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|著者:山田ズーニー
|筑摩書房|2003年 10月
|ISBN:4480877533|1,400円|
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「感動とは感じて動くと書くんだなぁ」とは、故・相田みつをの言葉。
いつも感動や共感を感じるコミュニケーションができたら、そんなうれし
いことはないが、どちらかといえば「通じない」ことが多い。
言いたいことが通じない・・・そんな焦りや怒りや落胆が、日常には結構
ごろごろしている。ビジネスでもプライベートでも。
本書は、伝えたいことがどうしたら相手の心にとどくか・・それを、ロジ
ックと心理の両面からひもといた本だ。僕は、とっても心開かれるものが
あった! うん、感じたねぇ。
話が通じるためには、ロジカルな展開、論理力が必要だ・・といえば誰も
反論する人はいない。しかし、それだけでは通じないのが人間の面白いと
ころだ。感情というやっかいなものをもってるから、
* 誰が(何のメディアが)言ったかで、伝わり方が変わるし
* どんな目線で(見下ろす、同等・・)で、感じ方が変わるし
* 普段からどういう関係にあるかで、受け取り方も変わる
てなことになる。
世の中、誰がいったかでずいぶん聞え方が違う例えにこんなのがある。
ついに宇宙とコンタクト(日経新聞)
ついに宇宙とコンタクト(東京スポーツ)
では、ぜんぜん違った感じをうける。人の会話でも、信頼の置ける人の話
だったら、多少舌足らずでも通じる。著者はこれを「メディア力」と呼ぶ。
どれだけ自分の存在が信頼されているかで、その力は異なる。
話を通じさせるポイントが5つあるという。
1)メディア力を上げる。(信頼関係を築く)
2)相手にとっての意味を考える。← 最近僕はこれが大切だと思う。
3)自分の言いたいことをはっきりさせる。(ロジック)
4)意見の理由を説明する。(理由が大切)
5)どんな気持ちで言うか(自分の根っこの思いにうそをつかない)
僕がこの本を読んで、あぁって思ったのは、上記の2)=相手は何に一番
感じるかという点だ。つねに相手の気持ちや立場を考えるのは大切。だけ
ど難しい。
もう一つは、目線。どういう目線でものを言うかは、相手の心に「反発」
を生むか「共感」を生むかを分ける。うーん、要注意だ。
僕はこの本を図書館で借りて読んだ。そして、読んだ後にネットオーダー
をかけた。そのくらい、おすすめである。
(アルピニスト野口さんの亜細亜大一芸入試のエピソードはよかったねぇ)
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★★★★★+メディア力
・話が通じないってお悩みの方
・共感の輪を広げたいという方
・なくした信頼をを取り戻したい方