不器用な恋 x 余りモノの友情 = ??
【蹴りたい背中】
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著者:綿矢りさ(わたや・りさ)
河出書房新社|2003年 08月
ISBN:4309015700|1,000円|140P
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2001年に出た「インストール」はすんごく印象的だった。史上最年少
の17才で第38回文藝賞を受賞している。
この本は、彼女の第二段。現在、著者の綿矢さんは大学生だ。
高校1年の私(ハツ)とにな川の妙な人間模様の小説である。
主人公の長谷川初美(ハツ)は、高校1年、陸上部に所属している。
にな川(蜷川)は同級生だが、いつも一人が好きなヘンなやつ。ふたりに
共通するのはクラスの中の余りモノという存在。高校に入って半年たつと
いうのに、まだ友達らしい交友関係がないのだ。
孤独が好きというか、群れるのが嫌いというか・・・そんな二人は、ある
ファッション雑誌にのっていたオリチャンをめぐって妙な係わり合いがで
きることになる。
高校生の微妙な心理やアンニュイな状況の中に、不器用な恋というか、余
りモノの友情というか奇妙な男女の関係を描いている。
おぉーっというほどではないが、面白い作品。
僕的には、前作(インストール)のほうがよかったかな・・・。
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★★★☆+背中
・考えているようで考えていない方
・高校生の親
・昔高校生だった方