2002年04月05日

【「はげまし」の経営学】..金井壽宏 ★★★★★+IQ<EQ

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★ Webook of the Day のテーマ = 本の中の不思議なパワーを探しだすこと★
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★ 【Webook #2002-047】 2002/04/05(金) ★
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ξ  ♪
▲▼▲ ♪ 人は、どういう時に動くか?
Web ◎◎ k ♪ 人を動かすエネルギーを高めるマネジメントは
| △ | .   人の心に働きかける必要がある。
\⊂ ♪  課題整理・ビジョン策定も必要だが、人の心を
~()~~   動かす何かがないと餅は絵のままで終わる。
/>                           真之助
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= もくじ =

  ◎ 本日の一冊:【「はげまし」の経営学 】
  ◎ カラコラム:【 ゲームと学習 】
  ◎ セミナー :【 グロービス!で胸騒ぎ? 】     4.6(土)
  ◎ セミナー :【 杉山勝行さんからの なぞかけ?! 】4.16(火)


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■著書名:【「はげまし」の経営学】

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■ジャンル:ビジネス、マネジメント
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■著者:金井壽宏(かない・としひろ)
  1954年神戸生まれ。神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了。MITで経
  営学博士号取得。神戸大学大学院経営学研究科教授。
  著書に「変革型ミドルの探求」など。
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■出版社:
 宝島社/ISBN4-7966-2628-X/ 700円/211P
2002/3/22 第1刷
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■ <ワン・チョット>

「部長の法則:リーダーシップ=IQ(構想力49)+EQ(気配力51)」

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■ <忙しい方はここだけ>

企業が社内の教育で最も力を入れたいと思っているのは、多分、ミドルと呼ば
れる中間管理職もしくは職場のリーダー達のリーダーシップ教育だろう。
新人教育は、いってみれば定番があり、ネタもあり、やりやすい。ところが、
リーダーシップ教育はなかなか難しい。

本書は、ミドルのリーダーシップとは何かについて、過去の研究や独自の聞き
取り調査などを元にして考察したものだ。

結論からいうと、「リーダーの役割は、正しい絵を描き適切な指示を出すIQ
だけではなく、部下の感情面にも目配りできるEQが大事だ」ということにな
る。そして、どちらかといえば、後者のほうにこそリーダーシップの本質が隠
れている!というものだ。

正しい絵を描くとは、「構想づくり」とか「ビジョン」といったことである。
一方、感情面での目配りというのは「配慮」という言葉に凝縮される。
“課題指向”と“人間指向”という表現もできる。

「優秀で仕事一点張りではダメだし、配慮があっても浪花節だけではさえない
」ということから言えば、両方の力を要求されるのがリーダーなのだが、二つ
の基軸が成果(outcome)に結実するためには、EQのほうがより大切ではない
か・・というのが著者の仮説だ。

「思いやりはただ単に浪花節だけではない」=「一件人間関係にまつわる浪花
節的行動のなかに、仕事の機微の伝達がひそんでいるのではないか」というの
が本書のテーマであり、仮説である。
その仮説は、著者が行った多くのインタビューやエピソードにより説得性を高
めている。

僕に不足しているものを指し示されたような気がして・・・なるほどと思った
次第。(不足してるのはそれだけじゃないって? ほっといてんか:笑)

やはり企業は人ですなぁ・・。

おすすめ度は、 ★★★★★+IQ<EQ
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■ <お暇な方は、もう少し>

本書は、後にいくにしたがってだんだん面白くなる。
はじめは
★★★くらいかなぁ・・・なんて読み進んでいたが、後半になるにつれ、
おぉっ~て感じの展開があり、★★★★☆になり、結局
★★★★★までいってしまった。 そういう意味ではめずらしい本だ。
学術的な匂いが、最後に現場の匂いにかわるところがよいところ。


前半は、「任せる」ということの考察が面白い。

コーチングでは、信・任・認がキーワードだが、そのふたつめの「任せる」と
いうのは、なかなか奥が深い。

「ポジションが人を作る」とか「思いきって任せると人は育つ」などといわれ
るが、任せることによってかえって上司に依存的になったといったパラドキシ
カルな状況もあり得る。
著者は、ヒラメ・パラドックスと呼んでいる。

任せたといいながら、往々にして上司の方で腹案がある場合が多く、任された
ほうもついつい上をみつめるのでそう(ヒラメ)なりやすいというわけだ。

リーダーシップ論の歴史的整理も面白い。

 1)資質アプローチ( traits approach) リーダーシップは生まれつきだ!
   というもの。第二次大戦以前の理論で、うーん、ちょっとねぇである。

 2)行動アプローチ(behaivioral approach) リーダーは性格じゃなくて
   行動次第だというもの。行動とは何かといえば2つあって、ひとつは
   「構造づくり」(目的を定め、仕事を配分し、はっぱをかけて・・と
   いった仕事関連の行動)、もうひとつは「配慮」(人間関係指向の行
   動だ)。このコンセプトはオハイオ州立大学が老舗らしい。

