この本を読むときの心得
「では、自分は何をなすべきか」を考えること
【仕事の哲学】
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|著者:ピーター・F・ドラッカー/上田惇生訳
|出版社:ダイヤモンド社|2003年 07月
|ISBN:4478331030|本体価格:1,400円 |221P
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ドラッカーの名言集2部作がる。「仕事の哲学」、「経営の哲学」だ。
本書はその一つ。ドラッカーのほとんどの著作の翻訳を手がけている上田教
授の編集によりできた本である。ドラッカー自身が上田さんのことを日本に
おける分身だというくらいに、ドラッカーと上田さんの間には信頼関係があ
る。なお、この後、「変革の哲学」「歴史の哲学」も発行される。
恥ずかしながら、僕はドラッカーの本を一冊も読んだことがない。この本は
分厚いドラッカーの本からおいしいところを拾い出してくれている。その言
葉に何か自分のエネルギーを乗せられたらサイコウだね。その意味で、この
本はたいへん意義深いと思う。
いくつか印象的なものをご紹介。
▼アウトプットを中心に考える。
仕事を生産的なものにするには、成果すなわち仕事のアウトプットを中心
に考えなければならない。技能や知識などインプットからスタートしては
ならない。技能、情報、知識は道具にすぎない。「マネジメント」より。
▼目標管理とコミュニケーション
目標管理こそ、組織内のコミュニケーションの前提である。 目標管理に
おいては、企業もしくは自らの部門に対し、いかなる貢献を行なうつもり
かを明らかにしなければならない。「マネジメント」より
▼心地よくなったら変化を求めよ
日常化した毎日が心地よくなったときこそ、違ったことを行うよう自らを
駆り立てる必要がある。「非営利組織の経営」より
▼第二の人生に備えるたった一つの条件
第二の人生をもつには、一つだけ条件がある。本格的に踏み切るかなり
前から助走しなければならない。 「明日を支配するもの」より
「あらすじで読む日本の名著」も、僕の目を開かせてくれたいい本だったが
この本も、ドラッカーにふれる丁度いい道案内となる。
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★★★★★+経営の哲学
・ドラッカーのファンの方
・ドラッカーの本を読んだことない方
・秋の夕べに沈思黙考してみたい方