2010年10月28日

空の上で本当にあった心温まる物語 ~ 三枝理枝子 + Webook Amazon 本舗

空にも地上にも、素敵な物語があります。きっと、あなたにも。

書籍情報

空の上で本当にあった心温まる物語
三枝 理枝子
あさ出版
売り上げランキング: 210←546

この本のツボは?

この本は、大事な会議やデートの前には読まないほうがいいかも。 涙で眼が充血しちゃうから(笑)。 ハンカチ用意のヤバイ本です。

本書は、ANAの元CA、三枝理枝子さんが紹介する素敵な空の物語です。
ANAに語り継がれてきた33の心温まる物語が収められており、それぞれに
三枝さんの優しく深いコメントが付記されています。

空の旅は、ごく一般的なものになりましたが、それでもそこは、緊張と安心と
出会いと思い出の舞台には変わりないことでしょう。

サービスをする側もされる側も、それぞれの人生の一瞬を背負いながら、時間
と空間を共有する場、そこに思いがけないストーリーが展開されたりします。

ここにある33の物語には、修学旅行の子供たちや、出張途上のビジネスマン、
故郷へもどる途中の少女・・など様々な人生の一こまが、みごとに描かれてい
ます。心のサプリに、元気を取り戻すきっかけに、なるかも・・・。

心に残るストーリーのさわりをちょっと・・・

 ▽カーテン越しのバースデー

   心臓手術のあと実家の福岡に帰る小学校4年の女の子。ストレッチャー
   という簡易ベッドで搭乗。普通それは、カーテンで仕切られ一般のお客
   様には見えない。同乗していた両親はCAさんの気遣いに心が和み、娘
   の手術のことや、今日が誕生日であることなども思わず口に・・・。
   しばらくして担当のCAさんともう一人の同僚CAさんがやってきて
   ハッピバースデーの歌を小さな声で歌い始めた。一番を歌い終えた時、
   なんと、カーテンの外でもパッピバースデーツゥーユーの歌声が・・・
   女性のお客様のほかに、男性の声も・・・。
   ご両親も娘さんも目には涙が・・・
   「カーテン越しに聞こえてくる皆さんの歌声に気付き、「私に?」と
    尋ねた娘の顔は今でも忘れられません。」
   両親から寄せられた御礼状は、涙がこぼれる素敵な物語です。

 ▽上司からの手紙

   新人整備士の上司の手紙。それは、新人君の両親にあてられたもの。
  「ご子息におかれましては、14名の同僚と一年以上にわたる試験、
   訓練を無事終了し、4月1日より晴れて一等航空整備士としてデビ
   ューすることとなりました。同封した写真は、整備しとして一番機
   を出したときの勇姿です。本人たちに承諾を得ると、きっと断られ
   るでしょうから、私の独断で送付させていただいていますことを
   お許しください。・・・一人前になるのは何年も先のことになります。
   ・・・整備を担う立派な整備士に育てていきたいと思います。・・」
   縁の下の力持ちの整備士もまた、素晴らしい心と心のふれあいの中で
   人を磨いていますね。

他にも傷心を抱えた男の子、結婚のお願いにいく男性、ぎりぎり出発に間に合
ったビジネスマン・・・さまざまな出会いと心の触れ合いの一瞬が、見事な形
で、届けられています。

三枝さんの次の言葉が、光っています。

 心は心で磨かれます。
 心は心で温まります。
 温かくなるサービスをご提供していきたい。
 私たちはそんな思いを胸に・・。

これが、日々、プロフェッショナルなサービスを心がけるCAさんやパイロッ
ト、そして整備や地上のスタッフの人たちの思いなのでしょう。

ここにある33の物語は、ささやかな出来事かもしれませんが、心と心が響き
あうときに生まれる素敵なハーモニーを感じます。
空が好きな方、すべての人に、とってもおすすめの一冊。


そして・・・・蛇足ながら・・・

今、苦境の中にありながら、ANAと同じく毎日空を飛んでいるJ社の人たち
にも、同じようなハートフルストーリーがあることを僕は知っています。
通称オペセン(Operation Center) に連れて行ってもらったことがあり、その
ときふと目にした掲示板に、この本にあるような素敵なエピソードがありまし
た。それを読んで、こぼれる涙を抑えられなかったことがあります。
逆風の中でこそ、深い思いを大切に頑張って欲しいと思います。

A社もJ社も、そして日本の空で頑張っているエアラインの皆さんが持ってい
る素敵な物語をもっと聞いてみたいものです。そこにあるのは、競争ではなく
共感の世界ですから・・・。

三枝さん、素敵な物語を、ありがとう!


おすすめ度は?

   ★★★★★+空の上の物語

知りたい?

   ・いつも変らぬ機長のアナウンス。そのワケ。なぜだかわかる?
   ・おせっかい文化、っていうのがあります。その深い意味、想像つく?
   ・男の子はもう1つプレゼントが欲しいといった。なぜだか、わかる?

■■今日のおまけ:( Webook Amazon 本舗 )

 だいぶ前に作ってたのですが、改めてご紹介します。
 アマゾンにWebookの本棚を作りました。作者別です。

  田坂広志さん  http://bit.ly/webookTASAKA

  福島正伸さん  http://bit.ly/webookFUKUSHIMA

  田中靖浩さん  http://bit.ly/webookTANAKA

 あと徐々に増やしていく予定です。

 あの方の本は~っていうときに訪れてみてください。

 検索すればいいじゃん・・・

そうなんです。検索すればオッケーですが
 でも、どこで買った本、っていうのも案外大切なんですね。不思議と。
 (あ、ちょっと宣伝入ってますが、真実も半分・・・笑)


Posted by webook at 2010年10月28日 21:53 | TrackBack
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