隣りの芝生は・・・
自分の周りにはいろんな会社の方がいらっしゃる。お客様だったり、出入りの業者さんだったり、あるいは競合会社だったり。そんな企業の裏側はどんなんだろう・・? なぁんて思うのは人情というもの。
本書は、トヨタ、IBM,日本生命、三井物産、全日空、朝日新聞、NHK等いわゆる大手企業を中心に、企業カラーや、年収の推移、会社の意思決定カルチャーなどをレポートした本である。かなり辛らつな分析もあって、実態に近いんだろうなぁという印象を受ける。取材された側は、おいおい・・ってところもあるかも。
たとえば:
法にふれるようなことは絶対にしない、人畜無害な上司が多い。
仕事にやりがいを求めない、あるいはやりたいことがない人にとって、
これほど良い会社はない、と強調する人もいる。
などなど。(これはA社の事例)
この種の企業紹介ではユニークなポジションにあるのではないだろうか。
評価・報酬の体系(年功型⇔成果型)、雇用安定性(終身⇔Up or Out)、意志決定カルチャー(ボトムアップ⇔トップダウン)がそれぞれに分析されており普段、新聞や雑誌などで見聞きしている姿とマッチして面白い。
また、年俸のカーブ(25歳~50歳)も俗っぽいけど興味深い。
平均的な50歳で各社の年収を比べるとこんな具合。
全日空 :1250万円
サントリー:1300万円
ソニー :1350万円
IBM :1400万円
三井物産 :1700万円
朝日新聞 :1700万円
三菱商事 :1800万円
もちろん、業績などで上下のばらつきはあるが、へぇーという数字もある。
リクルートは独特のカルチャーで、「38歳定年、副業OK、転職支援に1000万円」という人材輩出の仕組みが面白い。
著者サイト:MynewsJapanにさらに詳しい情報がある。(有料)
http://mynewsjapan.com/
普段お付き合いのある会社があったら、そこの企業情報をねほりはほり聞いてデータをまとめてみるのも面白いね。「まとめていく」という行為に価値は宿るかもね。
そういうのがあると営業も商談も交渉も、別の意味あいをもって楽しくなる。
★★★☆+隣りの芝生
・これから就職するという方
・自分の会社のポジションをみたい方
・転職をあきらめた方