10枚書ければ100枚なんて・・
ものごとには臨界点というのがある。ある程度練習量を重ねていくと、自信がもてるレベルに達する。文章を書くのも同じだ。本書では、原稿用紙10枚をその臨界点としている。「原稿用紙10枚を怖がらない人を文章が書ける人」と定義している。
本書の随所で言っているのは、「書くことは構築することである」ということである。ストラクチャーをイメージできるかどうかがポイントだ。長い文章を書くときは、レジュメや構造が必要だ。「書くこと」=「構築すること」だということだ。
「文章を構築するという意識で、発想の段階から実際に書くまを行えば、誰でもあるレベル以上の文章が書ける」という。書きたいことの構造をまず考えみることが大切だ。(僕はこれをマインドマップでやっている)
文章を書く動機は、人に何かを伝えたいというものがあるときだ。僕がメルマガを始めたときもそうだった。
そして「何かを取り上げて書くときは、そこに新たな価値を創造するとき」である。しかし、創造とはまったく新たなことを考え出す必要はない。すでにあるものを編集したり、別のものとくっつけたりするところに、新しい価値が生まれる。本書でも「引用」の有効性を説いている。
「普通なら結びつきそうもないことを結びつけて読み手に“あ、そうか”という気づきを与える」ところに文章を書く醍醐味があるという。これは、本でもメルマガでも日記でも同じだ。
そして結びつけるものをたくさん持っていることも大切である。読書は、そういうネタを拾う行為である。つまり、「書くために読む」ということだ。
書く楽しみのヒントをくれる本である。
タモリはかつて「テレビは見るもんじゃない、出るもんだ」といった。その通りだと思う。
これにならえば「本は、読むもんじゃない、書くもんだ」ということかもしれない。いつか自分が本を書くときの材料として本を読むといいかもしれない。書きたいテーマがきまると、そこからは雪だるま式にいろんなものが集まってくる。
何について書きたいか・・・ちょっと考えてみよう。
思いついたらそれを書き留めておこう。デスクトップでも手帳でも。
そこからきっと何かが始まる!。
★★★★★+書く力
・本を書きたい方
・レポートが苦手な方
・書くことに興味をもった方