2002年07月05日

【中国シフト】..大前研一 ★★★★★+正しい中国シフト

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★ Webook of the Day のテーマ = 本の中の不思議なパワーを探しだすこと★
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★ 【Webook #2002-088】 2002/07/05(金) ★
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ξ
▲▼▲ いままで価格にはそれなりの意味がある・・・と
Web ◎◎ k  私達の脳みそにはすりこまれていた。
| △ | 果たしてそうなんだろうか・・・。中国シフトは
\e/ 物流革命であり、意識革命でもある。
^□~ 大前レポートで中国と日本と世界を見てみよう。
/L      真之助
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= もくじ =

  ◎ 本日の一冊:【 中国シフト 】
  ◎ プレゼント:【 アンケート&プレゼント 】藤井正嗣さんから
  ◎ イベントだ:【 堀義人さんライブ 】7/25 松林さんから
  ◎ カラコラム:【 美的集団@中国 】

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■□ …‥・・ ・ ・ 本日のWeb●●k ・ ・ ・ ・ ‥… □■
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■著書名:【中国シフト】

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■ジャンル:ビジネス、中国
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■著者:大前研一(おおまえ・けんいち)
1943年福岡県生まれ。マサチューセッツ工科大学大学院で博士号を取得。
現在、UCLA政策学部教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ代表取締役。
著書に「新・資本論」「チャイナ・シフト」など多数。
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■出版社:
小学館/ISBN4-09-389606-2/1200円/201P
2002/7/20 第1刷
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■ <ワン・チョット>

「中国の山東省が東京の近郊になる・・?!。激変中国の最新レポート」

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■ <忙しい方はここだけ>

中国がホットである。
先日ご紹介した「チャイナ・インパクト」(大前研一著)では、6つのメガリ
ージョンの発展や、中国のジャック・ウエルチ、朱容基の改革などを織り交ぜ
躍進めざましい最新の中国事情が分析されていた。まさにインパクトのあるレ
ポートだった。
本書も同じく中国レポートだが、もう少し軽いノリで読みやすい庶民的な本だ。

○ 野菜など食材供給では、中国(山東省)はもはや東京の近郊となった。
○ 企業のバックオフィスを覗いたら、そこは中国(遼寧省)だった。
○ 北京の威光はいつの間にか薄れ、地域が競争をしながら経済発展を進め、
  中国はあっという間にアメリカ(United States of China)になっていた。

こんな変化が現実に起きているのだ。

一番の興味深い内容は、バックオフィスの中国シフトである。著者は「クロス
ボーター業務トランスファー」と命名している。これまで中国は、コスト10
分の1の低コスト“生産拠点”として捉えられていたが、バックオフィス業務
までも中国にシフトする時代だというのだ。

丁度10年前の92年、アイルランドにおける間接業務のボーダーレス・アウ
トソーシングの実態を見た著者は、これからはこれだ!と示唆を与えていた。
しかし、それは世界言語の英語での話。日本語はねぇ・・と思っていたところ
中国への日本語業務シフトが起きているのだ。実際に。

日本の間接業務コストは、一人28万円くらい、それが中国だと2~3万円だ
から約10分の1だ。しかも、コールセンター業務や売掛、買掛金処理などの
経理業務まで不自由なくできる中国人がたくさんいるという。
間接業務のユニクロ化、これはなんだかすごいことですぞ。

などなど、いろいろな中国最新事情が見えてくる。

そして、こうした中国事情は、私達の価値観のシフトをも誘起することになる。
中国への生産シフトはそもそもコストダウンが目的だったのだが、それは同時
に日本人の価値観をも変える意識改革につながるのだ。
つまり「産地へのこだわりは意味があるのか?」「モノの値段には意味がある
のか?」「ブランドって何なのか?」といった疑問が、私達日本人の常識(価
値意識)をゆさぶることになるのだ。
「中国シフト」は、生産する側にも消費する私達にも変化をもたらすようだ。

