2004年11月14日

キャリア転機の戦略論 ~ 榊原清則

自分の仕事と生き方に戦略性を持つとはどういうことだろう?

書籍情報

キャリア転機の戦略論
榊原 清則
筑摩書房 (2004/10/06)
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おすすめ度の平均: 3.33
4 内容は『英国のキャリア転機事例研究と戦略のキャリアチェンジ戦略の考察』
4 将来の日本のキャリア形成の一つのモデルを示す
2 うーん。。。


本のひらめき

5年先、10年先に、仕事や人生でどうなっていたい?
そんな質問を最近、まわりの仲間にしてみた。ずいぶん大雑把な質問だと思う。
多くの人は、そういわれても・・・という状態のまま気がつくと5年、10年経っていた・・というのが現実ではないだろうか。実は僕も10年前を振り返ってみると正直、そんな将来展望や戦略など考えてはいなかった。汗;

よい大学を出て、いい会社に入れば人生安泰の時代は20世紀の話。今は、どうやら自分でビジョンや戦略を描いていかないと危ない時代になっている。「会社や組織に身を預け、その内部だけでキャリアを展望する時代ではない。」という著者の分析は、まったくその通りだと思う。

本書は、海外生活が長い著者が、インタビューで引き出した欧米人のキャリアマップを具体例で紹介する本である。AさんとかDさんとか顔が見えないところが残念だが、共通して言えることは「人生の多様性」という価値観だ。
30代から50代のいろいろなケースが紹介されている。ケース自体はそれほど興味を持たなかったが、後段、戦略的とはどういう意味か?を考察するところは大いに参考になった。

 組織や人間が「戦略的」という場合5つの意味が含まれる

  1.短期よりも中長期的である。目先のことだけでは戦略的とはいえない。
  2.後手ではなく先手で
  3.先手を打つためには、そもそもミッションやビジョンが必要
  4.メリハリ、選択が大事である。
  5.4と逆説的になるが「自然な流れ」をつくることが大切

なるほど、戦略的、戦略的と僕も口にはしてきたが、そういう因数分解も面白いと思った。

人生や仕事のキャリアを自ら描くことが迫られているこの時代、身の回りの事例だけでなく、本や人の話から様々な生き方を参考にしてみたい。多様性の第一歩だ。そして、自分の未来を描くということをやってみたい。これは20代でも50代でもあるいは70代でも遅すぎるということはない。


僕の思いつき

言葉の意味を因数分解するのは楽しい。上記の「戦略的」と同じようにほかの言葉でもやってみよう。

「理性的」「合理的」「愛情」「思いやり」「正義」・・・なんて面白そう。

思いやり=f(立場、自己抑制、自然体)みたいな因数分解ができたら教えてねー。


オススメ度

★★★★+自分で描く

読んで欲しい方

・転職を考えている方
・超多忙な仕事の合間にふーっと息をはいた方
・今の状態を少し変えてみたい方

Posted by webook at 2004年11月14日 11:59 | TrackBack