【「鉄道式」時間活用術】
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|著者:野村正樹
|出版社:講談社|2003年 11月
|ISBN:4062642220|1,300円|219P
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著者の野村さんは無類の鉄道マニアである。
この本では時間活用術と鉄道(電車)スタイルを組み合わせて、へぇーと
思わせる楽しい考察を展開している。
鉄道と時間活用術というのは、考えてみれば密接な関係があるにもかかわ
らず、これまでこのふたつを組み合わせた考察はなかったような・・・。
時刻表をみると一日の中で時間帯によって本数は大きな差がある。早朝深
夜は一時間の本数が少ないし、朝夕のラッシュ帯は多い。昼間はその中間。
当たり前の事実なのだが、そんな時刻表を眺めた野村さんが感じたこと:
「一日の行動も、朝から夜まで同じではなく、時間帯に合わせて
使い分けるべきだ!」 ということだ。
すでに朝早い時間帯の活用術の本を著していた野村さんだからこその面白
い考察だ。
時刻表からの学びは、「深夜はやはり寝るのがベスト」「出勤前は、自分
時間の宝庫」など楽しいものがある。
また、仕事の仕方、生き方などについても鉄道から学べる面白いヒントが
たくさんある。たとえば、
愛される営業マンの条件 ~ JR湘南新宿ライン vs 東横線特急
「待たせない」のも速さの一部だ ~ 半球 vs 阪神 vs JR新快速
二足のわらじで時間は6倍に増える!? ~ 単線複線の効率比較
会社公認で副業をこなす方法 ~ 秋田新幹線と箱根登山鉄道
昼と夜の顔を変えてみよう ~ホームライナーの誘惑
などなど・・・ 小見出しだけでも面白そうだねぇ。
鉄道という長い歴史の上に築かれてきた様々な工夫は、時間活用術という
一般的な分野の考察をする「またとない題材」だったのだ。
鉄道マニアの野村さんならではの面白い本である。
鉄道の本として読むか時間術の本として読むかは、読者の自由!(笑)
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★★★★★+鉄道式
・時間をもっとうまく活用したいと考えてる方
・鉄道の工夫にへぇといってみたい方
・鉄道マニアの方(盛池さんおすすめですよ)