【ナンシー関消しゴム版画】
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|著者:ナンシー関/ボン研究所
|出版社:メディアファクトリー|2003年10月
|ISBN:4840108684|3,800円 |327P
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芸術の秋。今日も一風変わった芸術作品を紹介してみよう。
消しゴムで名前や版画を彫った経験てありません? 僕も実は、中学の頃
好きな人の名前を彫って遊んだことがある。
ナンシー関は、女子高校生のころ、授業中に彫った“ゴダイゴ”のロゴマ
-クがすごくうれしかったと手記に書いている。それが、消しゴム版画と
いうユニークな芸術ジャンルの原点だ。
本書は、消しゴム版画家、ナンシー関の数々の版画が掲載されている。見
事な作品だ。人物画が多い。一言の文字が彫られるのも特徴だ。題材は私
たちがよく知っているタレントやスポーツ選手、はたまた皇族などまで。
ジャイアント馬場、タモリ、金日成、藤田まこと、香取信吾などなど。
そのリアルな写術が消しゴムという素材に彫りこまれたところがなんとも
ポップな感じだ。「世界の棟方」という作品もある。版画家棟方志功の顔
を彫ったものである。
『ナンシー関の父親が棟方志功である、ということをご存知であろうか』
と解説にあった。えっ、ホント?、青森県生まれだし、版画という共通項
もあるし、なるほどそうだったのか!・・・とすっかり信じた僕。しかし、
解説の少しあとには『・・・というのは全部うそで・・』とあった。
がっかりしたものの、そういうことを言ってみたくなる心境もよく分る。
それほど、ナンシー関の消しゴム版画には、独特の味と迫力みたいなもの
があるのだ。
2002年6月急逝。芸術家は、消しゴムという自ら消えることで機能す
る素材を使い、無類のゲイジュツを残し、天国へ行った。
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★★★★+ゲイジュツの消しゴム
・消しゴム版画を作ったことがある方
・ナンシー関に興味ある方
・消しゴム版画を作ってみたい方