夏目漱石の「坊ちゃん」は、学生のときに読んだ記憶がある。ヤマアラシ
や赤シャツのことを勝手にイメージしながら読んだような・・・。
本書は、すべての漢字にフリ仮名がふられ、小学生高学年からでも読める
ようになっている。音読して、読破したらきっといい経験になるはずだ。
著者は、この一冊を音読破するのに5,6時間だろうという。
本を読む自信・・みたいなものを感じる読書のタイミングが、誰にも一度
はあるような気がする。僕にとっては「勝海舟(子母沢寛著)」だった。
本書が、そんな作品になったらいいねぇ。一生の宝物になるから。
名作にふれるという経験 + 名作を読破するという経験 = 自信
そんな機会を与えてくれる本だ。
なぜ、著者はこの本を音読破のテキストに選んだかというと、坊ちゃんに
は、「漢語」と「大和言葉」と「欧米の文体」が一体となった近代日本語
のすべてが入っているからだという。
つまり、エンタテインメントでありながら日本語の基礎が身につく作品と
いうわけである。解説には、そういう著者の意図が書かれている。
ぜひ、家族で読んでみたい。そして、うらなりがさぁ・・・とか、山嵐に
似た先生がね・・・とか会話してみたいものだ。
夏休みにお勧めの一冊!
<オススメ度>
★★★★☆+赤シャツ
<読んで欲しい方>
・名作を家族で読みたい方
・夏目漱石が好みの方
・坊ちゃんお嬢っちゃんの方