【役人につけるクスリ】
住田正二
1922(大正11年) 神戸生まれ
'46 東大法卒
運輸事務次官、JR 東日本社長等
を経て 現在 JR 東日本最高顧問
朝日新聞社 1200円
97.3.5 初版
97.3.31 4刷
奇しくも 明日 97.4.1 でJR が分割民営化されて丁度10年です.
JR 東日本は 99% の社員が 黒字と言うものを体験したことが
ない大企業として発足しました.
その、民営化にいたる 随分まえから草案にたづさわり、実施の責任
者として社長となった人がこの本の著者です.
もともとが 運輸官僚のこのひと、自らも認めるように 民間へ入って
初めてわかった事がたくさんあると言っています.
官僚のトップと民間のトップを経験した このひとの言葉は 結構辛辣
で鋭い処をついています.
前半は " 私のビジネス戦記" と言うことで、運輸官僚として 海運
空運
陸運の再建に絡んだエピソード(結構自慢話もあり)
が書かれています.
この人、若狭会長の説得で 一時 ANA の非常勤顧問(未来の社長含み)
で
いたことがあります. もしほんとに実現していたら、現在のANA
はもっと
強大な企業になっていたことでしょう.
海運不況でがたがたの海運業の立て直し、事故続きだったころの空運
の
引き締め、そして陸運の国鉄民営化と 最近の歴史の流の中で官 の
top
の立場で歩き、その後は 、民営化後のJR 東日本の
再建の立役者になった人です.
後半の "役人の気質" "役人に付けるクスリ" "規制緩和"の話は
、とても元役人
とは思えない 辛口な味で なかなかイケマス.
著者の民間人となってから学んだという経営哲学..
『悪い事は良いことだ』
....ううん なんだかウチもみならわないといけないかなあ..
こんな 役人なら "天下り"してもいいですね....
オイシイ天下りを狙っている官僚の方に....おすすめのクスリ
お進めど
☆☆☆☆☆☆
------ 本日のコヨミ ---------------
東京 日の出 5:30 日の入り 18:02
日中時間 12:32