2004年08月19日

■謀略銀行(大塚将司)

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巨大な陰謀の渦、その暗い淵を覗いてみる・・?     

謀略銀行
    
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   |著者:大塚将司
   |ダイヤモンド社|2004年 07月
   |ISBN:4478930511|1,500円
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 これまでいくつもの銀行がつぶれ。昔の名前を覚えていないほどである。
 本書は、20年ほど前、バブル崩壊後、資産デフレが進む中、情実融資を
 つづけて破綻した銀行があった。それをモチーフに描かれた経済小説であ
 る。ダイヤモンド経済小説大賞の優秀賞を受賞している。

 著者の大塚さんは、日経新聞で「住友銀行、イトマン事件」など多くのス
 クープを出した人で、最近では日経社長を内部告発した人としても有名。

 さて本書は、1985年ごろの銀行が舞台。巨額の不良債権にあえぐ東京
 相互銀行の中では、創業者一族と、監査役井浦重雄をはじめとした経営陣
 が経営権をにぎるビジネスウォーの真っ只中にいた。
 株の取得をめぐる争いの裏には、実は政財官に加え検察まで加わった巨大
 な陰謀がうごめいていた。そんなお話。
 時間を争う情報戦の末、この戦いに勝ったものは・・・

 最後に、井浦が新聞記者にあてた手紙には、個人ではどうしようもないほ
 ど強大な規模の陰謀の淵をそっとのぞかせてくれる。
 ぞぞっとしながら、うーむと唸る内容だ。

 参考情報: http://www.nagaitosiya.com/lecture/0020.htm

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 <オススメ度>

   ★★★★★+秩序と正義

 <読んで欲しい方>
   ・ビジネス小説がすきな方
   ・銀行に不安をもってる方
   ・世の中の暗い部分を覗いてみたい方

Posted by webook at 2004年08月19日 09:09