 3)状況依存アプローチ(situational approach)
   でも、状況で違うんじゃないの?という疑問から生まれた考え方だ。
   リーダーシップの有効性は、そのおかれた状況によるというものだ。
   つまり、有事のリーダーシップと平時のそれは違うし、間違いなく
   きちんと仕事をする場合と、新しい未知なる事に挑戦するときのリ
   -ダーシップは違うだろう・・というものだ。

 4)変革型リーダーシップ(transformational leadership)
最近の注目株だ。著者はその特徴を7つにまとめているが、ざっくり
   いえば、ビジョン構築などの仕事系と、コミュニケーションや育成な
   どの人間系の力を求めている。

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餅を絵に描くこともスキルと能力が必要だが、それを実施するのは、現場であ
り、現場のマネージメント力である。
そこには、部下が魅力に思い、いっしょにやろう!と思えるような日々の行動
や部下への目配りが大きな原動力(絵を本ものにするエネルギー)となる。
いわゆる人間系のリーダーシップ要素である。

それは飲みに誘えばいいというものではなく、日々の行動やコミュニケーショ
ンなど様々なアプローチがある。

ミシガン大学とかオハイオ州立大学などが注目してきた人間系のパワーは、
EQというダニエルゴールドマンの言葉で一般にも浸透した。

本書の仮説(趣旨)を数式でいえば、リーダーシップ=IQ<EQ となる。
さて、どう思いますか?

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■ <読んで欲しい方>
  ミドルマネジャーの方
  特に部長の方
  課長の方
おすすめです。
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■ <オススメ度>

★★★★★+IQ<EQ

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2002.04.05[金]:【「はげまし」の経営学】..金井壽宏
 宝島社/ISBN4-7966-2628-X/ 700円/211P
★★★★★+IQ<EQ
2002.04.04[木]:【--】..春眠暁を覚えず休刊

2002.04.03[水]:【ピーター・フランクルの頭の良くなる英語】P・フランクル
 三省堂/ISBN4-385-36082-0/1143円/222P
★★★★★+語学はゲームだ
2002.04.02[火]:【--】..カエルの食べすぎで休刊
            よくかんでケロ。

2002.04.01[月]:【カエルを食べてしまえ!】..ブライアン・トレーシー
 ダイヤモンド社/ISBN4-487-73220-5/1200円/136P
★★★☆+醜いカエル
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■□ < Web●○k from the Authers > A#2002-07 ・ ・ ・ ‥… □■

  ◎ データーベース・マーケティングの杉山勝行さんの講演会 ◎
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  < イチローと懸けてホンダと解く、その心は? >

  この答えが聞きたいかたは、下記のセミナーへ行ってみよう。

 1.テーマ:「イチローから盗め、ビジネス動体視力」
 2.日 時: 2002年  4月16日(火)13:30~15:30 
 3.場 所: NEC 田町研修センター 2階(港区芝4-10-3)
 4.料 金: ¥5000
 5.連絡先: メールアドレス  sugiyama@nkg-pa.co.jp

  イチローにまつわるビジネス裏話は、超オモシロイ。
  きっと楽しいと思いますよ! (しんのすけ)

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■□ < Web●○k from the Readers> R#2002-02 ・ ・ ・ ‥… □■
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■□ <しんのすけのカラコラム>C#2002-047【ゲームと学習 】・・‥…□■
 
 おとといの本は、ゲームと勉強(英語)の話でした。
 クイズにはたくさんのメールをいただきありがとうございました。
 皆さん正解!(+楽しいコメントありがとうございます)

 実は、先日の本「ピーター・フランクルの頭の良くなる英語」を読んで
 いたとき、石田さん(毎日一分!英字新聞の発行者)のことを思い出した。
    http://www.ka-net.com/ <= これ、おすすめ!
   
 石田さんは、MBAホルダーなんだけど英語は、ゲームみたいにして勉強
 したとおっしゃっていた。マジメに覚える勉強なんてやってられませんよ
 ねぇ・・というのがとても印象的だった。
 学習にゲーム性をいれるというのは、継続と集中というふたつのメリット
 を同時に活かせるような気がする。
 遊び感覚で学ぶ語学・・・そのヒミツの技は是非本にしてほしいですね。

              しんのすけ@学びを遊ぶ
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  ★ 発行は 『まぐまぐ』( 969) と  Pubzine (14941) です。
  ★ 土日祝は、家庭内平和維持活動(FPK)のためお休みです。
  ★ 記事の転載/引用をされる場合は真之助までご一報ください。
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Posted by webook at 2002年04月05日 23:27