【デフレに負けないマーケティング 】14社の成功事例
=========================================
|著者:田中洋(たなか・ひろし)法政大教授
|ダイヤモンド社|2003年 09月
|ISBN:4478530297|1,600円|277P
=========================================
デフレ時代の成功企業(商品)は、何をやってきたのか?についてマーケ
ティグの観点から迫る。本書は、「売れ続ける仕組み」としてのマーケテ
ィングは何かを、豊富な事例を取り上げながら掘り下げる本だ。
上向き経済であれ、デフレ経済であれ、やはり基本が大事だという。マー
ケティングの基本とは、
1)セグメンテーション
2)ブランディング
3)デリバリー
である。
セグメンテーションとは、市場細分化のことで、たとえば「30代主婦」
ではなく、「30代で子供が小学生以下でかつ社会へのアクティブな働き
かけを望む主婦」といった捉え方をすることだ。
ブランディングとは明確なポジショニングともいえる。顧客とのコミュニ
ケーションでブランドを創りあげる努力のことだ。
デリバリーは、製品やサービスを届ける過程。
なかでも著者の主張は、セグメンテーションという基本の基本に重きを置
いているようにみえる。
さて、そんな教科書的なことはさておき、本書の面白さはなんといっても
事例の身近さ、面白さだ。
誰も売れるはずないと思っていた百科事典(ポプラディア)で大成功した
ポプラ社、顧客の声を聴き実行に移したはとバスの復活、○△をしてはい
けないとう禁止戦略でブランド・マネジメントを行っているポルシェ、シ
ニア層を更にセグメント化して成功したJTB、ヘビーユーザーに的をし
ぼったBOSS(サントリー)など豊富なケースがある。
徳島県上勝町の?いろどりが事例として一番楽しい。山で取れる葉っぱを
ビジネスにして町興し&老人興しをやってしまったユニークな事例だ。
http://www.joho=kochi.or.jp/johosi/0208/irodori.html
この本は、マーケティングに触れる楽しい内容がある。
著者の田中さんはこんな人:
→ http://www.bbt757.com/servlet/ShowLecturer?lecid=0136
====================================================================
★★★★+ケース
・マーケティングの楽しさを知りたい方
・マーケティング部つくるぞっていう方
・事例大好きっていう方