【図解新選組のことが面白いほどわかる本】
(2時間でわかる)
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|著者:中見利男
|中経出版|2003年 12月
|ISBN:4806119210|1,300円 |271P
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NHKの大河ドラマ「新撰組」は、やはりというか年代によってその評価
が分かれているらしい。若い人たちには好感をもって受け止められている
が、年配の方からみると軽すぎるということらしい。ともあれ、あの番組
は歴史に名を残した新撰組がどういう組織であり、そこに生きた人たちが
どんな思いだったのかを知る「きっかけ」として多いに歓迎したい。
さて、本書はその新撰組を非常にわかりやすく解説した本だ。歴史の重み
を失わずかつ現代風に紹介したところがうれしい。多分、気楽な気分でこ
の本を手にした人がいるとすれば、その期待値を大きく上回るはずだ。
新撰組をテロリスト集団、殺人集団だと思っている人は多い。僕もその一
人だった。しかし、そこには幕末という激流の中で必死に生きようとした
若い命のほとばしりがあったのだ。
「幕末という万華鏡を凝視してみると、そこには青い生命と赤い情熱、
さらに白銀の刀に己を託して懸命に時代を泳ぎきろうとする隊士たちの
人間味あふれる姿がみえてくる」
と著者が表現するように、この本は新撰組の誠のもとに生き抜こうとした
人たちの生き様がビビッドに伝わってくる。
今、流行の時代ものを単に図解しただけではない。その時代の雰囲気、人
の生き様、複雑にからむ戦略や謀略などがうまく描き出されているところ
がサイコウだ。
幕末のころの様々な動きは「なるほど、そういうことだったのか!」と初
めて納得できた。大河ドラマを見るならこの本は必須である。
絶対、おすすめ。
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★★★★★+5つの誠
・新撰組に関心をもった方
・大河ドラマをみている方
・口に拳骨を入れることができる方