2002年05月22日

【中学生マミチャンの大疑問 日本ってお金に復讐されてるの】..福田秀樹 ★★★★★+お金って?★

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★ 【Webook #2002-067】 2002/05/22(水) ★
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ξ
▲▼▲    もし、無人島に3冊しか本を持っていちゃぁいけない
Web ◎◎ k   って言われたら、この本は、絶対持っていきたい・・
| △ |   今日は、そんな本である。
\e/  僕の読んできた本、考えてきたこと、感じたこと
^□~   まさにこれだ!って本なのだ。あなたも是非!。
/>                       真之助
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= もくじ =

  ◎ 本日の一冊:【 中学生マミチャンの大疑問
              日本ってお金に復讐されてるの 】
  ◎ カラコラム:【 思考の構造化 】

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■□ …‥・・ ・ ・ 本日のWeb●●k ・ ・ ・ ・ ‥… □■
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■著書名:【中学生マミチャンの大疑問
              日本ってお金に復讐されてるの 】

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■ジャンル:社会、文明
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■著者:福田秀樹(ふくだ・ひでき)
  1955年生まれ。ジョージタウン大学大学院外交政策修士課程修了。通産省
  、ボストン・コンサルティング・グループのパートナーを経て独立。
  現在、福田秀樹事務所代表。 本書が処女作。
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■出版社:
 中経出版/ISBN4-8061-1579-7 /1500円/318P
2002/2/5 第1刷
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■ <ワン・チョット>

「あたりまえのこと≠変えられないこと である。
  ところでごく当り前の“お金”って一体何なんだろう?。」

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■ <忙しい方はここだけ>

この本は、多分、哲学の本である。中学生マミちゃんの日常の中から、深遠な
思考の杜へ入り込む。
21世紀に突入した私たち人類が抱える様々な問題の根源を探り、新しい社会
像を考察する本だ。
マミちゃんが突き当たる疑問は、人間に与えられた大いなる疑問である。

腐敗した政治、社会問題を引き起こす企業倫理の欠落、学級崩壊や痛ましい少
年犯罪、テロ事件、・・・・社会全体が同時に崩壊しそうな現代社会。いった
い、どうなるんだろう?と不安になる。
宗教、政治、複雑に絡んだ利害関係などを見ると世界はまことに複雑な様相を
示しているようにみえるが、深い根本原因をつきつめていくと「驚くほど単純
な原理で動いている」ことがわかるという。それはいったい何か・・・?

著者は、その最も根底の原因を「お金」という人間の作り出した「幻の道具」
にあるとして鋭い洞察を展開する。

本書は、お金が現代社会にどのような影響を与えているか、私たちが知らず知
らずのうちにお金の猛威にどのように振り回されているかを明らかにする。そ
して、その次、「人間社会」復興(ルネッサンス)の可能性を探る。

文明論であり、社会学であり、哲学である。

「理想社会のヒントはさりげない日常に深く潜んで」おり、難しいことを難し
く考えるのではなく、リラックスして考えられるようにマミちゃんの家族の話
が登場する。とても親近感がありながら、深い人生哲学の小枝がゆれて、実に
楽しいエピソードだ。

僕は、いっぺんにこの本の、そしてこの著者のファンになってしまった!!!。

地球規模で歴史的転換が起きている今、人間復興(ルネッサンス)を再び動か
す一人となるために・・・是非!。

おすすめ度は、 ★★★★★+お金って?★
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■ <お暇な方は、もう少し>

本書が鋭い洞察で考えるお金について整理しておこう。

まず、お金は、人間の心が考え出した「幻の道具」である。
確かに、1000円札そのものは、砂漠の上ではハナ紙にもならない。一方で、
お金を沢山もっているだけで幸せになった気分になれるし、人を支配すること
もできる。お金とは一体なんだろう・・・?

 まず、「価値の道具」であるという。ミカンや野菜はくさってしまうが、そ
 の価値を計るお金は腐らない。価値の尺度、交換の手段、貯蔵の手段として
 お金は存在する。価値の道具なのだ。

 そして、価値を持ったお金は利子を生み出すことになった。(ここがお金社
 会をゆがめる大きな要素にもなっている)お金がお金を生み出すのだ。
 つまり、お金は「投資の道具」として機能を持ったのだ。

 さらにお金は、誰にでも信用を与える。ルンペンの持っている1000円も
 小泉総理が使う1000円も同じ価値をその人い与えるのだ。つまり、お金
 は「自立の道具」でもある。

 さらにお金はその価値ゆえに、人を支配する「権威の道具」にもなり、「支
 配の道具」にもなっていく。ここに政治腐敗、企業倫理の崩壊、環境破壊の
 の源流があるのだ。

こうして、お金の持つ強大な力は、人間を変質させてきた。“人間の化学変化”
という表現を著者はしている。(面白いね) いつのまにか、お金社会は、人
間たちに「エゴを是とする社会」を当然のことと思わせるようになってしまっ
た。人間が作り出した“お金”というシステムは、まるで自らの意志をもった
かのように、しらずしらずのうちに人間を自己中心的な存在に“化学変化”さ
せてしまったのだ。

投機的なお金は、実体経済の50倍ほどになっているらしい。つまり、サービ
スも製品も食料も直接的には何も生み出さないお金が、実体経済(サービスや
製品に直接関連するお金)の50倍もあるというのだ。
これは、やはり「???」である。

