10年後の子供たちにプレゼントしたい本。
【鏡は先に笑いません】ことばのご馳走6
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|著者:金平敬之助
|東洋経済新報社|2003年 10月
|ISBN:4492222367|1,000円|
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金平さんの作品。僕は大好きである。
鏡は先に笑わない・・・なんと素敵なタイトルではないだろうか。
だから・・・と自然に思いが連なるところが金平さんらしい。
著者は1991年にはじめて「ことばのご馳走」を出版した。以来、14
冊の本を出している。ほとんどを読んでいるが、いつも心がジンと熱くな
る。本書は、冒頭からぐぐっときてしまった。
ある歯医者さんから著書にサインを頼まれたという。異なる2冊の本だ。
お名前は?との問いに、歯医者さんは自分の息子二人の名前を言った。
年はまだ8歳と5歳である。???となる著者に歯医者さんが答える。
「読める年齢になったらすぐに読ませたいから・・」
その後、届いた礼状には
「息子たちが30代になったとき、私がすぐそばにいるとも限りません。
また傍にいたとしても、父親のいうことを素直に聞かないかもしれませ
ん。でも本人の意思さえあれば、この本を読み返して、彼らの一生を左
右するようなヒントをみつけるに違いありません・・・」
素敵だ。僕もいま子供が中学になったらプレゼントする本を、松林枝里子
さんから預かっている。時間を置いて渡すのが楽しみだ・・・。
さらに歯医者さんからの手紙は続く。
「ひと言のやさしさで人は救われ、ひと言の温もりから明日の勇気が生ま
れます。喜びも苦しみも分かち合う、そんなやさしさに満ちたひと言が
いえる歯科医になって生きていきたいです。」
ね。ぐぐっとくるでしょ!
新庄選手とバレンタイン監督の話、「いいとこ探し名人」の話、そして
鏡は先に笑わない話など、すてきな言葉の贈り物がいっぱい。
すべての読者の方に贈りたい・・・。
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★★★★★+10年後にも
・心をほっこりさせてみたいっていう方
・言葉のご馳走に興味ある方
・人を思いやることを考えてみたい方