中国から世界を覗いてみよう。

おすすめ度は、 ★★★★★+正しい中国シフト
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■ <お暇な方は、もう少し>

日本人の価値観は、お上からのお仕着せ、製造側からの宣伝、世間並という横
ならび意識・・・などなど他律的な感覚がこれまで幅をきかせてきた。

だからこそ、神戸牛、浜名湖のうなぎ、関サバなどといった「産地もの」ブラ
ンドに価値がある(と思い込んできた)わけだ。

実際、関サバといっても同じ瀬戸内海を泳ぐサバだから大分県の佐賀関でとれ
たものだけがおいしいわけではないはない。対岸でとれても同じ魚だ。
神戸牛といったって、神戸には牛を飼っているところはない。近江牛も松坂牛
も神戸牛もみんな但馬産らしい。
浜名湖のうなぎも浜名湖で一週間およがせれば産地としてよい、とか輸入物で
も水揚港をもって魚の産地と名乗ってよいとか農水省の「ルール」があるとい
うから驚きである。

などなど、モノの価値をブランド信仰にまかせているのはいかがなものか・・
といった問いかけも、中国シフトという生産構造の変化の中で生まれてくるの
だ。安くても、それがいいものかどうか、おいしいかどうかは、自分の舌で判
断すればいい。中国産の食材が増えるにつれ、安くてもいいものは価値がる!
という判断基準も必要になる。

中国シフトは、「生産と開発の大移動とともに、価格からかちへのパラダイム
シフト」だという。中国シフトは日本人の意識革命も呼び起こすことになる。

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| 著者主宰のBusiness Breakthrough に中国レポートがあります。
| http://tpclub.itp.ne.jp/backno_vol16/vol_11/bi/bi_vol_11.html
| 大前研一サイト:
|  http://www.kohmae.com/
|            => Back to 書籍
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大連(遼寧省)と日本の事務職労働コストの比較データをメモっておこう。
(Ohmae&Associates Data、日本のデータは女性平均値)

  東京 :26.8万円  =====================================

  北海道 :20.1万円  ==================================
  沖縄  :18.6万円 ============================
  沖縄(県の助成金1/2):9.3万円 ===========

  大連(日本語ができる管理職クラス): 3万円 ===
  大連(日本語のできる大卒クラス) : 2万円 ==
  大連(工場労働者)        : 0.8万円 =

大連で、日本語のできる人を雇っても約10分の1のコストである。
しかも、その人たちは工場労働者より2,3倍もいい給料だから、いい人材も
集まりやすい。IT基盤の整備でオフィスの場所は問題にならない。

雇用試験も入社試験と3段階のゲートがるらしい。たとえば、日本の全国市町
村名や個人名を日本語でパソコンに入力するとかいうものだ。大和田と大和田
なんて紛らわしいものもひすら覚えるんだそうな。
あやうし、日本の派遣産業である。

日本の次の作戦、ユニクロの時期戦略など、著者の仮説・提案もあって面白く
読めるよ。

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■ <読んで欲しい方>
中国ビジネスに網をはってる方
  中国に最近いった方
  中国にいったことない方
おすすめです。
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■ <オススメ度>

★★★★★+正しい中国シフト

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■ <がまんできなくなった方はこちらへ>

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2002.07.05[金]:【中国シフト】..大前研一
小学館/ISBN4-09-389606-2/1200円/201P
★★★★★+正しい中国シフト
2002.07.04[木]:【ユニバーサルデザインの教科書】..中川聰監修
日経BP社/ISBN4-8222-1537-7/2800円/271P
★★★+PPP
2002.07.03[水]:【--】..ビジネスブックラジオ後

2002.07.02[火]:【銀座の女将がそっと教える
            「できる男はここが違います」 】白嶺あおい
すばる舎/ISBN4-88399-209-8/1300円/183P
★★★+男の器量
2002.07.01[月]:【システム障害はなぜ起きたか】..日経コンピュータ編
日経BP社/ISBN4-8222-0783-8/1400円/191P
★★★★☆+みずほの教訓
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■□ < Web●○k from the Authers > A#2002-16 ・ ・ ・ ‥… □■

