【ネットワーク型ベンチャー経営論】
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末松千尋
アドバンスコンサルタンティングネットワ-ク代表
1979年 東工大卒 スタンフォード経営工学終了
マッキンゼー&Co 後 88年から現職.
現在 慶応アントプレナースクール講師
千本倖夫
慶応大学教授
京大電子卒、工学博士.NTT、京セラ、第二電電 DDIポケットを
経て現職 (アントプレナースクール教授)
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ダイヤモンド社 2200円
97.5.22 初版
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ネットワーク時代の組織論みたいなものを、シリコンバレーの
ベンチャー企業群と日本の企業の業態比較の中で述べています.
"組織"を単に会社の仕組だけでなく、カルチャー(風土)、価値観
構造、システム、人材、スキルなどまで含めた総合体として捕らえ
シリコンバレ-企業のような、迅速でOPEN でタフな企業の在り方
を考えています.
「システム思考」なる言葉に集約していますが、内容はもっと
単純なことばで説明してくれた方がよかったような気がします.
大学の "アントレプレナースクール"のためにひねくり回した
理論の講義見たいでちょっと....と言う感じです.
但し、6章のシリコンバレー企業分析における、サンマイクロ
システムズと ネットスケープ社の紹介は かなり詳しく書いて
あり、興味深く読めます.
"The Network is the computer"と言うフレーズがcool なサン
マイクロシステムズは、Java と言う切り札で次世代のネット
ワーク時代をリードしていきそうですが、根会社の理念/戦略
/独立したビジネスユニットの組織/カルチャー等が 簡潔に
まとまっています.
又、ネットスケープもイリノイ大にいたマーク アンドリューセン
とシリコングラフィックス創設のジム クラークの創業期の話から
現在、企業カルチャー、そして将来戦略も面白いです.
こういう 事例研究見たいなのがたくさんあったほうが、もっと
いい内容になった気がして、ちょっと残念.
肝心のメインメニューを残し、デザートだけ食べた感じで書いた
にはゴメンナサイですが、...
この本は 260ページ~306ページを たち読みすればいいかも.
著者お二人の経歴(なかなか かっこいい!)と現在のposition-
慶応のアントレプレナースクールの教授陣という立場からすれば
眠たい教科書風になったのはしかたないのかもしれませんが、
もちょっと工夫がほしかった....
慶応アントレプレナースクールに行きたいけど行けない方
にオススメ
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おすすめ度
☆☆☆
真之助