2004年08月02日

■インタンジブル経営(デーブ・ウルリヒ/ノーム・スモールウッド)

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  見えないところを見るために・・
 
インタンジブル経営】Why the Bottom Line Isn't!
競争優位をもたらす「見えざる資産」構築法
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   |著者:デーブ・ウルリヒ/ノーム・スモールウッド
   |ランダムハウス講談社|2004年 06月
   |ISBN:4270000171|2,000円 |396P
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 原書の副題は、How to Build Value Through People and Organization と
 いうもの。つまり、人と組織を通じていかに価値を生み出すか。逆にいえ
 ば価値を生み出すための人材や組織はどうあるべきか、ということになる。

 冒頭、新しいゲームのはじまりと題する導入の言葉がある。すばらしいメ
 ッセージがそこにある。

  『ボトムライン(最終損益)はビジネスそのものである。
   組織の現状を示す確固たる数字であり、成功の度合いを測る
   決定的な方法である。・・・(中略)・・・
   だた、実際には、ボトムラインがビジネスのすべてではない。
   経営社が信じ込まされているほど明瞭で正確な数字ではないし、
   ビジネスの成功を正しく示す得点表ではない。経営者が何にも
   まして追いかけるべき尺度でもない。ボトムラインは、もはや
   実態を示すものではなくなった。』
 
 本書のタイトルのインタンジブルとは、見えざる価値、すなわち損益計算
 書には現われない企業の価値、である。

 本書は「人と組織を通じて作り出す新たなボトムライン」を考察する内容
 である。

 従業員の仕事への熱意、顧客の満足度、投資家からの信頼などのインタン
 ジブルな資産(無形資産)を新たなボトムラインとして注目しようという
 のが本書の主張だ。
 当然ながらバランススコアカードのコンセプトも登場する。

 リーダーのヒント(説明責任)というのが心に残った。

  説明責任はあらゆる組織に重要である、個人の場合も同じだ。
  そのために次の4つが大切である。
  1)目標と結果がはっきりと定められていて、戦略が明確になっている
  2)誰もが自らに期待されている基準について知っていて
    尺度がきちんと機能している。
  3)基準を達成する、し損ねることに対して妥当な結果(評価)がでる
  4)成績をたどって向上させるためのフィードバックが行われる

 396Pもの大部な本である。もちょっとシンプルに伝えてもらったらいい
 ような気もする・・・。 

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 <オススメ度>

   ★★★★+新たなボトムライン

 <読んで欲しい方>
   ・財務以外の要素に気合を入れて取り組みたい方
   ・長期計画を策定中の方
   ・BSCに興味をもった方

Posted by webook at 2004年08月02日 08:54