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|著者:スティーブ・モリヤマ
|中経出版|2003年 10月
|ISBN:4806118990|1,500円 |239P
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著者の趣味は「異文化ウォッチング」。これまで60カ国、延べにして2
00回も訪れ、その地の文化や人々の観察を楽しんできたという。
仕事は世界最大の総合コンサルファーム、PWCのベルギー事務所共同経
営者というすご腕のコンサルタント兼経営者である。
そんなモリヤマ氏は、もちろん英語の達人。しかし、この本は、英語の力
をつける参考書ではない。もちろん、会議などでつかえるフレーズや留意
点などの英語力を伸ばす使えるヒントが豊富にあるのだが、それ以上に、
世界の文化の違いや、考え方の違いなどというもうっと根源的なレベルで
の話が面白い。
日産、マツダ、あおぞら銀行・・・など会社がいきなり「外資」系企業に
なってしまう・・なんてことが珍しいことはなくなってきた。ますます、
クロス・カルチャー・コミュニケーションが必要な時代というわけだ。
こんな環境では、あうんの呼吸とか以心伝心的なところは、なかなか通じ
ない。ロジカルに明快に伝えることが必須になる。
そんな中で英語で相手を説得させるには、言葉を話せるだけでは十分では
ない。ロジカルシンキング(論理力)や、非ロジカルシンキング(詭弁に
勝つ)など、考え方のレベルで対策が必要なのだ。
また、「欧米人との議論に潜む落とし穴」(タブー)にあるように、何気
なくとっているしぐさや行動が予想もつかない不快感や嫌悪感を欧米人に
あたえていることなど・・・などは「へぇ」と思うところだ。
実践的な場面を想定しながらやさしく解説する。
英語の会議・・・この本で頭と口と耳を武装しておこう。
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★★★★☆+クロスカルチャーコミュニケーション
・うちの会社外資系になっちゃうんだっていう方
・文化の違いに興味ある方
・英語の力を伸ばしたい方