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【凡才でも成功する!≪和田式≫「人間力」】
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|著者:和田秀樹
|三笠書房|2003年 12月
|ISBN:4837920519|1,300円 (税込:1,365円)
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自分のことを天才だとか、超エリートだとか思い込んでいる人はほとんど
いない。まして口になど出してはいわない。
和田秀樹さんも久恒啓一さんも、自らを「凡才」だと称しておられる。し
かし、僕らとは違うよなぁ、どこが凡才だよ・・・って思う。
その「ちょっと違うところ」は何だろう? という点を本書は解き明かす。
凡才が成功するには3つの理由があるという。
◎ヘッドワーク力(自分の能力、情報を磨く力)
◎ネットワーク力(他人の能力、情報を理解し、利用する力)
◎チームワーク力(他人の能力、情報を結びつける力)
だ。総じて「人間関係力」と名づけている。ふむふむ。
土居健朗の「甘えの構造」という本のことが紹介されている。人は他人に
甘えていてはいけない・・・という内容ではない。逆に甘えを勧める本だ
という。人は一人では生きていけないし、パワーも限られる。どれだけ人
の力を味方につけられるかで成功の度合いは異なってくる。そんな文脈の
中に登場する本だ。(読んでみるか・・)
著者は30代のころ米国のカール・メニンガー精神医学校に留学している。
その時の体験は和田さんの人生に決定的な影響を及ぼしたという。本書にも
多くの精神分析的な内容が登場する。(コフートの精神分析など)
そうした異次元の面白さに加え、小柴名誉教授、マリリンモンロー、田中角
栄などなじみの事例が引用され、なにより自身の経験が多く語られているの
で読みやすい。
思うに、人間力とは、人とのかかわりのなかで、どれだけ成果を生み出せる
かということのようだ。
自分の強みは何か、人と違う特徴は何かを考え、面白いアイデアを出し(ヘ
ッドワーク)、友達に助けてもらい(ネットワーク)、同僚の共感(チーム
ワーク)を得ながら何かをやっていく。そんなプロセスに欠かせないのが人
間力というわけだ。そして、それを意識的にやることが大事なようだ。
それを「意識」するかしないかのの差が、できる凡才か、本当の凡才かを分
けるらしい。
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★★★★+日本人のほとんどは凡才だ
・人間力に興味ある方
・友達が大好きな方
・人とのつきあいをよくしてみたい方