「茹で蛙」国家日本の末路
日本が元気になる最後の一手
著者:大前研一/田原総一朗
ビジネス社|2003年 06月|ISBN:4828410511|263P|1,500円
ユデガエルの話はご存知の方が多い。カエルを熱いお湯に入れたらびっくりして飛び上がるが、徐々にお湯の温度をあげていくとガマンしてついに茹で上がって死んでしまうというものだ。日本ユデガエル族の悲劇は、自らがそうだと知っていても行動を起こさないところにあるのかもしれない。
本書は、大前氏がここ十年来言い続けてきているさまざまな日本国へのコンサル提言が、いかに正しかったか・・・だから言ったじゃないの・・が田原氏との対談の形でまとめてある。それは過去形の繰言ではなく、いまからでもなんとかなる・・という日本再生の緊急処方箋でもある。
政治・経済の改革につきものの抵抗勢力・・・それをよく考えてみたら実は受益者である私たち
自身の中にあった・・そんなパラドックスが見えてくる。ユデガエルよ立て! ということか・・。
大前氏のいいところは、政治家としては3流だったと都知事選、参議院選の惨敗を潔く認め、代わりに何をすればいいかを考えてリセットボタンを押すところだ。平成維新の会の政策集団(点線で結ばれた)がこの国の政治や機構を変えていったら面白いなぁ・・・。
Posted by webook at 2003年08月13日 15:04