1997年03月24日

【複雑系の経済学】...ダイヤモンド編集部編97.3.24...☆☆☆☆

【複雑系の経済学】

ダイヤモンド編集部編
ダイヤモンド社 2000円
97.2.6 初版

サンタフェ研究所(米 ニュ_メキシコ) で複雑系を研究している
世界的な権威(権威ってなんだろう?) のブライアン ア-サー
をはじめ 日本の研究者の"複雑系" のお話です.

複雑系 なんていうといかにも最先端的な響きがあって
カッコいいんですが、ようするに、そこらへんにある
全ての事(病気 経済 その他もろもろ) が図べて複雑系
ですよね.
アーサー氏によれば、複雑系とは
"多くの要素があり、その要素が互いに干渉しあい
何らかのパターンを形成したり、時には予想外の性質
を示す.そのパターンは各要素そのものにもフィードバック
する" んだそうです.
もってつけたような複雑系の定義も、よおおく考えてみたら
なんだ そんなんあたりまえやんかと言う感じですね.
でも、世の中の偉い人は、そういうのをカッコよく表現出来る
ひとなんですね.
アーサー氏、 最近のmicrosoft のdefact standard の形成過程や
シリコンバレーのventure企業の発展過程を複雑系の中で捕らえて
解説しているところがちょっと面白いです.
日本にも多くがセンセエがいて、いろんな事を書いていますが
この本の中では、7章担当の田坂広志(の本総合研究所 取締役) の
複雑系(という物事の捕らえ方) は一体何に役にたつのか...
というカ所が、興味深い内容になっています.
このひとのkey word...
Wholeness/Emergence/Coherence/Resonance/Co-evolution
/Meta-evolution/Onceness/
最近のinternet などによる情報共有の様式変化などが
従来の会社組織
やヒエラルキーを変えてしまいそうな状況を上記のkeyword で
うまく説明しています. このおじさん好感もてます.

名古屋弁の得意な人
複雑系ってよお 複雑きぇえ ?
におすすめ ?

お進めど
☆☆☆☆

Posted by webook at 1997年03月24日 15:09