【あのころはフリードリヒがいた】新版
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|著者:ハンス・P・リヒター/上田真而子
|岩波書店|2000年 05月
|ISBN:4001145200|本体価格:680円
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「ぼく」とフリードリヒは仲良しの友達だった。しかし、ナチスドイツの
台頭は、悲しい運命をつれてきた。なぜならフリードリヒは、ユダヤ人だ
からだ。
「ぼく」は、時代の変化の中でやがて加害者という立場にいやおうなしに
追い込まれていく。
(学校でのイジメも似た場面があるのかもしれない)
そんな過程が淡々と描かれている。
ユダヤ人フリードリヒの悲劇をドイツ人少年の目から克明に描いた作品で
ある。
訳者によれば、著者のリヒターは、本書の中の「ぼく」や「フリードリヒ
」と同じ年、1925年に生まれている。この作品が著者自身の体験にも
とづいたものであろうことは想像に難くない。
終戦記念日の今日、ちょっと読んでみたい本。
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<オススメ度>
★★★★+フリードリヒ
<読んで欲しい方>
・平和を愛する方
・悲惨な戦争をなくしたいと思う方
・少年の心をもっている方