笑って学んで ちょっとカシコク 緩みましょう。
今日は、ちょいとゆるめの本をご紹介。
僕がこのごろよく見るTVは、仲 里依紗(なか りいさ)主演のドラマ。
本書と同名の連続ドラマである。NHKのサラリーマンNEOに続く面白
さがある。今日の本は、そのドラマの原作になっている本だ。
この本にハマる理由は、まだまだ知らない日本語がたくさんあるという発
見と、日本語学校の生徒たちとハルコ先生が繰り広げるドタバタ劇の楽し
さであろうか。(本書の中では、ハルコ先生ではなくなぎこ先生である)
著者の海野凪子さんは、ほんものの日本語教師。ブログも書いている。
「まめじゃない日本語教師がまじめに日本語を考える」
http://uminonagiko.blog73.fc2.com/
本書は、このブログが原案になってできた。
まじめに質問したり、答えたりする外国人生徒とのやりとりは、へぇーと
唸ったり、笑えたり。たとえばこんなエピソードがある
センセイの質問に、イスに座ったまま答える生徒に
ハルコ先生が言います。
「立って言いなさい!」
するとその生徒は
「たっ!」
確かに、外国の人に たっていいなさい といえば、「た」って答えるの
も無理はないか・・・
また、任侠映画で日本語を覚えてきたフランス人女性は
おひかえなすって、私、マリーと申します
なんて挨拶したりする。そのマリーのおかげで「シカト」や「ピカイチ」
の語源がわかったりする。(シカトは、花札の鹿の絵=10点が、そっぽ
をむいているから 鹿十→シカト)(ピカイチ=花札の中に一枚だけある
光りものという点の高い札のこと)
日本語こぼれ話には、テンプラ、カボチャなど外来語の紹介がある。
なんと「襦袢」も外来語という。(← これ読めたかな?笑)じゅばんと
読む。着物の下にきるもの、なんとポルトガル語なんだとか。
イクラはロシア語。(うっそー!のようなホントの話)
サボるは、フランス語(サボタージュ)から。などなど。
外国人学生の素直な疑問は、時に驚きの発見をもたらす。
最後に極め付けの発見をひとつ。日本のよさに関する中国人学生の言葉:
私も日本の国も日本人も大好きです。日本人、みなやさしい。
駐車場までやさしいよ。
励ましてくれるよ!
「前向きに!」って・・・ 笑
三連休のドライブで渋滞に疲れたお父さん、この本でリラックスされたし。
落語家、立川志の輔さんの「みどりの窓口」は、何度聞いても飽きない。
その噺のはじめに、ものを数えるときの日本語の不思議について語る小噺があ
る。英語では、何をかぞえるのにもワンツースリーなのに、日本語では、対象
によって数え方が違うのだ。
人はひとり、ふたり、さんにん。動物を数えるのには、いっぴき、にひき、さ
んびき、よんひき・・・・。半濁点、濁点をつけたり取ったり、まことに不思
議極まりないのである・・・といった内容だ。
漢検、漢字クイズの番組・・・など、漢字にまつわる知的な楽しみは、まだま
だあるようだ。
ものごとは、単純に覚えるだけじゃつまらない。それらを、面白ろ可笑しくす
る工夫をこらしてみると実に楽しくなる。知的である。
だじゃれも含め、言葉は、いつも楽しく、そして深い。
★★★★★+知って驚愕
・日本語の面白さに触れたい方
・日本語の新発見をしたい方
・日本のよさを感じたい方