何のために働くのか・・・
社会起業家という言葉を最近よく聞く。実はこの概念、1980年代初頭にイギリスで生まれた。当初は自立型の福祉システムを作ろうとする人や停滞した社会を活性化する人という意味あいだったようだ。その後時代が移り、現在は「単に収入を得る手段としてだけでなく自己実現のために、そして環境・人権などの課題に使命感をもって働く」人をさすようになってきた。
NPOであれ行政職員であれサラリーマンとして会社勤めをしている人であれ「社会をよくしよう」という志で価値ある仕事に挑戦しているなら、それは立派な社会起業家であるという。
本書では、NPOのビジネス化、企業の社会化という潮流を紹介している。
利益追求を至上命題としてきた企業が、最近ではCRS(社会的責任)やSRI(社会責任投資)といったことにも注目するようになってきたのもそんな動きのひとつだ。社会貢献を前面に出しているスターバックス(環境NPOとの協調)などは企業の社会化の好事例だ。
また社会起業家として活躍する日米の活動家も紹介されている。
ソフト化経済センター、ソフィアバンクの社会起業家フォーラムの活動にもふれている。
新しい働き方、生き方、企業のあり方・・そういうものを感じさせる本だ。
★★★☆+社会のために働く
・CRSに取り組んでる方
・利益至上主義に疑問をもっている方
・就職・転職で迷ってる方