「それは要約であって、感想文ではありませんよ!」
【要約力】
仕事も勉強もポイントをつかめばうまくいく!
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|著者:和田秀樹
|かんき出版|2003年 07月
|ISBN:4761261110|1,400円| 221P
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ビジネス現場での問題解決も、学校での勉強も、要するにこういうことな
んです、という「ものごとをロジカルに整理してまとめる力」は、大切だ。
昔、新聞や雑誌の記事の切り抜きをしたことがあったが、あれは「要約」
の一歩前。ネタを広い集めただけであった。メルマガを読んだり、新聞を
読んだり、TVをみたりするのも同じだね。
その次のステップこそが大切。これはこういうことだという情報の要点を
手短に集約し、全体像をつかむこと・・・それが要約というものだ。
(入れたものがこの時点で、化学変化し、自分のものになる)
本書は、この要約力の重要性とそれを高める方法、そしてその活用現場(
会議、プロジェクトマネジメント、メール、対人関係など)が解説される。
小学校の「読書感想文」は、感じるという主観を大事にした教育方法だが
それに加えて、「読書要約文」という論理的な力も養うべきでは・・・と
いう問題提起にはいたく賛同する。清水良典さんも同じ事をいっている。
「それは要約であって、感想文ではありませんよ!」という先生の一言は
ある意味でロジカルシンキングの目を摘んでいるかもしれない。
また、ビジネスでは、起承転結ではなく、起結承転を旨とすべし・・とい
う主張も賛成だ。これも昔教わった文章の書き方に縛られた私たちにちょ
っとした刺激を与える。「きけつしょうてん」ていう響きもいいね。
久恒さんの「図解」発想は、要約の強化に欠かせないという。本書にも随
所に図解が登場する。
入れる、図解する、出す。このサイクルが要約力を磨く魔法のサイクルだ
と思う。で、何を最初にやればいいかというと・・・「出す」という行為
だね。そうするとY=aXの法則で、入るものも洗練され、要約するため
の図解力も磨ける。
なんどもいうけど、「出せば成る!」ってことだね。
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★★★★+要するにぃ
・ものごとをわかりやすく纏めたいっていう方
・図解に興味ある方
・要約力をつけたいとお考えの方