★【Webook 2022.12.29】三流シェフ(三國清三) + うそつきは平和の始まり
---[年末です]-----------------------
お久しぶりです。
2022年もあとわずか。皆様はどんな
一年だったでしょうか。
今年3月、私は熊本から千葉へ引越。
仕事も変わり、今までとは異なる
日常になりました。
今年は新たなチャレンジもあり
ワクワクする一年でした。
来年は、もっと楽しく面白く。w
皆様、健やかに
よいお年をお迎えください。
まつやま・しんのすけ(@千葉)
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セ・パ・ラフィネ(*)
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■【今日の一冊】~ 三流シェフ
雑用こそ人生の突破口!
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|三國清三/著
|幻冬舎|2022年12月
|ISBN:4344040643|1650円|264P
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__《 この本のツボは? 》_________
2022年、今年最後に紹介する本は、オテル・ドゥ・ミクニのオーナーシェフ三國さんの波乱万丈なライフストーリーです。
三國清三(みくに・きよみ)さん、1954年生まれの67歳。僕ど同年代です。北海道の貧しい漁師の家生まれで、小学生の頃から漁に出ていたという。そんな少年がふとしたはずみでレストランの厨房に紛れ込む。それが人生の転機に。この本は、今や世界のMIKUNIとなった三国さんの半生記です。
中学卒業後、札幌グランドホテル、帝国ホテルで修行し、駐スイス日本大使館ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部料理長に就任。その後いくつかの三つ星レストランで修行を重ね帰国。今から37年前、1985年に東京・四谷に「オテル・ドゥ・ミクニ」を開店。
著者の経歴を並べるとこんな感じですが、全ての経歴には波乱万丈なドラマが潜んでいます。世界のMIKUNIとしての超有名な存在となっている三國さんも、若い頃は苦労や挫折の連続。しかもそれは、常人にとってはとても受容できそうなもないものでした。
レストランの厨房で何年も皿や鍋を洗い続けてきた三國さん。「雑用こそ人生の突破口だ」と、人が嫌がる仕事を自らかって出る。しかも、とんでもない量をこなす。すると、仲間からは感謝され、徐々に話もできるようになる。やがて、トップのシェフの目にも止まり、幸運の女神が微笑む。そんなことが、三国さんの人生のいろいろな場面で登場します。
世の中の不条理やどうしようもない苦境に遭遇したとき、どうするか。あきらめずに目の前のできることに集中する、何かできることはないか目を皿のようにして見つめ、考え、行動する。この本を読むと、訳もわからず勇気がもらえる気がします。
三国さんは幼いころから父親と一緒に漁に出ていました。その時に、親から教わった大切な言葉は「大波が来たら逃げるな。船の真正面からぶつかっていけ。逃げようとして波を横腹に受けると船は沈むぞ。」でした。その言葉通り、様々な苦境に際し、三国さんは常に正面突破を試みる。
最初に狙いを定めたのは札幌グランドホテル。天皇陛下も止まる皇室御用達。そこのレストランのコックになろうというのが三国少年の夢。しかし、中卒の三国さんには、就職する資格さえなかった。中卒では応募すらできない。しかし、なんとしてもグランドホテルのコックになると決めた三國少年は、わずかな機会を逃さず大胆な行動に出る。当時の西洋料理課長代理の青木さんに直談判。よほど真剣な目をしていたのでしょう。後年、その青木さんは「あんな目をした人間は見たことがなかった」と述懐する。
その後、東京の帝国ホテルの総料理長、村上さんにも認められるほどになるが、正社員になる夢は、直前で断たれる。悲嘆に暮れながらも帝国ホテルに自分の爪痕を残そうと、全ての厨房(当時ホテルには18のレストランがあった)の鍋をピカピカにして去ろうとする三國青年。そこに声をかけてくれたのが、総料理長の村上さん。なんとオーストリア大使館付きの料理長に推薦してくれたのです。出国する三國さんに総料理長の村上さんは、「10年は帰ってくるな、稼いだ金は自己投資しなさい」と声をかけます。
その言葉通り、三国さんは大使館付きのシェフを皮切りに、多くの三つ星レストランの門をたたき(←まさに、門をたたき、追い出され、諦めずなんとしても潜り込み・・・というのが三國スタイル)修行を重ねます。
フレンチの最高峰といわれたフレディ・ジラルド(即興の天才)やアラン・シャペル(料理の哲学者)にも薫陶を受けて帰国。
帰国後は、ジャポネーゼという独自のフレンチを開拓し、「オテル・ドゥ・ミクニ」を開業。この時も数奇な出会いと強運、そして行動力がありました。
さて、37年続けてきた「オテル・ドゥ・ミクニ」を三国さんは2022年12月に閉じる。これまでにもてなしたお客さまの総数は30万人を超えるという。歌手、芸術家、各国元首、大使、ハリウッドスターなど著名人だけでもすごい数に上る。そして、3年後、三国さんが70歳のときには、新たに小さなレストランが生まれることになる。これは楽しみです!
