1Pではなく4P!
マーケティングといえばコトラー。この本はコトラー先生の講義形式Q&Aだ。
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、4Pなどマーケティングをかじった人は一通りのことを知っていると思う。しかし、そのちょっと先のことを聞きたくなることもある。
この本は、そうした疑問や質問をQA形式で展開したものだ。300問の質問と答えが用意されている。たとえばこんな感じ:
Q24:マーケティングは誕生以来、どのように変化してきましたか?
コトラー:
マーケティングはまず4Pにより進化した。製品(product)、価格(price)
流通チャンネル(place)、プロモーション(promotion)が、製品やサービ
スを提供するときの判断材料になった。その後、マーケターは、4Pを決
めるためには顧客をよりよく知る必要があると気がつき、4C、つまり、
顧客価値(customer value)、顧客コスト(customer cost)、顧客の利便性
(cutomer convenience)、顧客とのコミィニケーション(customer comm)に
たどり着いた。
やがて、マーケターは、4Pを決めるより先にセグメンテーション、ター
ゲティング、ポジショニングという戦略判断を下すべきだと悟った。STP。
マーケターは、ターゲットは4つのレベルに分けられると気づく。
マス・マーケット、市場セグメント、ニッチ、個別消費者だ。
後にマーケティングは、需要の水準、タイミング、中身をマネージメント
する一連の技能をさすものと概括された。
さらに、概念は広がり、製品、サービスだけでなく、アイデア、信条、人、
組織などさまざまなものを対象とすると考えられるようになった。
すっきりした解説は、思わず図解にしてみたくなる。でしょ!?
1Pではなく4P!というのは、プロモーションしかしないマーケティング、つまり1Pではなく、4P全てを扱おうというものだ。
QA形式の講義も面白い。
よい質問にはよい答えが帰ってくる。
質問は考える時のすばらしいプロセスだ。
最近、考え続けていることに対する「質問」を考えてみよう。
何、なぜ、どうやったら、誰が、その次は、いろいろあると思う。
テーマを決めたら、質問を5つ。今日はこれだね。
★★★★★+1P4P
・マーケターなった方
・コトラーに興味をもった方
・4Pに興味をもった方