松林先生からのご案内:
  【吾人の任務】の著者、グローボス創立者の堀義人さんのライブ講演
  があります。 7/25(木)だよ!
   http://www.globis.co.jp/gms/event/report/gc020315_1.htm

  ご希望の方、しんのすけまで。

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■□ < Web●○k from the Authers > A#2002-15 ・ ・ ・ ‥… □■

「英語で学ぶMBA」の著者、藤井正嗣さんからのお知らせです。
 アンケートに答えて、プレゼントをもらおう。

 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
> 「みなさん、お元気ですか?英語はちゃんと
> 勉強していますか?ライブに来ていただいた
> 方にはお話させていただきましが、毎日少しずつでも、
> つまり「ざるで水をすくうように」勉強を継続する
> ことが大切ですよ。

> さて、今日は私からのお願いです。私は、今、
> インターネットで学習サービスを提供する「グローバル
> イングリッシュ」という会社に勤めていますが、同社の
> コンサルタントがみなさんの英語に対する取り組みに
> ついてお伺いしたいと申しております。もし、ご協力
> をいただけるのであれば、以下をクリックして質問に
> お答えください。時間はそんなにかかりません。そして
> ここからが重要ですが)、アンケートにお答えいただいた
> 方から、抽選により、私の最新書英語で学ぶMBAベーシックス」
> (NHK出版。定価3,000円。CD2枚付。)を
> 5名の方にプレゼントします。では、よろしくね。
> また、お会いできるのを楽しみにしております!
>
> アンケートへのリンクは、
> https://www.macromill.com/clt/enquete/00063947.html
>
> です。             藤井 正嗣
> 
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□応募方法: 上記アンケートに答える。
しんのすけまでメールする。
□メール宛先: webook2002@yahoo.co.jp
タイトル:藤井さんアンケート+お名前
本文:お名前、住所、年齢、職業、コメント
□〆切: 2002.7.10(水)

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■□ < Web●○k from the Readers> R#2002-02 ・ ・ ・ ‥… □■

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■□ <しんのすけのカラコラム>C#2002-088【美的集団@中国】・ ‥… □■

 先日、TVで中国ビジネス事情の番組をやっていた。今日の本にあるような
 中国の躍進ぶりを伝えるものだ。6つのリージョンがそれぞれ特徴をもって
 発展しており・・・なんて、まるで大前氏の本のパクリ番組だった。
 その中で、「美的集団」という家電製品のベンチャー企業が紹介されて
 いた。以前、松下(?)から技術供与を受けた(もちろん企業の屋台骨を
 揺るがすくらいの投資だったらしいが)のを足がかりに、品質向上に努め
 発展した企業だ。その社長さんいわく、
 「日本は、技術はあるが、スピードが遅い。顧客の要望にスピーディに
  答えて変化していくところがない。欠けているのはマネジメントだ!」
 と痛いところをついていた。
 美的集団: http://www.midea.com.cn/jituan/index.jsp (中国語)
 中国情報のサイト: 中国情報局 http://searchina.ne.jp/

          しんのすけ@ニイハオ
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 ■ バランス・スコアカード メルマガNo3 : Pubzine 18104 □
 □ バランス・スコアカード MLスタート : BSC_Users@eGroup ■
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  ★ 発行は 『まぐまぐ』(969) と  Pubzine (14941) です。
  ★ 土日祝は、家庭内平和維持活動(FPK)のためお休みです。
  ★ 記事の転載/引用をされる場合は真之助までご一報ください。
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▲▼▲ 出版企画はっしん!
Web ◎◎ k やったぜぃ。
| △ | 大渕さん多謝!
\@/ また来週。
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> ̄ 真之助@Webook of the Day
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Posted by webook at 2002年07月05日 00:11