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| 本書の中に人間の起源を宇宙誕生まで遡るところがある。
| きっと、著者はこの本からも触発されたに違いない。
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| 宇宙と自分の接点を発見できる素晴らしい科学読本!
| この本もサイコウである。
| ● 【僕らは星のかけら】..M・チャウン.......★★★★★+原★子☆
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| 本書といっしょに読むと楽しい本はこれ:
|
| S・ゲゼルの「価値の減るお金」という概念などユニークなお金の考察
| ● 【パン屋のお金とカジノのお金はどう違う?】...★★★★★+エンデ
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|
| シュタイナーの洞察、価値の減るお金など、マネーの根源を探る
| ● 【エンデの遺言】...河邑ほか................ ★★★★★+遺★言
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本書には日常生活の中から思索のヒントを見つけ、人間社会、生きること、存
在・・といったことを考えるテーマがたくさん登場する。

とてもいいなと思ったのは、「出来事言語」という考え方。
上司が怒ったとき、お客さんがクレームを寄せてきたとき、子供がいうことを
きかないとき、恋人から電話がかかってこないとき、人はそれに対して何を思
い、どう行動するか・・・それが世の中を動かす。複雑系の源流になるのだ。

世の中の出来事は一つの言語であり、出来事をどう解釈するかが人生を決める
ことになるという。身の回りで起きる出来事から「自分自身のメッセージ」を
読み取ることなのだ。出来事言語をどのように読み解くかは、その人の考え方、
気づきの深さ次第だという。考えてみれば、私たちの感情や行動は、「ただ起
きるだけの出来事」に対する自分自身の投影なのだ。

子供に怒ったり、奥さんとケンカするときは、それは出来事言語で自分自身と
会話していることになる。(と、いつも思うのだが・・。にんげんだもの)


世界観、歴史観もとても分りやすく、自分の感覚に良く合う。
日本や世界は周期の異なる大きな歴史的サイクルの終焉に直面しているという。
 1)約50年の歴史を持つ、第二次世界大戦後の「日本型社会システム」
   の終焉
 2)約200年前に建国さて、約100年間世界に巨大な影響を与えた
   市場経済と民主主義を中心として「20世紀の覇者・アメリカ型
   システム」の終焉
 3)約600年の歴史を持つ、知性・物質科学を中心とした、デカルト
   やニュートン以後の唯物論的な「西洋文明」の終焉
の3つだ。

これらの次に来るもの・・・それは「人間復興」(ルネッサンス)の時代であ
り、“狭い自己(お金社会に毒された自己)”が生み出す個人エゴ、地域エゴ
、組織エゴ、国家エゴからの脱却が必要だという。

そのためには、宇宙につながら「深い自己」や、私たちは全て「相互依存」の
中で生きていることへの認識などが必要だという。

テロリズム、環境破壊、無軌道が懸念される遺伝子工学・・・などなど、心配
ごとはきりがないほどある。この地球は危ういバランスの上でかろうじてその
生命を維持しているのではないだろうか。
民族、宗教、経済、環境・・様々な問題を抱えた人間がもう一度目を覚ますた
めの“哲学のヒント”が本書にはある。

僕は、この本をたくさんの人に(できれば海外の人にも)読んで欲しいと、心
から思った。
  
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■ <読んで欲しい方>
  お金がたくさん欲しいけど・・・ない方
  最近なんかヘンだぞ!って思うかた
  エンデの遺言を聞きたい方
  ルネッサンスの時、人々は何を思ったかなぁ・・と想像したい方
おすすめです。
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■ <オススメ度>

★★★★★+お金って?★

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2002.05.24[金]:【】..
2002.05.23[木]:【】..
2002.05.22[水]:【中学生マミチャンの大疑問
              日本ってお金に復讐されてるの】..福田秀樹
 中経出版/ISBN4-8061-1579-7 /1500円/318P
★★★★★+お金って?★
2002.05.21[火]:【--】..羽田休刊

2002.05.20[月]:【ONとOFF】..出井伸之
 新潮社/ISBN4-10-453901-5/1400円/222P
★★★★☆+CEO
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■□ < Web●○k from the Authers > A#2002-11 ・ ・ ・ ‥… □■

 ▼ Webook2002プレゼント企画No.6♪ ▼
    【財務革命】 棚橋隆司著 ~ 2名様

 ▼ 応募方法
    ・タイトル:財務革命+あなたのお名前
    ・本  文:お名前、ご住所、メール、お年(頃)、コメント
    ・宛  先:webook2002@yahoo.co.jp
    ・〆  切:5/25(土)

 ▼ 著者、小池さん、上山さんのご協力で実現しました。

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■□ < Web●○k from the Readers> R#2002-02 ・ ・ ・ ‥… □■

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■□ <しんのすけのカラコラム>C#2002-067【思考の構造化】・ ‥… □■

構造化して考える。コンサルティング・ファーム、マッキンゼーの
  得意な技である。物事を考えたり、整理したり、表現したりする時
  ツリー状に構造化してみると、わかりやすい。
  構造化する方法は、ツリーだけでなくマトリクス的に行うのも手で
  ある。人に何かを説明したりするときにはいい方法だね。
  マッキンゼーの7つのSというのがあって、それを全部言える人は
  よほど頭のいい人か、覚えなくてもいいことを覚えている人だそうな。
(ビジネス版 悪魔の辞典 より)
  どっちでもいいけど、StructureのSがあることは確か。
  物事は、整理してみると気持ちいいい。
  昨日は、課題が構造化できていないままの大会議に出た。
  疲れるけれどわくわくしたなぁ。(僕の出番だぁ!)

                 しんのすけ@わくわく
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  ★ 発行は 『まぐまぐ』( 969) と  Pubzine (14941) です。
  ★ 土日祝は、家庭内平和維持活動(FPK)のためお休みです。
  ★ 記事の転載/引用をされる場合は真之助までご一報ください。
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Posted by webook at 2002年05月22日 23:47