カスタマイズは活用の母。
シックスシグマに取り組んでいる企業はかなり多い。しかし、ほんとうにそれを経営革新に生かしているところは少ない。(ま、なんでもそうだけどね)
従来のQC活動などとシックスシグマの違いは、課題の設定方法にあるという。
森として全体のバランスや統一性があるかどうかという点だ。
シックスシグマでは、経営戦略からブレークダウンされた課題、あるいは経営戦略の方向にそった課題を取り上げ、それを改善していくところがポイントだという。
著者は以前、GEで活動していた。当時社内には、DFSS(Design For Six Sigma)スコアカードというのがあったという。シックスシグマの成果モニターにBSCの視点を取り入れたものだったそうだ。
著者もBSCとシックスシグマの関連を有効な補完関係にあるとして評価している。(いいねぇ)
シックスシグマは、経営戦略とつながった課題設定をするところが特徴だが、もう一つは「何を改善するのか」「どこまで改善するのか」「いつまでに改善するのか」という感じで常に数字の裏づけを求められる点だ。
シックスシグマを単に輸入ものとして使うのではなく、自分たちにあうようにカスタマイズして活用していることが大切だ。その事例として、ソニーや星野リゾートが紹介されている。カスタマイズするということは、それだけ自分たちのものとして使いこなしているという証ともいえる。
制度をつくり、教育をやり、あとはやってみぃ・・・みたいな使い方は、空中分解することが多い。僕のメンターのYさんは、そのことを指摘してこう言っていた。やはり、ツールをとことん自社の中で使うためには「汗:perspiration」が大事だと。トップもいっしょにその汗をかく覚悟があるば、なおよい。
道具を使いこなす熱意と工夫を探ってみたい。
何かをやってうまくいかなかったとき、そのこと自体を否定するのではなく、何が原因でうまくいかないのかを探ってみるのもいい。
わずかな成功体験でも積み重ねることができたら、突破口が開ける。
そういう努力(汗をかくこと)も必要だねー。
★★★★☆+GEでさえ
・変えてみるのがすきな方
・チェンジリーダーな方
・シックスシグマについて知りたい方