2004年11月05日

50代からの選択 ~ 大前研一

多様性を求めて・・・

書籍情報

50代からの選択
50代からの選択
posted with amazlet at 04.11.05
大前 研一
集英社 (2004/11/06)
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本のひらめき

来年2005年は日本人の平均年齢が50歳になる歳らしい。高齢化社会への流れ
の中の一つのターニングポイントになる年だ。

本書は50前後のサラリーマンにむけた「現実をクールに認識する目」と「これからどうしたらいいか考えるきっかけ」を与える本である。大前さんが、少しまくり舌で語っている。

「50歳まで大企業にいられたということは、事業家の素質には欠けているとということの確かな証拠」とか「50を過ぎてようやく権限のあるポストがまわってくる年功序列組織にいるということは、魔の15年(ひたすらガマンの15年)を過ごしたことだ」など、現在、50前後で企業のサラリーマンをやっている人にとっては、なかなか手厳しい分析がある。・・・あたっているだけにシビアである。

ただそういう悲観的な分析だけでなく、どうすべきかも示唆するが大前流。

50前後で、サラリーマン人生の棚卸をしておけ!という。なぜか・・
突然、子会社に転籍させられたり、関連会社に行かさせたりしたとき、その棚卸しによって、自分が何ができるのかを把握していれば慌てずにすむからだ。

また「とりあえず・・」やめとけとも。なぜか・・・
とりあえずテレビ、とりあえずビール・・など「とりあえず」対応は大いなる人生の無駄になるからだ。

また「50代のうちに図書館の運営を手伝う」とか「学校へ行ってマーケティングの話をする」など地域コミュニティへの貢献をしてみてはというアドバイスもある。なぜか・・・
サラリーマン社会とは異質の交わりをするためだ。多様性!ってことだねぇ。

メッセージは、50代前後むけではあるけれど、もっと若い人も回りの先輩の背中をみて・・・今のうちに考えておいたほうがいいことはいっぱいある。


僕の思いつき

50を過ぎたら「やりたいことは、いますぐ、いくつでも始めなさい」という。仕事仲間とは違う遊び仲間がたくさんいる人生は、豊かである。(逆は寂しい)だから50代は、すきなことをスタートするギリギリのタイミングだという。

50になったら、意識的に仲間をかえ、サラリーマン社会の均質的社会から抜け出せ・・・というメッセージは、僕もおおいに共感する。
「昔はどうだった」「あのときの案件ではお世話になった」「xxが亡くなったらしい」といった内向き会話しかない仲間で時間をつぶす熟年や老後は寂しいような気がするからだ。

僕のメンターのYさんも、この会社はダイバーシティ(多様性)がたりない!とおっしゃる。その通りだと思う。(多くの会社、とくに大手企業はたいがいそうかもしれない。)

そこで、多様性を意図的につくる機会をセットすることにした。具体的には、社内の施設を使って<プチオープンセミナー>をやろうと思う。あいおい損保の山本さんがやってらっしゃるような感じかな。

今いる会社の中に「多様性」を取り入れる活動はないか・・・考えてみよう。

オススメ度

★★★★★+多様性

読んで欲しい方

・50歳になった方
・もうすぐ50歳になる方
・まだまだ50歳には時間がある方

Posted by webook at 2004年11月05日 20:42 | TrackBack