本書は、ビジネス書というより哲学書というほうが似合うでしょう。料理という世界を通じて、どう生きるか、己は何者か、・・・日々の真剣勝負の中で、呻吟しながら突き進んできた三國さんの半生記は、ドキドキの連続でもあり、人の縁と時の運を呼び込む三國ストーリーに、なぜか元気がもらえます。
三国さんの生き様を感じる時、それぞれの年代に応じた何かを感じ取ることができるでしょう。実は、私は三国さんと同年代。さて私は何を感じ取ったのでしょうか。(それは内緒です。w)
年末年始の間に読むと、新しい年への勇気がきっと湧いてきますよ。ぜひ!
(*: ムッシュ・シャペルが三國さんに行った言葉:洗練されていない)
__《 お薦め度? 》_______
★★★★★ + コム・テュ・ヴ(**)
(**:ムッシュ・ジラルデが三國さんに言った言葉:お前の好きにしろ)
__《 知りたい? 》_______
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■■ 臨機応援!(うそつきは平和の始まり )
子供のころ、ウソをつくと、閻魔様に舌を抜かれるぞと脅かされました。たしかに、ウソはいけないことです。政治の世界ではウソがはびこって、もはや、あいた口が塞がらない状態ですね。
さて、ウソは、ほんとにいけないことでしょうか。おそらく、世の中に嘘をついたことがない人は一人もいませんね(当然、私も)。状況によっては、自分以外の誰かを守るためにつくウソもあることでしょう。
今年、上演した「うそつき男のはなし」は、そんな状況が描かれています。うそつき男のウソで、戦争を続けてきた二つの国が平和になるというものです。羽田空港でフラッシュモブを一緒にプロデュースしたジョルジュ王野さんの脚本でした。(詳しい説明は、こちらに → https://bit.ly/USOotoko )言ってみれば、うそつきは平和の始まり、というストーリー。
小さなウソがとんでもないことになることもあるし、とほうもなく幸せなことになることもある。
かわいいウソが世の中を平和に、まーるく、楽しくしたら、いいですね。
似合っていない髪型や洋服をみて「なに!それ、変だよ!」と正直にいうより、「へ〜、あたらしいチャレンジだね」と言葉を変えるのは、本心をちょっとシフトさせた優しいウソとも言えます。人を傷つける正直より、人を励ます優しいウソのほうが、人間関係をよくすることもありますね。
ウソもホントも、その言葉の背後に、思いやる優しさがあるかないか・・・それが大事なのでしょう。
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■■ 2022年の振り返り
今年もあっという間に過ぎ去った感じ。いろんなことがありましたね、私も大きな転機がありました。
3月に第二のふるさと人吉を離れ、千葉に戻ってきました。その後も人吉とのご縁は続き、相変わらず2ヶ月に一度くらいのペースで訪問し、ご縁のある方を応援しています。いつでも歓迎してくださる皆さんには、ほんとにありがたく嬉しく・・。
2月、7月、10月と大学の講義。5月には三重県でもお声がけをいただきました。
10月は、ソフィアバンクとNPO(秋山さん)共催のMED2022に参加しました。シニアビジネスの第一人者村田さんや、岡田さん(サッカー元日本代表監督)ともお会いできました。
11月は、「うそつき男のおはなし」という朗読劇にチャレンジ。クラウドファンディングや演者として、愉快な仲間と面白いことに挑戦させていただきました。
12月は、田坂広志さんに同行して、富士五湖自然首都圏フォーラムの記者発表に参加しました。山梨県知事、隈研吾さん、山東昭子さんなどのメッセージと田坂さんの構想プレゼンは、圧巻でした。
そしてそして、11月は、なんとコロナに罹患。幸い後遺症もなく回復しましたが、高熱はもう十分です。w
来年は、健やかに楽しく面白く、ワクワクして過ごしたいですね。
皆様もどうぞお元気で、良い年をお迎えください。 松山 拝
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