2018年06月09日

ヒラメキが爆発!怪傑オオキ(佐藤オオキ:問題解決ラボ)

問題解決ラボ――「あったらいいな」をかたちにする「ひらめき」の技術
佐藤 オオキ
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 4,216

__《 この本のツボは? 》_________

この本は、「ウイーンの子羊友の会」の敬愛する友人から教わったある絵本か
らたどりついた本です。その絵本とは、「コップってなんだっけ?」という佐
藤オオキさんの不思議な作品です。 → https://amzn.to/2MaeScw

たどり着いた本書「問題解決ラボ」は、僕の脳みそを激しく刺激してくれまし
た。今年読んだ本の中で、脳内ホルモン分泌度が異常に高い本でした。w

恥ずかしながら、これまで著者の佐藤オオキさんを存じませんでした。
聞けば、「プロフェッショナル 仕事の流儀」、「ガイアの夜明け」「SWITCH
インタビュー 達人達」などに出演で大反響があった方のようです。
本書を読めば、大反響のワケがわかります。

デザイナーの佐藤さんは、400ものプロジェクトを常時抱えながら、デザイ
ンの力で実にユニークな発想を作品(製品、プロダクト)にしている方です。

例えば、Oppopet (マウス) 〜 これ超かわいくね? 誕生祝いにぽちぃ!
 http://www.nendo.jp/jp/works/oppopet/

あとこちら、鈴の音を楽しむ小物入れ 〜 家にあったら幸せになりそう
 http://www.nendo.jp/jp/works/suzu/?release

ほか、めちゃたくさんの素敵なデザイン(作品)がある。TVコマーシャルに
登場する見覚えのあるものもあったりする。

NENDOというデザインオフィスを構える佐藤さん、そのWEBページは、みてい
るだけでうっとりしてしまう。

さてさて、なが〜い前置きはさておき、本書の中身。

様々なデザインのプロセスや、試行錯誤の中で、ものごとをデザイン目線で考
えることの楽しさや考え方のヒントが満載の本です。
あっと驚く新製品ではなく、「ありそうでなかった」デザインは、見る人の心
を甚く刺激する。そしてその「ありそうでなかった」アイデアやデザインは、
一人歩きして広がっていく。なぜなら、人はそういう”淵”にある面白さを好む
からでしょうか。

上記にあげた Oppepet(尾っぽペット)は、ワイヤレスマウスのUSBを敢えて
外に出し、しっぽのように見せて可愛くしたもの。実はありそうでなかった。
このデザイン、マウス自体を小さくできる、しっぽのデザインだけ変えれば、
いくらでも派生型を作れる・・・など、可愛い〜の他にも、あっと驚く効果が
あったという。
見た人(私)は、なるほど、確かにありそうでなかった!と膝を打つのです。

オオキ流のものの見方、発見の仕方、考え方、課題解決の方法などを、豊富な
事例(写真もある)を交えながら展開しているのが本書。

例えば・・・

★ 1+1ではなく、1÷2という発想 〜 すごい箸 Rassen のデザイン!
    箸は二本が常識、をくつがえす素敵な箸のデザインです。ありそうで・・
    → http://bit.ly/RasseNhashi
   
★ 「どう見られているか」と「どうみられたいか」の違いを知る
    スーツケースの「エース」など記憶に残るTV CM は、このかたの
    作品。そしてその背後にある意図は、こういうことでした。
    私たちの仕事や生活でも、これらの二つの違いを意識してみると
    異なる世界が見えてきますね。

★ 「点」を「線」にする遊びで、周辺視を鍛える
    課題や商品の対象物をじっとみてしまうと、発想が貧困になることが
    あります。解決策は、どうやらその周辺に生息しているらしいですね。
    いつも「あれって、これっぽいな〜」と考えるのがいいとか。  

★ 図と地の反転で、アイデアを磨く。
    穴を掘るかわりに、周りに土を盛る・・・みたいな思考回路。

問題を解決するデザイン思考は、3つの要素があるようです。
整理、伝達、ひらめき、の3つ。
整理は、ものごとをシンプルにすること
伝達は、友達のオカンに電話で話し手も伝わるようにすること
ひらめきは、飛躍。

そして、問題解決ラボの最も鋭い秘密は・・・
「問題を必ず解決できる方法をみつける」のではなく、
「必ず解決できる問題をみつける」こと。うーむ!そうきたか!
なんとなくこんなんがあったらいいな〜という答えを思い浮かべながら、課題を
整理しているうちに、本当の問題がみつかる感じでしょうか。
大事なのは、「正しい問題」をみつけること。

佐藤オオキさんの言葉の使い方も、実に脳みそをくすぐられる想いがします。
「解決策は、その周辺に生息している」・・なんて表現、もう、むずむずして嬉し
くなっちゃいますね。「料理のデザインは、”シェフ”だけでなく”主婦”でもできな
いといけない」といったオヤジギャグ的な表現も好きです。

僕の脳みそをデロデロにしてくれた本です。超おすすめ!
  

__《 おすすめ度は? 》___________


   ★★★★★ + デザイン思考


__《 知りたい? 》_______

   ・アイデアに飢えている方
   ・ひらめき脳の筋トレをしたい方
   ・面白いものに目がない方


__《 買いたい? 》_______ 13,437位/→4,216位

   ・アマゾン    → http://bit.ly/HIRAMEKi


Posted by webook at 2018年06月09日 21:41 | TrackBack
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