2004年09月25日

ユダヤ人の頭のなか ~ アンドリュー・J.サター

頭をどう使うか・・・。


書籍情報

ユダヤ人の頭のなか
ユダヤ人の頭のなか
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アンドリュー・J・サター
インデックス・コミュニケーションズ (2004/07/22)
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本のひらめき


全世界のユダヤ人総人口は1318万人。東京都+千葉県の人口より少ない。
ユダヤ系の人で成功者は多い。MSのスティーブバルマーはじめ、デル、オラクル、インテルなどのIT系企業の創業者はユダヤ人。企業家のほかにアインシュタイン、マルクス、フロイト、S・スピルバーグ、ボブ・ディランなど様々な分野で成功した人は多い。ジョージ・ソロスもそうだ。ノーベル賞受賞者の22%がユダヤ人。ハーバード大学の教授、学生にも多いらしい。うーむ。

しかし、彼らは遺伝的に成功する民族だというわけではない。著者は、その秘密を「文化」にもとめる。文化というとやや曖昧な感じになるので、それを行動の仕方、考え方、頭の使い方などに分解して解説している。なかなか面白い。

ユダヤ人の頭の中の主要なものは:
  実践脳力 ~ 環境変化に実用主義と適応性で対処する
  無制限思考能力 ~ 独立独歩で思考する
  頭脳フリーク ~ 読解力、分析的思考を鍛え、学習の癖をつける
  頭脳の国境なし ~ 自分の文化を維持しながら、世界に飛び込む
  ココロは頭脳の一部 ~ 個人とコミュニティで他人を思いやる

というもの。
ジョージ・ソロス、アンディ・グローブなど、非常にたくさんのエピソードが紹介されており、興味深い。

要するに頭は使いよう・・ってことみたいだね。

奥さんが日本人の著者は、日本人へのメッセージを意識して書いている。日本人も世界でマイノリティだということを意識してみると、ユダヤ人のような頭の使い方ができるのではないか・・と提言している。

僕の思いつき

日本人の頭のなか・・というタイトルの本を書くとしたらどんな項目がでてくるだろう。揶揄するほうではなく、賞賛する内容で。

 サムライ精神(潔い、挑戦)~イチロー、野口英世
 農民精神(忍耐強い)~ ブラジル移民
 商人魂(お客さん思考)~ 越中富山の薬売り、松下幸之助・・
 助け合い力(仲間思考)~ 消防団、ODA、・・

とかなんとか・・・。日本人を皮肉るほうはよく耳にするが、いいことを整理してみるのもいいねー。ほかにどんなのがあるだろう。

オススメ度

   ★★★★☆+イディシュ・コップ

読んで欲しい方

   ・ユダヤ人は金持ちが多いと思ってる方
   ・アメリカはユダヤに支配されてると思ってる方
   ・ユダヤ人の思考方に興味をもった方

Posted by webook at 2004年09月25日 07:45 | TrackBack