地球交響曲(ガイアシンフォニー)第三番魂の旅
著者:龍村仁
角川書店|2003年 06月|ISBN:4048838164|264P|1,600円
この本を読むことになったのは、きっと「必然」なのだろう。
僕の心の栄養士さん、Nさんからプレゼントされた本である。Nさんはいつも僕に不思議なエネルギーを与えてくれる人だ。<泣ける本です>といって手渡されたその本は、その日から僕になんともいえない不思議な涙を流させてくれた。時間や魂や・・・うーん、なんといったらいいんだろう・・・宇宙や地球と共鳴するような気持ちになるときに出る涙・・・とでも言おうか。
「地球交響曲」(ガイアシンフォニー)という映画が各地で自主上映されている。第四番まであり、魂を揺さぶるすばらしい映画である。もう、何年も見たいと思っている・・・まだ見ぬ映画。すでに百万人以上もの人が見ているという。本書は、その第三番。
撮影開始の直前に亡くなってしまった星野道夫の魂とともに神話の旅が始まる。スピリチュアルな見えないものが見えるような不思議な雰囲気が漂う。アラスカやハワイ、フェアバンクス、そして三内丸山遺跡・・・この映画を作るプロセスの中に、大きな宇宙を動かしている何かを感じることができる。
「自分のいのちは、自分のものであると同時に、種をこえ、時を越えて連綿と続く大きないのちの繋がりの中に生かされている」・・・そんな気持ちに共感を覚える。その気持ちは、私たちの中に刻まれている「記憶」だという。
自然や宇宙を「モノ」としてみる、「モノ」として扱うことが、科学的な見方である。一方で、自然をモノとしてではなく、自分(人間)もまたその一部である大いなる生命の現れである・・という捉え方をするとき、見えないものが見えてくるのだ。きっとこの映画は、目でみるものの奥にあるものを見させてくれる魂の映画に違いない。
この本は、見たことのない映画を見させてくれる不思議な本である。
いよいよ見るときがきた・・・・
Nさん、ありがとう。