あうんの呼吸とか、空気を読んでなんとなくこれこれの方向だよね、み
たいなのが通じない。だから、自己主張、対等な発言が必要になる。しかし、
結局は人間だから感情がある。だから、そこにリスペクト(尊敬)の気持やユ
ーモアの余裕が必要なのだ。
会議に関する日米(欧)の違いは、興味深い。
日本の会議は、情報交換が中心。
+同じ意見(考え)であることを確認
+主張のぶつけ合いは避ける
+情報のシェアとすり合わせが目的
これに対して
欧米の会議は、判断・決定が中心
+違う意見(考え方)であることを確認
+それぞれの主張のぶつけあい
+リーダーによる判断・決定が目的
なるほど、たしかにそんな感じがする。となると、そういうことを理解した上
で会議に臨む必要がある。Agendaも用意しないような会議は、ナシって
ことだね。
そういえば、先日も、こちらは挨拶がてら情報交換に・・と思って訪問した先
では、しっかりアジェンダを用意して、資料にそって会議をすすめてきた。
こちらもそれなりのシナリオはもっていたが、そこまではしなかった。
上記の対比は、まさにナルホドである。
さまざまな場面で使えるチップスがあるのがうれしい。
グローバルな環境にいる方、とってもお勧め!
僕的にちょっとフックしたのは、メールコミュニケーションの言い回し。
たとえば、アポイントの連絡などで、都合の返事をするときは
「Yes」「No」より「Sounds great」とか「Perfect」がいい。
That's works for me! も決まり文句。
とりあえずの返信では
Will get back to you later. もおすすめ。
Iがあえてないのは親近感があってよい。
この頃僕もようやく慣れてきたんだけど、Hi Jim みたいな書き出しは、堅苦
しくなく、かえっていいらしい。
日本人の感覚からすると仕事相手に Hi はないだろ・・と思ってきたが、メー
ルでは、好感がもたれるみたいだねぇ。
Webでおサービスもちょっとメモしておきたい。
https://www1.gotomeeting.com/
GotoMeetingというサービスで、会議やセミナーなどのサービスが
ある。Webinarというセミナーサービスは、先日SEO関連で受講して
みたけれど、なかなかよかった。
★★★★★+敬意のある自己主張
・仕事のコミュニケーションをよくしたい方
・プレゼンする方
・グローバルな仕事を感じたい方