【交渉力】
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|著者:HBSP/マイケル・ワトキンズ
|講談社|2003年 09月
|ISBN:4062120240|1,700円|
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しつこいぞ!といわれそうだが、本日もハーバードの“風”をお届け。
3冊までにしとくから・・・ガマン、がまん。(笑)
交渉というと日中交渉とか、企業の契約交渉とかイメージするが、会社で
も家庭でも日常的に交渉ごとはある。
それらを体系的に整理し、より戦略的な交渉を進めようというのが本書の
ねらいだ。
物事を体系的に理解しておくことは、いざというときに非常に役に立つ。
アメリカ人は、体系化するのがお得意だ。
交渉。ネゴシエーションについて、本書はなかなかいいセンスでまとめて
いる。やはり・・というか「教科書的」ではあるが、うーん、なるほど、
へぇーという気づきがある。先日来の3冊の中では、僕はこの本が一番面
白ろかった。
交渉を始めるまえの4つのコンセプトというのが面白い。
・BATNA(合意に至らない場合の最善の代替案)
・留保価格(当事者が取引に応じる最低価格、条件)
・ZOPA(交渉が妥結するゾーン)
・利益の交換により創造する新たな価値
というものだ。雰囲気は、なんとなくイメージできるが、実際に交渉に臨
むにあたってそれらを心の中であらかじめ整理しておくことが大切だ。や
みくもにあたって砕けろではなく、こういう準備をしておけば、自信をも
って交渉に臨めようというものだ。
本書の巻頭に慶応大学教授印南一路さんの言葉がある。
そこには、自身がアメリカで研究生活をしていたとき、小学校の娘の演習
課目に「Negotiation 」があるのを見て驚いたと書かれている。それくら
い米国では、ビジネスのみならず生きるための基本能力として重要視され
ているということらしい。うーむ、恐るべし・・・。
さーて、今日はかあちゃんに「連休の過ごし方交渉」に臨むか。
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★★★★+体系化
・これからややこしい交渉を控えている方
・家庭内交渉をたまには成功させたい方
・今度の大型契約を成功裏に進めたい方