【自分ブランドで勝負しろ!】
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|著者:藤巻幸夫
|オーエス出版|2004年 01月
|ISBN:4757302088|1,300円
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杉並区立の公立中学で校長先生をしている元リクルートフェローの藤原和
博さんは、子供の頃面白い遊びをしたという。どんなものかというと、親
の名刺をもってきて、せーので出して、誰が一番エライか勝負するという
ものだ。ずいぶんオマセな(?)遊びではあるけれど、大人の世界を実に
リアルに遊んだことになる。
しばらく前は(今もそうかも)、会社の(名前)名刺が自分のステータス
を表していた。「へぇー、○○にお勤めなんですかぁ!」といった具合に。
しかし、だんだんそれだけでは「So Whtat?」 の世界に変わってきた。
今は、会社ブランドが価値基準だった時代と、個人の自分ブランドが価値
基準になる時代の端境期かもしれない。
そんな時代の先端で風をきっている男の1人、それが本書の著者、藤巻さ
んだ。
本書を読むとこれからのビジネスマンが何を価値基準にして、どんな生き
方をしたらいいか、いいヒントを拾うことができる。
たとえば・・
あなたは「いつ辞めてもいい!」という覚悟で、いまの会社で自分の
好きなようにやってみたのか!?
会社に飼われたままではいけない。
会社をあなたのやりたいことを実現するためのパートナーにするのだ。
会社にあてがわれた部署のメンバーだけで、ただなんとなく固まって
いるなどというのではなく、それぞれに武器をもった個人が自発的に
群れを組む戦略集団になれ!
大切なのは自分がどう見られているかではなく、自分がどうありたい
かだ。
などなど。きっと人によって心に響く言葉は違うだろう。しかし、本書で
藤巻さんが訴えていることに多くの人が共感を覚える要因は、次のような
点だ。
つまり、今ではカリスマ・バイヤーなどと呼ばれる藤巻さんもはじめは伊
勢丹の「一社員にすぎなかった」という事実だ。
チャップリンのエピソードもいいねぇ。
往年のチャップリンにどの作品が一番好きですかと尋ねると
「次の作品です」と答えたという。今まで築いてきた自分ブランドにおも
ねることなく挑戦しつづけようという藤巻さんの気持ちが出ている。
自分ブランドがある人も、その芽が育ちつつある人も、これからの人も勇
気がわいてくるね、この本。自分ブランドで勝負だね。
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★★★★★+自分ブランドだ
・自分ブランドを構築したい方
・転職を考えている方
・自立したい方