物語は楽しい。
コーチングは勉強するものじゃない。実際に試してみるものだ。
本書を読んでふとそんなことを思った。
僕は今コーチングの勉強をしている。CTPのコースを始めて半年。なかなかいい勉強になっている。1時間のクラスで黙ったままいるのはつまらないので、積極的に発言するように心がけている。そして、毎回、セッションの中で何がしかの気づきがあり、それを試してみたいという欲求にかられる。これはいい傾向だ。
本書は、アレックスという食品メーカーに勤めるマネージャーの成長ぶりをコーチングというフレームで展開する物語である。とても読みやすく、実際の場面がリアルにイメージできるので引き込まれる。
物語のあとのコーチングのポイント解説も簡潔でいい。
即席コーチングの手順を書いておこう。
1)現在の問題を話してもらう。
2)問題点がないとしたらどんな結果になるはずなのかを具体的に
言ってもらう。
3)1,2を隔てる障害物を一緒に考える。
4)列挙した障害物についてのブレストを行い、次にできることを探す。
何をいつまでにどうするか、決める。
あしたすぐ使えそうだ。
もうひとつ、能力・意欲マトリックスというのがある。4象限のやつだ。
意欲
|
助言・示唆する | 任せる
|
--------+-------------能力
|
指示・指導する | 刺激を与えやる気を引き出す
|
ついでにカール・ユングの言葉も書き取っておこう。
二人の人間の出会いは、化学物質の接触と似ている。
反応が起こると両方が変化する。
コーチは、仕事をしながら自分も成長できるという「お徳」な仕事である。
あした会社で言ってみたい「よい質問」を考えてみよう。
相手が「感じられる」いい質問。
相手が「行動を起せる」いい質問。
相手に「気づきがうまれる」いい質問。だ。
たとえば:
何が実現できたら、それはやった!といえるだろうか?
問題点がないとすれば、この案件はどうなっているだろう。
そこまでいくのにどんな課題があるだろう。
あの人が動けないのは何がネックになってるだろうか。
それから、承認(アクノリッジ)の言葉もいいねぇ。
あなたと話をすると何かがつかめるような気がするよ。(Iメッセージ)
私たちっていい仲間だね。(WEメッセージ)
こういうのを考えておくだけでも、いざというとき使ってみようという体勢がとれるからいいよ。朝、今日つかいたいセリフをいくつか書いて、自分あてのメールを出しておこう。
★★★★★+化学変化
・コーチングを始めようと考えてる方
・コーチの必要性を感じた方
・コーチングをスタートした方