2004年10月30日

ミッション・経営理念 ~ 社会経済生産性本部

自社のミッション、知ってる?

書籍情報


ミッション・経営理念 社是社訓―有力企業983社の企業理念・行動指針
社会経済生産性本部 日本生産性本部=
生産性出版 (2004/06)
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おすすめ度の平均: 4
4 経営理念の参考書


本のひらめき

983社の経営理念、ミッション、社是、社訓などをあつめたデータブック。あいうえお順に掲載されている。著作者の社会経済生産性本部が各社の広報部やIR担当にアンケート依頼して作成したもの。パラパラと眺めてみても各社の歴史や経営の様子がうかがい知れて面白い。

清水義典さんが一言いいそうな、長ったらしい文章の社是もある。
 「xxにかんがみ、xxするとともに、xxをもって決意し、xxとなる」

また松下電器産業のように創業以来(だね多分)かわらぬ信条や精神を掲げている企業もある。「産業報国は当社綱領に示す処にして・・・べからず」といった感じ。やや時代がかった文体でそれ自体に重みがある。

また、スパンクリートコーポレーションのように「社是、社訓のない会社」という一文を寄せているところもある。社長村山さんのあいさつ文が面白い。
→ http://www.spancretecorp.com/com.html

ANAは、グループ経営理念に「コンセプトの構造」が感じられて好感だ。
→ http://www.ana.co.jp/cp/rinen/index.html

ゴールドマンサックス証券会社は、3ページにわたる長い文章を掲載しているが、なかなか読ませてくれる内容がある。

本書は、基本的にデータベースである。それ以上でも以下でもないところを狙っている。


僕の思いつき

データはそれだけでは意味がない。そこに何かを読み取ったり分析したりしてはじめて意味がでてくる。せっかくだから、この本もそういう風に利用してみたい。

 同じ業種を比べる。
 社是、社訓、理念の使い分けを比較してみる。
 古めかしさの順にならべる。
 構造化の程度を比較する。
 誰に向けた文章かを整理する。
 内向け&外向け軸とモダニズム&オールドファッション軸でプロットする。
 
今はネット上に掲載しているところがほとんどだから、そういうものを使えば独自にもできる。今その会社をリードしている経営者と経営理念をつないで分析してみるのも面白い。今度、こういう本を書いてみたい。

僕のお気に入り経営理念は、松田さんのタリーズコーヒーだね。
 → http://www.tullys.co.jp/company/policy/
ポリシーの5つめがとってもいけてる!


オススメ度

★★★+経営理念

読んで欲しい方

・我社の経営理念ってなんだっけ?という方
・自社の経営理念を考えてる方
・他社のミッション表現に興味をもった方

Posted by webook at 2004年10月30日 11:45 | TrackBack